与党圧勝に終わった衆議院選。23日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、東京４区で当選した自民党ネットメディア局長の平将明氏、そして舛添要一・前東京都知事を招き、選挙戦を振り返った。
平氏は今回の選挙を「北朝鮮問題、消費税の使い途の変更、それらを我々の体制で進めて良いのかを問う"信任選挙"だった」と話す。台風の接近があったとはいえ、過去二番目に低かった投票率についても「国を守ること、治安、そして経済。政治はこれらが大事で、その満足感が高いというのが、投票に行かなかった理由ではないか」と推測した。
「私の選挙区も政策の議論にならなかった。我々は"2020年までにこうする。こういう財源でこういう政策をする"とかなり具体的に話ができた。しかし、共産党は別として、他の政党の人たちには具体的な政策がなかった。"とりあえず安倍一強を止める。アベノミクスを止めてみる。消費税を上げるのを止めてみる"と。ではそれを代替する案は何かあるのかと。一旦止めるというのは政策ではない」。
舛添氏は投開票日である22日に「自民党勝利の最大の支援者は小池都知事。そして排除の論理」とツイートしていた。
「民進党を抱き込んで、お金と組織を得るべきだった。完全にオウンゴールだ。まだ党ができて一ヶ月も経っていないのに、さんざんかき回してマスコミも国民も翻弄されてしまった。自民党が強かったというよりも、敵が分裂した。"小池自滅選挙"だ」と指摘、「世論調査の精度も高くなり、"自公圧勝・希望失速"との予測どおりになった。投票に行ったって変わらないよと、消化試合になってしまった。野党がしっかりしないからこうなる。政策も、１週間以内に作れと言っても無理だ。だから小池代表が言った言葉を金科玉条のように並べただけだった」。
平氏も「（希望の党が結党された９月27日頃は）野党統一候補が出てきて、政権交代もありうると、我々もかなり危機感を持っていた。しかし、小池代表の"排除"発言の結果、分裂する方向にいったので助かった。四国の小選挙区では大臣経験者が１対１の構図で負けた。今まで投票に行かなかった人がちょっと行くだけで政権交代になる可能性もあった」との見方を示した。
立憲民主党の立ち上げが早かったとしたら、自民党にとってさらなる脅威になっていたのだろうか。
平氏は「一つの選択肢としては確立されていると思うし、連合をベースにして、どちらかというと左寄りのポジションで意見を言う。そこに前原さんや長島さんがいないという意味でも、非常にわかりやすい塊になった。ただ、政権を担うという感じの政党ではないので、中くらいの野党でずっといくんだろう。１週間早くても変わらなかった」とする一方、「インスタ映えもするし、ネットも盛り上がった。情報の流し方にしても、すごく洗練されていたと思う。自公や安倍政権に対して"嫌だな"と思っている人たちが行きやすい、ハードルが低い感じになっていたと思う」と、自民党ネットメディア局長として、立憲民主党のネット戦略を評価した。。
舛添氏は「国会運営というのは、最後は野党第一党の親分と夜の街に行って飲みながら"これを妥協するからどうだ？それでやろうじゃないか"と話して決める。力で押し切るということになれば批判の声もあがるので、丁寧に対応せざるを得ない。議席が50くらいしかない立憲民主党に、300議席ある方が頭を下げ、"そこを何とか"と言って呑んでもらう。今後のことを考えたとき、希望の党ではなくて立憲民主党の方が野党第一党になったというのは非常に大きい」と指摘した。
選挙結果を受け、希望の党から離党者が出る可能性が報じられているほか、無所属で当選した元民進党の候補者が立憲民主党に合流する可能性も指摘されている。
平氏は「自民党から出たくても出られなかった人も多かったので、希望の党が分裂して一部自民党が吸収し、一部立憲民主党が吸収するといった形になると思う」と、合流の可能性を示唆した。（AbemaTV／『AbemaPrime』より）
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