4月22日、沖縄・テンブスホールにて、『島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭』のTV DIRECTOR'S MOVIE『家族のはなし』（年内公開予定）のワールドプレミアが行われ、主演の岡田将生と、共演の成海璃子や時任三郎、原作者の鉄拳、山本剛義監督が勢揃いした。
同作は、「涙が止まらない」と世界中で絶賛されている鉄拳による同名パラパラ漫画を、岡田を主演に迎え実写化した意欲作。上京して入学した大学を退学し、バンド活動に明け暮れている小林拓也（岡田）と、長野でリンゴ農家を営む両親との不器用な家族の関係性を描き出す。
この日、雷雨の中集まった満員の客席に、岡田ら出席者はうれしそうに「ありがとうございます！」と笑みを広げた。希望を持ちながらも挫折を繰り返し、父親（時任）への反発心を隠さない主人公を演じるにあたり、岡田は「親に対しての素直になれない気持ちは、僕自身すごくあったので共感しました。時任さんと待っている間は楽しくおしゃべりをしたんですけど、芝居中は素直に見れなくて…」と本物の親子さながらの空気感だったことを明かし、「結構、普段そういうのはある、というか。男と男は、いろいろあるんだな、面倒くさいなって（笑）。僕も（自分の父親と）ふたりきりの空間になると、シーンとしてとぼけた顔してトイレ行きますよ」と、プライベートが垣間見えるコメントを残した。
撮影現場は和気あいあいとしていたそうで、キャスト陣も檀上で賑やかに思い出を振り返る。そんな中、原作者の鉄拳はポツンとその様子を眺めた。「皆が和気あいあいとしていて羨ましいなって…。和ませることができたらいいなと思って、撮影現場に行ったら、もう和んでいたんです…」と鉄拳が肩透かしをくらったと言えば、すかさず岡田が「鉄拳さんが来るって知っていたんですけど、素顔で来られたんです（笑）。本当にびっくりした」と、いつもメイクを施し素顔が謎な鉄拳に、突っ込んでいた。
テキスト・写真：赤山恭子
