2017年も、多くの国会議員が世の中を騒がせた。23日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』では、女性議員を招き、今年一年を振り返った。
イケメン市議と手をつないで眠る写真を撮られ"略奪不倫"と騒がれた自民党の今井絵理子参議院議員や、9歳年下の弁護士と"ダブル不倫疑惑"で離党した元民進党の山尾志桜里衆議院議員など、不倫スキャンダルも相次いだ。
これに対し、社民党副党首の福島瑞穂参議院議員は「セクハラやパワハラ、暴力、虐待は絶対にダメ。しかし、不倫した夫や妻がパートナーに怒られたり、損害賠償を請求されたりするのは理解できるが、それを第三者があんなにあげつらうのは違うと思う。もっと他に議論することがあるでしょう。ちょっとフランス的かもしれないが…」と指摘。すると自民党の杉田水脈衆議院議員も「同じ意見!」と手を叩いて賛意を示し、「福島さんがおっしゃったように、配偶者が怒るのはいい。でも、第三者はあまり関係ない。それよりは、きっちり政治をやって国民の付託に応えていけばいい」とコメント。
立憲民主党の亀井亜紀子衆議院議員も「外国暮らしをしている日本人の方は"何でこんな事で騒いでんの"という言い方をする。仕事さえちゃんとしてくれれば、こういう事は個人的な事で別に犯罪じゃないしという意見もある」とした。
山尾議員の場合、会見で男女関係は否定したものの、党内は大混乱、安倍総理による電撃解散の引き金をひいたとも言われている。政治ジャーナリストの安積明子氏は「当時、私は民進党の女性議員にけっこう話を聞いた。そうしたら、"やっぱり山尾先生は怪しい、クロだ"と皆さんはっきりおっしゃっていた。それを説明不十分なまま逃げちゃった様に見えた。不倫だとか不倫じゃないとかいうレベルとはまた違う、ちゃんと事実を言えないという事について皆さん批判している」との見方を示した。
これに対し福島議員は「大好きで、とても素敵な出会いをしているので…とか言ったら、それこそ大炎上しちゃうじゃないですか」と反論。安積氏が「そうすれば"正直な人だ"と応援する人もいるはずだ」と話すと、福島議員とともに日本維新の会の石井苗子参議院議員は「絶対にありえない!」と口を揃えた。
しかし、なおも安積氏は「やっぱり、堂々とやっていただきたい。山尾さんは当選後すぐに相手の男性を"政策顧問"に採用した。むしろ選挙の時に"この人と一緒じゃないと憲法改正や安全保障についてやれないんだ"と主張して選挙で戦って勝ったのなら、"禊は済んだ"と堂々と言えたと思うが、なんだか”後出しじゃんけん”みたいだ。有権者としては何なのかと思っただろう」と述べた。
■「どうして私が"排除"されたのか…」
不祥事が相次いだ"安倍チルドレン"の中でも、豊田真由子衆議院議員の暴言問題は一際大きく報じられていた。衆院選で山尾氏がわずか800票ほどの差で逃げ切ったのに対し、豊田氏は惨敗した。
石井議員は「"彼女が女性だからことさら言われたんじゃないか"と、男性も言っている。もともと彼女を懲らしめるために送り込まれた秘書さんだったのではないかというようなことも言われているし、やはり偏った部分はあったかもしれない」と話す。
そんな石井議員が「蓮舫さんや小池百合子さんなんかはスターだったと思うが、こういう人たちがどんどん出てきてほしいと思う。国際的に見たら女性がトップの国が多い。やはり情けないと思う」と指摘するとおり、2017年は"小池劇場"の一年でもあった。
牧山議員は小池都知事について「これだけお一人で政治を大きく動かしたというのは大したものだ。それだけ大きな影響力を持った彼女なので、発言ひとつでも大きい影響があるという事も大事な点で、勉強にもなった。しかし"排除"という言葉はよくなかった」とコメント。
"排除"の対象にもなった亀井議員は「"穏健保守を目指す"と言っていたのに、"排除"で希望のイメージが壊れたと思う。都知事になるまでの小池さんは既成勢力に挑戦する、改革の立場だった。やはりもう少し落ち着いて都政に取り組んでいただきたかった。国政に戻ろうとして関与したのが早すぎたのでは。ただ、私は排除された理由が見当たらない。ほとんど面識がなく、何だかよくわからなかった」と明かした。
福島議員は「"小池さんはやっぱりすごいな"と途中までは思っていた。一人であれだけ政治を動かすなんて、"ああうらやましい"とも思った。ただ、結局何をやりたいのかなと」と発言すると、すかさず石井議員が「総理大臣だよ。総理大臣になりたいの!」と指摘していた。
■「足立議員は"頭のいい方"」
話題になったのは、女性議員だけではない。民進党の牧山弘恵参議院議員が「安倍昭恵さんは皆さんに選ばれて議員になった訳ではないが、すごく色々なことで発言され、その影響は大きい。失言をした時には責任を負わない。その辺はやはり総理の奥様として自覚がないのでは」と指摘。福島議員も「私も安倍昭恵さんが一番問題だと思っていて、加計孝太郎さんも併せて証人喚問はやらなくちゃいけない。だって安倍昭恵さんの秘書官の公務員が財務局に問い合わせをしている文書が色々出てきて、関与が言われているわけだから、それについてどうなのかをちゃんと説明するべき。そして、安倍総理が『妻から話を聞いているので私が妻に代わって話す』というのは、女性たちの間ではやはりおかしいと。妻と夫は別人格で、総理の答弁も変だと思う」と訴えた。
また、「アホ、ボケ、カス」の暴言で懲罰動議5回の"ABC足立"こと日本維新の会の足立康史衆議院議員も注目を集めた。自民党の杉田水脈衆議院議員は「足立さんは言っている事自体は筋が通っていて正しいので、あまりこういう言い方をされずにお行儀よくされた方がいいのでは」、日本維新の会の石井苗子参議院議員は「党の中でも"謝ったらどうだ"みたいな感じだが、それほど人格否定まではいっていない。彼は維新のスター。非常に頭のいい方」と笑顔で擁護。杉田氏も「そう、頭のいい方。バランス感覚が非常にある方」との見方を示した。
福島議員は「暴言もさることながら、たとえば『ゲイの人は日本の伝統に合わない』という発言など、むしろ人権上の発言などが問題となった年だったと思う」と指摘していた。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)