坂口健太郎主演でリメイクされた傑作ヒューマンドラマ『シグナル』 | ドラマ | ABEMA TIMES

　2016年に韓国で放送され、社会派ヒューマンドラマの最高傑作と謳われる『シグナル』がAbemaTVで4月30日（月）19時40分より放送される。この春、坂口健太郎主演で『シグナル長期未解決事件捜査班』（フジテレビ系）としてリメイクされたことでも話題の作品だ。

　一台の古い無線機を通して、偶然つながった現代の若きプロファイラーと過去に生きる刑事。2人が時空を超えて交信し協力して捜査を行う中で、一つの事件が新たな事件へと結びつき、その過程で過去は少しずつ書き換えられていく。やがて浮き彫りになる権力の闇と驚愕の真相、そして彼らの意外な因縁…。幾重にも伏線を張り巡らした緻密な構成のストーリーは一瞬たりとも見逃せない。予測不可能な面白さに思わず息を止めて見入ってしまうほどだ。

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　警察庁のプロファイラー、パク・ヘヨン（イ・ジェフン）はある日、廃棄処分寸前の壊れた無線機から聞こえてくる声を耳にする。声の主は15年前に起きた女子児童誘拐殺人事件を追うイ・ジェハン刑事（チョ・ジヌン）だった。彼から犯人の有力情報を得たヘヨンは、時効成立があと数日に迫る中、かつてジェハンの後輩だった優秀な女性刑事チャ・スヒョン（キム・ヘス）と共に犯人を逮捕。それがきっかけで殺人事件の時効が廃止され、長期未解決事件捜査チームが発足。ヘヨンはスヒョンの部下となり、未解決の難事件を追う。

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　ヘヨンとジェハンはその後も交信を続けるうち、互いが違う時代に生きていることを知る。不思議な出来事に釈然としないながらも2人は情報を交換し、それぞれの時代で捜査にあたる。彼らが協力して事件を解決するたびに過去と現在は変化し始めるが、権力者が罪を逃れる状況は変わらず、そのことに憤りと無力感を覚えるヘヨン。

　一方、スヒョンは15年前に失踪したジェハンの行方を捜し続けていた。スヒョンにとって彼は、何もできない新米刑事時代に鍛えてくれた尊敬する先輩であり、初恋の相手でもあった。やがて、彼らはヘヨンの亡き兄が犯人とされた、1999年の女子高生集団暴行事件がジェハンの失踪に大きく関わっていると気づく。そして、その背景には警察上層部と政治家との癒着があった…。

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　全編を通して描かれるのは腐敗した社会への怒りや弱者を踏みつけにする権力者に対する憤り、そんな世の中で懸命に生きる普通の人々の生き様と思い。超絶技巧の脚本は『サイン』や『ファントム』などのサスペンス作品で、これまでも権力との闘いを描いてきたキム・ウニ。本作では実際に韓国で起きた5つの事件をモチーフにさらにその世界を深化させ、誰もが絶賛する究極の一作を送り出した。

　監督は2014年に非正規雇用の問題を取り上げ、日本でこれもフジテレビ系で『HOPE～期待ゼロの新入社員～』としてリメイクされた『ミセン-未生-』で一大ブームを巻き起こしたキム・ウォンソク。撮影現場で俳優が発する感情を最も大事にするという監督の、深い人間洞察に裏打ちされたリアルな人間描写、登場人物に向けられた温かな眼差し、そして映画顔負けのクォリティの高い映像が見事で強い感銘を受けずにはいられない。

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　監督の期待に応えた俳優たちの素晴らしい演技にも唸らされる。映画界を代表する俳優であるキム・ヘス、チョ・ジヌン、イ・ジェフンの主役3人はもちろん、脇を固める実力派たちの存在感もドラマを盛り上げた。秀逸なサスペンスであると同時に優れたヒューマンドラマとして深い感動を与える本作。「諦めなければ未来は変えられる」というメッセージが見る者の心の奥に突き刺さる。何度でも見たくなる文句なしの必見作だ。

　ドラマ『シグナル』は4月30日（月）19時40分より、AbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて放送される。

テキスト：小田香

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