ももいろクローバーZが本日1月21日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11にてワンマンライブ「ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~」を実施。本公演をもってメンバーの有安杏果がグループを卒業した。この模様はAbemaTVで生中継された。
有安のももクロの歴史を振り返るオープニングVTRが終わると、「OVERTURE」を経てメンバーがステージに登場。場内が大きな歓声に包まれる中、彼女たちは「Z伝説~終わりなき革命~」からライブをスタートさせた。それから「未来へススメ!」「ゴリラパンチ」「仮想ディストピア」を連投し会場のボルテージを一気に高めた彼女たちは、バラード曲「白い風」を切ない表情で届けた。最初のブロックを終えると、MCへ。リーダーの百田夏菜子が「先週、(卒業を)発表して1週間という短い間だったんですけど、こうしてたくさんの方が集まってくれました。有安、どうですか?」と声をかけると、有安は「本当にうれしいです。今日は精一杯心を込めてみなさんに伝えたいなと思います。最後までよろしくお願いします」と挨拶する。続けて百田が「しんみりとしてしまいましたが、有安さんも笑顔で終わりたいと言っているのでいつも通り自己紹介からいきますかね」と語ると、彼女たちは普段と変わらず元気に自己紹介をしていった。
最後まで盛り上がっていきましょう(百田)
「5人最後のライブということで寂しくもありますが、最後まで盛り上がっていきましょうね!」と百田が客席に呼びかけてから5人は可動式のステージに乗って、会場内をゆっくりと周りモノノフのすぐ近くで笑顔を見せながら「行く春来る春」「ツヨクツヨク」をパフォーマンス。場内の多くは有安のサイリウムカラーである緑で染められていた。メインステージに戻った彼女たちはダンサブルなナンバー「words of the mind ~brandnew journey~」をパワフルに披露した後、場内のスクリーンには「有安杏果 名場面集」と題されたVTRが流された。
続くブロックでは「BLAST!」「DECORATION」「行くぜっ!怪盗少女」といった人気のナンバーを連投した後、前山田健一作曲のバラード「灰とダイヤモンド」を披露。情感豊かに歌い終えた5人は、凛とした表情で前を見据えていた。それから彼女たちは再度可動式のステージに乗りこみ「走れ!」「モノクロデッサン」を大歓声を浴びながら歌唱した。
これからも友達でいてください(高城)
ライブはいよいよ終盤へ。リーダー百田が「私たちから有安にメッセージを送りたいと思います」と発してから、まずは高城れにが「ちょっとまとまらない話になってしまうかもしれないんですけど言わせてください」と前置きしつつ、「最初は杏果から聞いた時、正直心の底から『バカやろー』と思いました。何で今なのって。それからは何度も『考え直して』って言っちゃったと思うし、しつこくなっちゃったかもしれない。けど、すごく杏果には感謝しなきゃいけないことがあって。杏果が入ってきた時、私が『上手くダンスが踊れないんだけど』と言ったらそれからずっと見てくれて『こうした方がいいんじゃない?』って言ってくれたり。それと私がすごく緊張しいだから、『緊張してる』って言うと、ずっと手を握ってくれてたり…。骨折してしまった『FNS歌謡祭』のときとかも、私が面白いキャラで面白いことをやらなきゃなんだけど出られなくて、その時杏果が私の代わりをやってくれて。手の手術をしたときもLINEをくれたし、お誕生日の時もLINEをくれたし、ソロコンの時もLINEをくれたよね。文面では上手く現せないんだけど、私にとってすごく支えになってました。この1週間の取材の中で、杏果は杏果、そして4人は4人で前を向いていくって言ってはいたもののやっぱり実感は沸かなくて。何て言ったらわからないけど、今まで5人とモノノフさんで作ってきた、このももクロっていうものを大切に私の支えにして、これからも4人でモノノフさんと一緒に前を向いて今まで見られなかった景色だったり、もっともっとすごいことにチャレンジして大きくなっていくから見守っててください。そして卒業しちゃっても、ももクロでいたこの8年間が杏果にとって宝物だったらすごくうれしいです。これからも友達でいてください。ありがとうございました」とメッセージを届けた。
ほかのメンバーも続いて、それぞれ有安への思いを涙ながらに語りながら、胸の内を伝えていく。それから有安のために前山田が制作した楽曲「新しい青空へ」が4人のメンバーから届けられた。高城のソロパートでは涙ぐんで歌えなくなる瞬間があったが、百田、玉井詩織、佐々木彩夏の3人がカバーしながら、ストレートに有安へ気持ちを届けた。曲の終盤では「さぁ、それでは杏果に向かって一緒に歌ってくれますか?」という百田の掛け声で、客席のモノノフから大合唱が巻き起こった。曲が終わり「どうですか?」と百田から感想を聞かれた有安は「びっくりしたよ」と笑顔を見せた。
みんなに自慢できるくらい、幸せになりたいと思います(有安)
有安は4人と集まったモノノフの声を受け止めた上で、「5人から4人バージョンに変わらなきゃいけなくて、すごく大変で迷惑かけてるなって思ってたのに、私のために曲を用意してくれて歌ってくれて本当にありがとう。うれしかった!」とまずは感謝の思いを伝えた。それから彼女は「れに、夏菜子、詩織、あーりん、本当にありがとう。この4人にはたくさんのことを教えてもらいました。あーりんにはいつでもどんな時でもアイドルでいることを教えてもらいました。そして詩織にはどんな時でも冷静に周りを見れる優しさ。詩織はいつのまにかすごく大人になってて、びっくりしました。夏菜子はリーダーとしての責任感を教えてもらいました。背中が頼もしかったです。れにには、自分がどんなに苦しくても相手の事を思いやれる温かい優しさを教えてもらいました。たくさん助けてくれてありがとう。ももクロがれにと夏菜子と詩織とあーりんの4人で本当によかったなって思ってます。ありがとう」と、メンバー一人ひとりに対してメッセージを伝えた。そして「いつでもどんな時でも優しく熱く応援してくれたファンのみんながいたからこの8年間やってこれました。幸せなアイドル生活8年間を本当にありがとうございました。この8年間でたくさんのことをやらせていただいて、やり切ったので後悔はないです。みんなに自慢できるくらい、幸せになりたいと思います。突然の発表なのに私のわがままを受け入れてくれて、本当にありがとうございました。これからも4人のことをよろしくお願いします!」と語ると、集まったモノノフからあたたかい拍手と歓声が送られた。そして有安はステージの右へ左へ移動し、客席に向け深々と頭を下げた後で、「8年間ありがとうございました! ばいばい!」と挨拶し、ステージを後にした。
4人で「あの空へ向かって」
有安が去ったステージで百田は「ももいろクローバーZはここから4人で活動していきます。まだやっぱり戸惑いはありますが、4人でもたくさんの人に笑顔を届けられるようなグループでいたいなと思います。私たち4人にはその覚悟があるもんね」と語った矢先、会場内には「愛のメモリー」のイントロが流れ始める。佐々木が「あっ。来た来た!」と指差す方向からは、「杏果ぁ! ありがとう!」と絶叫しながらももクロのライブ恒例となっている松崎しげるが登場。メンバーから「今日近いですね!」「初めてこんなに近い!」などと言われながら、「愛のメモリー」のメロディに乗せてステージ上でももクロ10周年ライブの予定を発表した。
松崎は先ほど自身が替え歌で発表した5月23日に東京・東京ドームで開催の10周年ライブに触れ、「残った4人は新しい出発の日なんだよ。5月23日、君たちにその覚悟があるのかどうか。そして東京ドームをモノノフのみなさんが思いっきり全部埋めてくれるか」と叫ぶと、客席からは大歓声が起こる。それから松崎が「杏果が抜けちゃったという気持ちはあるんだろうけど、新しい出発の日に4人の結束。杏果が辞めた分も4人がパワーアップしなきゃいけない。大丈夫だよな? 5月23日、東京ドーム大丈夫だよな?」と再度メンバーの気持ちを確認すると、メンバーは「私たちもその覚悟あるよね。10周年をその素敵な会場でやりたい」「やったことないですからぜひやらせてください」と声を弾ませた。そして最後に百田が「いつの時も始まりはこの曲だったんじゃないかなと思います」と語ってから4人で「あの空へ向かって」を披露し、公演を締めくくった。
またメンバーが去ったステージではももクロのベストアルバムが5月23日に発売されることがアナウンスされた。ファンは詳細を楽しみにしていよう。
▼1月27日に開催されるももクロイベントの生中継が決定
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「ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~」セットリスト
M01. OVERTURE
M02. Z伝説~終わりなき革命~
M03. 未来へススメ!
M04. 仮想ディストピア
M05. 白い風
M06. 行く春来る春
M07. ツヨクツヨク
M08. words of the mind ~brandnew journey~
M09. BLAST!
M10. DECORATION
M11. 行くぜっ!怪盗少女
M12. 灰とダイヤモンド
M13. 走れ!
M14. モノクロデッサン
M15. 新しい青空へ
M16. あの空へ向かって
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