RTDリーグでは2年連続で決勝卓まで勝ち上った佐々木寿人。だがあと一歩のところで優勝を逃した。所属団体である日本プロ麻雀連盟は、麻雀プロ団体日本一決定戦2016で優勝しているだけに「ここ2年は情けない。個人戦でも結果を残さなければならない」と開幕に向け、熱い思いを語った。

 「どうしたら勝てるようになれますか?」。佐々木はアマチュアをはじめ、若手プロからもよく聞かれる。そんな時、決まって聞き返しているという。「なぜ勝たなければならないのでしょうか?」。勝ちたい理由が明確でなければ、勝つことにはこだわれない。挑戦がなければ、勝ちも負けも生まれない。攻めダルマという異名を持つ佐々木はそう考えている。

 RTDリーグ2018は昨年同様、各選手27対局、計54回の予選を行う。予選対局の収録ペースは1日3半荘。佐々木は「1日100ポイントを積み上げる」ことを目標として掲げている。それが出来れば理想だが、上手くいかなかったとしてもマイナスを最小限に抑えて打っていくとシンプルだ。

 2017年の予選では、最終的に500ポイント以上を積み上げ、終始独走状態で決勝卓まで駆け抜けた。予選の出来だったら「決勝でもなんとかしなくてはいけなかった」と無念の思いは強い。勝てる道筋は間違いなくたくさんあったと振り返り「焦り」が要因の自分のミスが敗北につながったと自覚している。

 RTDリーグ2018には、日本プロ麻雀連盟からは初出場となる和久津晶を加え、全16人中7人と最も多くの選手が参戦する。これまでの歴代勝者は、RTDリーグ2016が多井隆晴(RMU)、RTDリーグ2017が平賀聡彦(最高位戦日本プロ麻雀協会)と日本プロ麻雀連盟の勝者はまだいない。佐々木は同連盟の看板選手としても責任を感じ、そのためには「最低限、決勝に残らないとしょうがない」と3度目の正直を誓った。

 今年はRTDリーグ優勝をはじめ、自団体ではA1リーグへの昇級、麻雀グランプリMX連覇等、目標も多い。「全部勝つことは難しいかもしれない。でも全部勝つつもりでいかないと、ひとつも勝つことはできない」と勝つことにとことんこだわる。

 そのためにも普段から稽古量を増やし、局数をこなすことによって、様々な局面を体に染みこませ、どんな局面にも対応できるようにしている。その稽古においても、試合同様すべて勝ちにこだわっている。「稽古をしっかり積まないと本番では絶対に力を発揮できない」そしてどんな試合でも、納得がいかなければ、その日のうちにすぐ稽古する。「いかに次へ繋げるかが肝心」と常に前向きで、切り替えのスピードも早い。

 佐々木が勝ちにこだわる理由は「勝つことこそが、自分の生きている証」。3度目の正直となるのか。そして日本プロ麻雀連盟にタイトルをもたらすことができるのか。生きている限り勝ちを求め続ける男の「挑戦」がまた始まる。【福山純生(雀聖アワー)】

◆佐々木寿人(ささき・ひさと) 1977年1月12日、宮城県出身、O型。日本プロ麻雀連盟所属。麻雀グランプリMAX、モンド杯第9・11・12・17回、天空麻雀第4・5・10回他多数。「ヒサトノート 強者のメンタル強化塾」「人生勝たなきゃ意味が無い」他多数。異名は「攻めダルマ」。

(C)AbemaTV

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