
デザイナーで実業家のハヤカワ五味さん(22)が手がけるファッションブランドが、初めてのリアル店舗をラフォーレ原宿にオープンした。
東京都出身で、多摩美術大学4年生のハヤカワさん。名前の由来は「漫画を投稿しようとしていた小学校時代、クラスメイトにヤマカワさんという人がいて、絶対にハヤカワっていうペンネームがいいと思って。五味っていうのは、ある掲示板で"ゴミを大量生産するな"と叩かれたことに腹が立って」。中学時代、漫画がきっかけでファッションに興味を持ちはじめ、高校時代に制作した"キリトリ線ストッキング"が話題になった。中高時代、タイツの売上は300万円分に上ったという。
大学1年のとき、"貧乳"と呼ばれることもある小さい胸を"シンデレラバスト"と名付け、ファッションブランド「feast by GOMI HAYAKAWA」を立ち上げた。大手が作らない、ちょっとした隙間の需要をキャッチし、次々とヒット商品を生み出していった。
「私自身、コンプレックスに悩まされていた時期が長かった。そもそもコンプレックスに気付かせないという意味での"コンプレックス商材"があってもいいなと思った。うちの下着は基本的にノンワイヤーで作っていて、アンダーが全てゴムでできているので、例えば背骨が歪んでいたりとか、胸がちょっと陥没する病気だったりとか、胸が小さいだけじゃなくて色々な悩みを持ってる方にフィットする商品になっている」。
設立した会社の名前は「ウツワ」。「会社は何かを行うためのツールという考え方が強かったので、いろんな事業を入れたり、いろんな人材を入れたりという意味で"ウツワ"」。
2017年には細身の女性向けのワンピースブランド「DOUBLE CHACA」を立ち上げた。「ウエストがしっかりとマークされていて、腕が華奢で貧相に見えてしまう方が多いと思うので、そこを装飾で綺麗に見せてあげるということを意識したデザイン」。
■店舗のオープンに密着
そして迎えたオープンの日の午前11時。ラフォーレの前には、オープンを待つたくさんの人がいた。「なんとかなってよかった。もう少し、"なんかやばい!"みたいな感じになるかと思ってた」。隣には準備を手伝ってくれ大学1年生の妹の姿もあった。

開店後、客はどんどん増え、ついには満員御礼になった。「"始まった。よっしゃー"というよりは、ここからだなって感じ」。来店者は「シンデレラバストという下着を作ってる時から素敵だなと思って。コンプレックスを全部プラスの気持ちに変えてくれるような服や下着を作ってくれる。素敵だなと思う」と話す。
ネットでなんでも買える時代に、あえて店を出した思いとは何なのか。
「ラフォーレ原宿は、中学生時代に始発電車に乗って来たこともある思い入れのある場所。特に地下1.5階は私が来ていたフロアで、特にパワフルなエリア。他のブランドのお客さんとかにも見てもらいたいと思う。ネット通販じゃ画面を見るだけ。どういう素材感なのかを体験できるような場所として、お客様のためやっているというのが大きいかもしれない」。
来月、大学を卒業するハヤカワさん。「ハヤカワ五味第2章」と題し、新たなステージに突入する。「今までは自分がブランドで、しかも学生が立ち上げたというところで、色々と甘やかしていただいた部分、応援してもらった部分があると思う。スタッフを雇っているし、お客様がいらっしゃるので、ここからは経営者的な面がより試されると思っている。ここからはクリエイター、デザイナーというよりは経営者として成長していきたい」と今後の意気込みを語った。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


