今年放送予定のTVアニメ「ISLAND」の伽藍堂 紗羅役を務める声優が、村川梨衣さんから山村響さんに交代した。29日、アニメ公式サイトならびに、村川さんと山村さんの所属事務所「東京俳優生活協同組合」の公式サイトで発表された。
▲伽藍堂紗羅役を務めることになった山村響さん
TVアニメ「ISLAND」は2016年に発売されたゲームソフトが原作の、本土から離れた南の島「浦島」を舞台にしたアニメ。
村川さんの所属事務所である「東京俳優生活協同組合」（以下、俳協）は作品に対し、アニメの脚本の変更などを要望していたが叶わず降板。村川さんはゲームソフトから声を担当していたが、所属事務所は「ゲーム 『ISLAND』より応援を頂き、TVアニメを楽しみにお待ち頂いておりました皆様、そして関係者の皆様へ多大なご迷惑をお掛け致しますことを伏してお詫び申し上げる次第でございます。誠に申し訳ございません。弊社村川が降板する経緯に関しては、製作委員会様が発表された内容に相違はございません。この上はこの度の不始末を深く心に刻み、信頼回復になお一層の精進を重ねて参る所存にございますので、何卒ご容赦のほど、お願い申し上げます」と発表し、謝罪した。
アニメ公式サイトの発表によると、アニメの音声収録が始まってからほどない昨年12月下旬、村川さんが所属する俳協からアニメ本編の脚本及び一部内容について変更の要望があったという。製作委員会は「当初、セリフの変更を行い、俳協様のご要望に対応してまいりましたが、収録話数が進むに連れて、俳協様からのご要望にシーンの変更を伴うものが出てまいりました」とコメントし、セリフやシーンの変更はキャラクター性、作画、作品のクオリティへの影響を考え、相談したい旨を伝えたが、俳協側から要望するすべての変更が受け入れられない場合、村川さんの続投が難しく、降板するほかないと返答を受けた。
以後、今日になるまで約1カ月、製作委員会・スタッフ・原作元を交え、議論・検討をし、さまざまな可能性を探ったが、「一年以上の準備期間を経て原作・製作委員会の監修を元に決定した内容であること、また変更のご依頼があったシーンは既にアニメーションの作画作業まで完了していたこと、俳協様より頂いたご要望をそのまま反映することが難しい旨をお伝えしたところ、俳協様より正式に降板のお申し出がございました」と、正式に降板が決まった。
続けて製作委員会は公式サイトで「降板した場合、村川様が原作ゲームから出演してされているため原作ゲームのファンの皆様を悲しませてしまうこと、また既にキャスト発表後であるため村川様のファンの皆様の期待を裏切ってしまうことなど、降板に際しての大きな影響が出てしまうことが予想されることを俳協様へもお伝えさせていただきました。ですが、俳協様の降板に対する意思は固く、また俳協様から降板に伴う交代キャストのご提案があったこともあり、申し出を受け入れ、誠に残念ではありますがキャストの交代をさせて頂くことになりました」と経緯を説明し、胸の内がつづられた。
ページの終わりには「ファンの皆様には突然のお知らせとなり、驚かせてしまうことを大変、心苦しく思っております。引き続き、TV放送に向けて準備を進めてまいりますので、これからもTVアニメ『ISLAND』を何卒、よろしくお願い申し上げます」と呼び掛けている。
俳協も事務所公式サイトにて「弊社村川が降板する経緯に関しては、製作委員会様が発表された内容に相違はございません」と認めており、「この上はこの度の不始末を深く心に刻み、信頼回復になお一層の精進を重ねて参る所存にございますので、何卒ご容赦のほど、お願い申し上げます」と謝罪している。
