『東洋経済オンライン』に掲載された、『「東大女子」が自分の大学名をごまかす理由』という記事が話題になっている。東京大学に通う女子たちへの取材をもとにした記事で、彼女たちが経験した切ないエピソードが綴られている。
たとえば授業中、女子生徒が発言すると男子にしかめっ面された。プライドの高い男子の空気を察して、日々おバカなフリをしてる…。また、早大生や慶大生と接するとき、「もしかしたら東大を不合格になった人かも」と気を遣い、自分が東大女子であることをひた隠す…などだ。
執筆者のおおたとしまささんによると、男性と出会う場面で「勉強だけしかしてこなかったガリ勉」「面白みのないブス」「ケンカしても論破したがりそうで面倒」という根拠のないイメージを持たれてしまうことを恐れ、「"東京女子大"に通っていると自己紹介してしまう人もいるそうだ。
東大出身のお笑い芸人・石井てる美も「男性ウケが良くないし、引かれたり、そうでなくても"うわ～すごいね～"とネタにされるのがめんどくさかったから、東大生だと言うのを躊躇していた」と振り返る。合コンでも"東大生っぽくない"と思われるようあえて振る舞うこともあったという。
各大学の女性比率を見てみると、東京外大が65.6%、京大37.8%、早大37.8%、慶大35.5%、一橋大28.3%なのに対し、東大は19.4%に留まっている。現役の東大女子５人に集まってもらい話を聞くと、工学部３年のサカキバラさんは「私のいる機械工学科は女子が６%しかいない。一緒にお昼ご飯を食べる女の子もいなくて、寂しい思いをしている」と話す。
文学部３年のカネダさんは「合コンで大学名を言うと、"何時間勉強したの？"とか聞かれてめんどくさいから、"東京女子大"と答えてます」。一方、先週からYouTuberになったという学生は「"東大女子"ということで見てくれる人もいるから、得してるなと思った」と笑う。また、教養学部４年のスズキさんも隠す必要はない。いろいろ言ってくる人と無理に関わる必要はない。それで友達が少ないのは私自身の問題だと思うので（笑）。もっと東大男子は女装すべきだと思う。女子の気持ちも分かると思うし、そうやってみなし女子率を上げればいい！」と訴えた。
慶應大学出身の日経ビジネスの柳瀬博一氏は「僕が学生だった30年以上前から同じような話が雑誌に載ってきた。いまだにそういうことが続いていることがびっくりだ」と話す。元アイドルということで色々なことを言われるという柴田阿弥も「そういうことを考えてしまうのはもったいない。東大女子というだけで敬遠する男なんて選択肢から外すべきだ。ちゃんと人間性を見てくれるひとがこの世の中にいるはず」と呼びかけていた。（AbemaTV／『AbemaPrime』より）
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