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 平成仮面ライダーシリーズ第11作『仮面ライダーW』(2009年)にて左翔太郎役で連続テレビドラマ初主演を務めた俳優・桐山漣。その後も、テレビドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(難波南役)への出演や、2017年には園子温が監督を務めた映画『新宿スワンⅡ』(鼠賀信之介役)などに出演し、実力派俳優として人気を集めている。

 2018年3月21日公開の映画『曇天に笑う』で金城白子(きんじょう しらす)役を演じる桐山。福士蒼汰演じる主人公・曇天火(くもう てんか)に助けられ、家事が得意な三兄弟の“母親代わり”という立場ながら、実は謎に包まれた一面もある金城白子。今回はそんな金城白子を演じた桐山漣に直撃インタビュー。その素顔を探った。

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――映画『曇天に笑う』で金城白子役のオファーがきたとき、どんな気持ちでしたか。

桐山漣(以下、桐山):金城白子はとても物語の鍵を握っているキャラクターなんです。『曇天に笑う』は“曇三兄弟”がメインの話にはなるのですが、白子に関していうと影があるキャラクター。演じる上で原作も読ませていただきましたし、原作のファンの方もたくさんいる作品なので、ファンの期待にきちっと答えて、白子の心情も自分の中でつなぎながら演じていきたいなって思いました。

――金城白子を演じる上で何か苦労した点や、プレッシャーを感じましたか?

桐山:プレッシャーというより、楽しみだなという気持ちが上で大きかったです。アクションシーンもあったので、役づくりに向けて食事制限もやって減量もしました。苦労した点でいうと、白子のミステリアスというか、闇っぽい部分をどこまで出していいんだろうって悩みました。そこのコントロールというか、微調整が難しくて。「ちょっと今の出すぎてたから抑えて」と言われたり、「今のはちょっと分かりづらかったから、もっとオーバーで」と指摘があってやり方を変えたり。

安倍蒼世役・古川雄輝に褒め返し「マジで優しくてかっこいい」

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――同年代のキャストも多く、男性も多い現場ですよね。

桐山:いやあ、楽しかったですね。何も気を使わなくていいなって(笑)。物語の中では、“曇三兄弟”と協力関係にある犲(やまいぬ)という組織があって。地方ロケもありましたし、僕は犲チームと撮影が一緒になることも多くて。犲チームに混じって話したり遊んだりしていました。

――前回インタビューに登場した安倍蒼世役の古川雄輝さんは、桐山漣さんのことを「すごい優しい、かっこいい」とおっしゃっていましたよ。

桐山:もう、その言葉そのまま(古川雄輝さんに)お返しします(笑)。現場では“ぽんちゃん”とあだ名で呼んでいて、マジでぽんちゃんは優しくてかっこいい。ぽんちゃんは、この『曇天に笑う』の作品がきっかけで仲良くなりました。一緒に飲みに行くこともありますね。

⇒過去記事:古川雄輝、撮影終わりに桐山漣らとスーパー銭湯へ サウナでUNO対決

――宙太郎役の若山耀人さんはムードメーカーだったようですね。現場を振り返ってみて、いかがですか。

桐山:ロケ中、段取りをやってみたけどちょっと微妙だったなというときは『本番こんな感じでやるのはどう?』って役者同士で相談したり、監督にもアドバイスをもらいながらやったり。現場はほんわかしていましたよ。和気あいあいで。

特に耀人が本当にかわいくて。耀人は僕よりも15歳以上年下なのですが。耀人が宿泊先のホテルの大浴場に一緒に入りたがるんですよ。僕のロケが終わるのを待っていてくれて。待っていた耀人が僕の部屋をノックしてきて「じゃあ一緒に風呂いくか!」って。

――かわいいですね!(笑)  なんてほっこりする現場……!

桐山:ロケのとき、耀人は中学一年生だったかな。最近会ったら、ロケのときよりも背が大きくなっていました。最近も別の現場で共演したのですが「だいぶ大きくなったな!」って思いました。映画『曇天に笑う』のポスターに写っている宙太郎役の耀人は小さく感じますが、この前会ったらもうこんな小さくなかったですよ。約1年でこんなに変わるのか……って兄貴みたいな気持ちになりました。

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――金城白子はミステリアスな一面もありますが、家事が得意で“曇三兄弟”にとって母親代わりですよね。金城白子と自身を比べてみて、似ている部分や、金城白子とは違うなと感じる部分はありますか。

桐山:“曇三兄弟”は金城白子のことをすごい慕ってくれているんです。共通点でいうと、私生活でもなんか気がついたら年下からなつかれている、みたいなことはありますね。
 

――もともと年下の面倒を見たり、お世話をすることは得意だったんですか?

桐山:得意とか不得意とか考えたことないですね。自分でもよく分からないんですけれど、気がついたらなつかれていることが多いです。なぜなんでしょう(笑)。


――完成した映画『曇天に笑う』を観て、改めてお客さんに伝えておきたいことはありますか。

桐山:かけがえのない時間、日常がまるまる真逆に変わってしまった時、相手との今までを信じられるか、自分だったら何を問いかけられるかなとか、この世界に寄り添いながら観てもらえたら嬉しいです。

僕が演じる白子だけではなく、曇天火や安倍蒼世にしても、それぞれ関係性がある中で人と人との絆が見られる映画です。白子も白子としての運命を背負っているし、その運命を背負いながら曇三兄弟との時間を大切にしている。そんな白子の思いが伝わるといいなと思いました。

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――映画は白子の思いに注目ですね。

桐山:この映画を2回お客さんに観てもらったとき「ああ、これはそういうことだったんだ」って分かってもらいたいですね。1回目では分からない部分を2回目観たときに「このとき白子がこの顔をしていたのはそういうことだったのか」って。白子目線で観たときの楽しみ方がうまく伝わってほしいです。『曇天に笑う』は誰が主人公でもいいストーリーだと思っていて。それぞれの正義があっていいんです。
 

――今後、ご自身の中で挑戦したい役はありますか。

桐山:今回、映画『曇天に笑う』ではアクションシーンがありましたが、自分の身体を使って何かをすることが好きなので、身体を使うようなアクション系の仕事は今後もやっていきたいです。シリアスからコメディまで幅広く演じていきたいですね。シザーハンズのような人間ではない役とも出会いがあれば嬉しいです。

――映画『曇天に笑う』はアクションシーンも必見ですね。本日はありがとうございました。



【衣装】
アウター:Salvatore Piccolo
シャツ:Wacko maria
黒パンツ:KNOTT MEN
その他私物

写真:オカダマコト
取材・文:鈴木シフォン

(C)AbemaTV

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