丸の内にある「les mille feuilles de liberte」は一見普通の花屋だが、お店の中には「キオクノカヲリ」と書かれた大きな箱がある。この箱は、思い出と匂いを合わせることによって人間の鼻を再現した「IINIOI AI」。自分の思い出の物と写真を入れることで、思い出の品から匂いを分析し、想起させる匂いをAIが選び出してくれるという。その情報を元に、お店の人がフラワーギフトを作成するサービスだ。
記憶の中にある“匂いの思い出”を想起させる「IINIOI AI」は、思い出の香りを宿すフラワーギフトを贈る「キオクノカヲリ Flower Giftプロジェクト」で作られたもの。“香りセンサー”と“視覚センサー”を使って人間の嗅覚を再現している。
そもそも人が匂いを心地よく感じるかどうかは、香りそのものよりも個人の過去の体験や文化で印象が変わるとされる。匂いと過去の思い出を結びつけ、さらにそれを良い匂いと感じられるものを測定できるのがこのAIの仕組みだ。
人間の鼻を再現するために、「IINIOI AI」は2種類のセンサーを搭載。嗅覚センサーは、ボックスに入れられた思い出の品物から漂う匂いをデータ化する。人が好まない匂いを感知する5つのセンサーと、人がいい匂いと感じる成分を感知する6つのセンサー、合計11個のセンサーを使用して解析を行う。11個のセンサーは全て違う化学物質を感知するようになっており、それぞれの濃度から匂いを判別している。人の鼻にもいくつも匂いセンサーがあるが、匂いの特徴を判断する時に最も効果的な11個のセンサーをつけているという。
一方の視覚センサーは、写真の風景を頼りに室内外、自然や街中などエリアごとで数値化して補強データとして活用。誰とどこにいったかなど様々な情報パターンがAIに登録してあり、その情報を使って写真から総合的に判断する。
このプロジェクトは、11月22日のいい夫婦の日に合わせて、大切な人に是非お花を贈ってほしいと考えられたもの。イベントはクラウドファンディングによって行われたプロジェクトのため花の一般販売はしていないが、今後一般販売へ向けて進めていくという。
(AbemaTV/『けやき坂アベニュー』より)