6月4日、映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(6月8日に公開)の公開直前イベントが開催された。

イベントには、主演を務める女優の榮倉奈々と李闘士男監督が登壇。会場には100人の男性が集合し、“死んだふり”という一風変わったコミュニケーションを続ける妻・ちえを演じた榮倉が、集まった男性たちに質問をぶつけ、YES/NOカードで答えてもらうというコーナーや、同作品の元となった「Yahoo!知恵袋」の投稿に絡め、「奈々!知恵袋」と題し、会場の男性から寄せられた恋愛や結婚の悩みについて、監督と共にトークセッションを行った。
100人の男性客を目の前にした榮倉は「男性限定のイベントは初めてなので、とても異様な(笑)。でもこんなに集まってもらえてとてもうれしいです」とあいさつ。李監督は「僕、何本か撮らせてもらっているけど、多くは男性に見られているらしい。本当は女性に見てほしい。キャーキャー言われたい」と心境を述べた。
コーナーがスタートし、榮倉から「もし自分の奥さんが死んだふりをしたら全力で付き合いますか?」という質問が会場にぶつけられると半数以上がYES。しかし李監督は「当然(付き合わない)」とのことで「この映画のせいでうち大変なことになっていて。『あなたのせいで死んだふりをしていると思われてるんだけど』。と言われて。ただうちの嫁は寝たふりをします」と明かした。さらに李監督は「可愛かったら付き合いますよ。榮倉奈々だったら付き合います」と付け加え、榮倉は「どう答えていいかわからない」と困った表情を浮かべた。

続けて「奈々!知恵袋」のコーナーへ。「同じ人とずっと一緒にいると飽きてしまうことが多く、長続きしません。どうしたら長続きしますか」という質問に対して榮倉は「そもそも同じ人と一緒にいたいと思ってますか?刺激のほうが楽しかったりすると思ってるのではないでしょうか」と厳しい回答。

コーナーが終わり、監督は映画について「これは夫婦の話ですが、夫婦の話をしたかったわけではありません。昨今、自分がなんだかんだと主張する人が多いし、そういう映画も多いし。それもいいけど、相手のことを考える、思いやる、優しさがどれだけいいものか、そういう気持ちで作りました」とコメント。
榮倉は「この映画は私にとって最初から衝撃があり、タイトルから想像がつかない人間模様の描き方に裏切られっぱなしで、でもそれが優しくて、とても心地のいい映画だと思っています」と述べた。
ここでイベント終了かと思いきや李監督は、最後にどうしても言いたいとマイクをとり「これは本当に難しい芝居なんですよ。本当はもっと榮倉は評価されるべきだと思います。作品がつまらなくてもいいです。榮倉が素晴らしいってことを言いたい。シリアスな演技は誰でもできて簡単なんですよ。とにかく本当に榮倉は素晴らしいということだけ覚えて帰ってください」と榮倉の演技力について熱く語り、イベントを締めた。
テキスト:氏家裕子
写真:mayuko yamaguchi
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