
モーニング娘。、カントリー娘。、Berryz工房、℃-uteなど、数々のアイドルグループを輩出した「ハロー!プロジェクト」が来年20周年を迎える。現在、このアニバーサリーイヤーを記念した「ハロー!プロジェクト新メンバーオーディション」が開催されており、その様子がAbemaTVの特別番組『少女たちの決断~密着!!ハロー!プロジェクト20周年オーディション』として11月13日より放送されている。
ハロプロのオーディションに密着取材が入るのは約7年ぶり。伝説のバラエティ番組『ASAYAN』でのモーニング娘。メンバーの涙が記憶に残っている昔からのファンにも、オーディションをリアルタイムで見たことの無いファンにも、必見の内容となっている。
今回、スタジオゲストとして登場したハロプロOGの矢口真里さん、吉澤ひとみさん、そして矢島舞美さんに番組への期待や、現役時代の思い出を語ってもらった。
■矢口「私だったらもう辞めてる! 今の子は強いです」
――早速ですが、『少女たちの決断~密着!!ハロー!プロジェクト20周年オーディション』の初回収録を終えていかがでしたか?
矢口:密着は久しぶりで、ハロー!プロジェクト全体のオーディションというのも初の試みなのでドキドキしながら見させていただきました。
吉澤:もっと思い出話とかしながら、和気あいあいと見ていられるかと思いきや、もう本当にハラハラして、心臓が痛くて……。
――本当に色々なことが起こるので、見ている方も緊張しっぱなしですよね。
矢口:みんな本当によく泣かないなあと思って! 私はオーディション合格した後のレッスンとかを『ASAYAN』で密着してもらったんですが、怒られすぎて。小中学生って、親以外の大人とそんなに接することが無いじゃないですか。だから「もう辞めろ」って言われた時に"大人の恐さ"を知ったというか。今回も小学4年生の子がいますけど、あんなこと言われたら自分だったらもう帰ってたな!(笑)

矢島:恐いですよね……!
吉澤:いや~、耐えられない!「もういいや」ってなると思う。
矢口:今の子は強いです。
吉澤:それに耐えてハロプロに入りたいっていう信念があるのはすごいですし、嬉しいですよね。

矢島:ここまで追い詰めるのは、加入した後にすぐ辞めないよう、メンタルを鍛えているのかな?とも思っちゃいました。
■吉澤の教育係だった矢口「優しいけど“被り“には誰よりも厳しかった」
――皆さんがオーディション中やレッスン中に辛かった時、助けてくれた同期や先輩っていらっしゃいますか?
矢口&吉澤&矢島:う~ん……。
吉澤:レッスン中って、他の子を見たり、助けたりする余裕が……
矢口:一切無かったね! 全員ライバルですし、誰が選ばれるか分からないし、自分も子どもだからいっぱいいっぱいで、そんな余裕は無かったですね。
――なるほど、自分の事だけで精一杯と。でもそうですよね……。矢口さんは吉澤さんの教育係だったそうですね。
矢口:そうですね、入ってきて最初の頃は。でも教育係といっても、よっすぃは優等生だったんです。見た目も可愛いし、歌とかダンスも、よっすぃは「矢口さんに教えてもらった」って言ってくれてますけど、私はあんまり教えた記憶は無いです。
吉澤:やぐっちゃんはすごく優しかったです。でも、“被り”には誰よりも厳しかった(笑)。背が小さいので『恋愛レボリューション21』の時とか、被りをちゃんと意識しとかないと、やぐっちゃんが見えなくなっちゃうので。あと、教わったのはトークですね。最初、私は番組で発言出来なくて。収録する度に(今言いたいけど言えない……)って思っているうちに、やぐっちゃんが30分くらい話していたり(笑)。

矢口:そうだった?(笑)でも、『うたばん』で圭ちゃん(保田)が“保田大明神”っていじられているのが、うらやましかったんだよね。
吉澤:いじられてる人が本当にうらやましくて。
――そうやって、矢口先輩の背中を見ながらトークスキルも学んで。
矢口:いや、(憧れてたのは)圭ちゃんじゃない? だいぶいじられてたもん!
吉澤:圭ちゃんに憧れていたワケじゃないんだけどね!
矢口:圭ちゃんこれ読んだら泣いちゃうよ(笑)。
吉澤:圭ちゃんごめん!(笑)
■矢島「小学生でまだ体が小さくてもレッスンはしっかり大人扱いでした」
――吉澤さんがトークで前に出られる様になった転機ってあるんですか?
吉澤:『ハロー!モーニング。』のコントで磨かれたっていうのが一番ですね。色々なコントをやらせていただくうえで「ここ行っちまえ!」っていう時が多くて、どんどん発信出来る様になったり。『Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~』でセンターをやらせていただいて、自分の素の部分を隠さずに出せばいいんだって思ったり。
――矢島さんは加入したばかりの頃、印象的だった先輩はいらっしゃいますか?
矢島:入ったばかりの頃は、テレビでしか観ていなかった先輩達が、「ハロコン」のリハの舞台裏ですごく集中してキリッとした表情でいる時に、「こんな一面があったんだ!」と圧倒されました。

矢口:ハロプロのライブのリハは全力でやるっていうのが決まりなんです。メイクしてリハやると全部流れちゃうくらいの全力で。そのリハをお客さんが観てもおかしくないというくらいにやるんです。手を抜いてたらめっちゃ怒られるよね。
吉澤:「そこで手を抜いてたら、本番で全力が出来ない」って何度も言われていましたね。
――番組内でもピリッと締まるシーンが何度もありましたが、先生達の存在はやはり大きいのでしょうか。
矢口:私たちの頃は夏まゆみ先生で、未だに夏先生に会うとビシッと背筋が伸びるくらい恐さを植え付けられていて(笑)。子供扱いは一切せず、一人の大人として扱ってくださるので、「お前何やってんだ」と何度も怒られて。でも夏先生が厳しく指導してくださったからこそ、ハロプロは大きな組織になったんだと感謝でいっぱいで。なので、「ドリーム モーニング娘。」としてOGが集まった時に皆ストレスで胃がやられるという(笑)。

吉澤:大人になってから怒られることって減るじゃないですか? でもガッツリ怒られる!
矢口:ダンスもこなれてきているので、そこをみっちり怒られる。
矢島:私が一番レッスンがきつかった時は、番組にも出ているみつばちまき先生、ボイトレが菅井先生でした。皆、ただでさえ小学生でまだ体が小さかったので、「もっと大きく自分を見せて」「マイク無しで声が届く様に!」って鍛えられました。一切子ども扱いしてないなってことを最初から感じていたので、家に帰ってから必死にレッスンしました。お客さんが入っているライブ会場を想定して手とかも振りながら。
矢口:分かる! 手を振って、目線前にしてね。私もやりました。だから、今回の番組を観ていても「私たちってすごい場所にいたんだな」って改めて実感させられるので。だから今ももっと頑張らないといけないって身を正された思いです。
■「髪の毛が奇抜になる」のはストレスの現れだった?
――当時って10代前半なのにものすごい緊張とストレスを感じていたと思うんですが、どうやって解消していたんですか?
矢口:食べる子もいたよね。後は髪の毛が奇抜になるとか。
吉澤・矢島:あ~!

――髪の色が変わるっていうのは実はストレスの現れだったりしたんですね。
矢口:そういう場合もあったと思います。髪の毛の色を変えてリフレッシュというか。食べるに関して言っても、モーニング娘。は体重の増減が激しいグループだったと思いますね。「今期は誰が太ってるんだ?」くらいの(笑)。
吉澤:今もハロはあるみたいですよ! 誰が膨らんだ、縮んだ……。
――また皆さんちょうど成長期だから太りやすかったりするんですよね。
矢口・吉澤・矢島:そうなんですよねー!
矢島:そう考えると普通でも体型が変わりやすい時期に、見た目も気をつけないといけないし、大変なストレス抱えてたと思います。皆。
――先ほど、「ドリーム モーニング娘。」のレッスン時にストレスを感じたとおっしゃっていましたが、その解消法は昔と変わりましたか?
矢口:いやあ、一緒ですかねえ。あっ、でも!
吉澤:飲みに行けるようになった!

矢口:(笑)。(お酒が)飲める組はそれが変わりましたね。
吉澤:レッスン終わりに、「疲れたし、今日も行っちゃいますか!」って事が何度かありましたね。
■ハロプロは酒豪揃い?! 先輩後輩分け隔てなく飲んでます!
――モーニング娘。の飲める組って他にはどなたですか?
矢口:基本皆飲みますね!
吉澤:モー娘。OGは皆強いんです。
矢口:なっち(安倍なつみ)だけカシスオレンジ1杯、とかかもしれない。でも他のメンバーは焼酎、日本酒、圭織(飯田)はワイン好き、冬はヒレ酒……。みたいな感じですね!
吉澤:ところがですね、やぐっちゃん。℃-ute、いけるんですよ!
矢島:岡井とか中島とか結構飲みますよね!

吉澤:以前皆で家に遊びに来たんですけど、岡井ちゃんは芋焼酎のロックいってましたね。
矢口:あはは、ほら岡井ちゃんはあんまりギャップないから! でもそう思うとキッズ(ハロー!プロジェクト・キッズ)だった皆とお酒が飲めるなんて本当に不思議。
吉澤:やっぱりそれはハロプロが20周年の歴史を持っているからこそで、出会った時は小学生だった皆と飲める様になるんですから、本当にすごいと思います。
矢島:そうやって先輩方にお誘いいただくと「えっ、ご一緒していいんですか!」って本当に嬉しくて、でも緊張して、いつもドキドキしながら参加させていただいてます。
吉澤:大丈夫大丈夫、こないだ家に来たメンバー(岡井ら)は全然緊張してなかったから!
矢島:本当ですか(笑)。

――今お話を聞いていると、ハロプロの仲の良さが本当に素晴らしいなって思います。
矢口:本当に仲良いですね。そして、そういう普段面白い子達がやる時はビシッとやるっていうのが、ハロプロの魅力でもあると思います。新たにどんな子がハロプロの仲間になるのか、オーディションも引き続き注目していきたいと思います!
――今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!
(取材・構成:中村梢/写真:野原誠治)



