『NCT 127 JAPAN Showcase Tour”Chain”』提供写真
“SMエンターテイメントのスーパーホープ”NCT 127が、全国4か所9公演を回る『NCT 127 JAPAN Showcase Tour”Chain”』を開催。5月20日、東京・豊洲PITで行われた最終公演の模様をリポートする。
午後6時、会場の照明が消えると、MVをつなぎ合わせたオープニング映像がスクリーンに映し出された。メンバーが一人ひとり紹介されていくたび、会場には黄色い声援が響き渡る。映像が終わると、真っ暗なステージに9人が登場した。ショーケースの1曲目を飾ったのは、韓国語曲の「TOUCH」。爽やかなメロディに乗る軽やかなダンスに、会場は早くも熱気に包まれた。
MCが登場し、軽めのオープニングトークがスタート。まずは東京でイベントを行った昨年11月から今までの6か月間の活動について。「NCT 2018のアルバム『EMPATHY』のレコーディングや日本デビューミニアルバム「chain」の準備をしたりしていました。(日本語で)ちょっと忙しいです」とテヨン。日本のファンの前で初披露となった「TOUCH」については、ウィンウィンが「この曲はさわやかでかわいいですよね。皆さんも好きになってくれたらうれしいです」と、曲に負けない爽やかな笑顔で答えた。3日後に控えた日本デビューについて聞かれると「(日本語で)ドキドキです。準備を一生懸命しました」とドヨン、「(日本の)皆さんとこれからたくさん会えると思うとワクワクします」とジャニー。コメントからもメンバーの高揚感が伝わってくるようだった。
『NCT 127 JAPAN Showcase Tour”Chain”』提供写真
そしてここから本格的にイベントが始まった。最初のコーナーは、SNSや会場に来たファンから寄せられた質問に、YESかNOで答える『YES、NOクエスチョン』コーナー。まずは、ユウタが会場のファンからの質問をセレクトすることに。「おもしろいのを選ぶね!」と言いながら選んだのは、「好きな女の子のファッションはスカート?」というクエスチョン。NOを出したテイルは「あえて選ぶならパンツがいい」と顔を赤らめながら回答。一方、マークは「中間(どちらでも)」と“選ばない”という選択! するとジャニーがつかさず「中間って何だよ!(笑)」と、鋭くツッコみ、「僕は温かくなってきたので、スカートが良いと思います!」と男らしく答えた。
「表情やパフォーマンスがカッコいいメンバーはいる?」という質問には全員がYESの回答。ヘチャンが「全員、カッコいいと思います」と“模範回答”をすると、メンバーから大ブーイング。ドヨンは「テヨンさんは顔がカッコいいです。顔がワールドベスト!」とテヨンをベタ褒め。ワールドベストという単語がツボに入ったのか、それから何度も口にしては笑っていた。
続いては「最近泣いた?」というクエッション。NOを出したジェヒョンは、しゅんとしたフリをしながら「僕は昔たくさん泣きすぎて、涙が枯れてしまったようです」。YESを出したユウタは「日本にくる飛行機の中で、映画を見て泣きました」。すると「それ、僕と同じ映画かな?僕も飛行機の中で『ワンダー』という映画を見て号泣しました」とドヨン。テイルも「僕は映画を見て泣くことってないんですけど、『ワンダー』を見て10年ぶりに泣きました。ドヨンと同じポイントで泣いちゃったのが不思議でした」と話し、”絆“を感じさせた。
『NCT 127 JAPAN Showcase Tour”Chain”』提供写真
「末っ子ヘチャンよりも甘えん坊がいる?」というお題には、テヨン、ウィンウィン、ドヨンがYESと回答。ドヨンは「甘えん坊というよりもヘチャンより世話が焼ける人がいます。それはマークとウィンウィン!」と二人の名前を挙げた。マークは「認めざるを得ないですね」と苦笑したが、ウィンウィンは「僕は、気楽に生きています」と、マイペースっぷりを発揮。会場の笑いを誘っていた。
「自分の顔はお父さん似?」という質問では、またまたマークが“選ばない”という暴挙(?)に! 「これは意見が分かれているのですが、ヘチャンが“お父さん似だね”というので……。でも、お母さんにも似ている気がするんですよね。だから半々です」。そんなマークに、ヘチャンは「マークより、お父さんのほうがイケメンです」と付け加えていた。ジャニーは「父と母のいいところばかりをもらいました。要は、カッコいいってことです!」と胸を張ると、ユウタは「僕は100%お母さん似。お父さんごめんなさい」。“お母さん思い”一面を垣間見せた。
続いてのコーナーは、ジェスチャーゲーム。メンバー全員が1列に並び、5秒間の制限時間内にジェスチャーでお題を伝えていくのだが、これが波乱の連続に! 1問目のお題は「シンデレラ」。トップバッターのユウタはガラスの靴を履かせる仕草を、2番目のテイルはガラスの靴を落として走っていくジェスチャーをしたのだが、3番目のテヨンから徐々に雲行きは怪しくなり…。7番目のウィンウィンまで行くと、もはや“お題”とはかけ離れたものになってしまった。だが、鋭いヘチャンにはわかったようで、“靴を落とし、走り去る途中で「12」と空に書く”というナイスプレー! おかげでマークが正解を当てるミラクルが生まれた。
9人の素顔と絆が見えたゲームコーナーの後は、待ちに待ったパフォーマンスの時間。カラフルでカジュアルな衣装に着替え再登場した9人は、『Fire Truck』を“9人バージョン”で初披露した。会場内を鳴り響くイントロのサイレン音に早くもファンたちが反応。Ey yea yea yea yea~と合唱したり、メンバーの名前を叫んだりしながら、メンバーと一体となった。休むことなくヒット曲「0 Mile」「Good Thing」と続け、日本デビューミニアルバム収録曲の『Cherry Bomb』で、会場のボルテージは最高潮に。『Cherry Bomb』は、世界的振付師のTonyTestaによるハードでキレキレの振付が魅力。全員の息がぴったりと合った開脚ダンスなど見どころも多く、見せ場のたびにファンが反応する。特に、ステージに寝ころんだ状態からテヨンがブレイクダンスで起き上がった瞬間には、大きな歓声が響いた。
一人ひとりファンへの感謝のメッセージを伝えるクロージングトークをはさみ、ラストソングは日本語曲『Limitless』。日本語ラップを見事に消化しているテヨン、クリアに澄んだテイルの歌声、ドヨンの太くてマイルドな声、エネルギッシュなユウタとマークのダンス…そのすべてが完璧に調和したステージングには、圧倒されるばかりだった。
『NCT 127 JAPAN Showcase Tour”Chain”』提供写真
アンコールでは、今回のツアーのタイトルにもなっている『Chain』を日本語で披露。様々なジャンルのダンスが混ざり合った唯一無二の構成に、観客も息をのんで見入っていた。最後はユウタが「僕たちのキーワードは『共感』そして、『Chain』は“ソウルと東京をつなぐ”がテーマ。この曲でもっと日本のファンと繋がっていけたらいいと思いました」と締め、1時間半のイベントの幕が閉じた。
トークタイムにはユーモラスで親近感のある“隣のイケメンお兄さん”っぷりを、パフォーマンスでは高度なパフォーマンス力と表現力でファンを虜にした9人。最後はユウタが投げキッスをしたり、マークが「後ろの人もありがとう」と後方のファンにも気遣ったり、ヘチャンとジャニーが肩を組んで観客に手を振ったり。ファン思いな姿に、あたたかな気持ちになった。
なお、本イベントの模様はAbemaビデオにて1週間無料で配信しているため、放送をリアルタイムで見られなかった方だけでなく、もう1度見たい方や会場にいた方も、何度も見て余韻に浸ってほしい。「独占中継!NCT 127 JAPAN Showcase Tour "chain"」はAbemaビデオにて配信中。
テキスト:酒井美絵子