
第90回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート、ジアド・ドゥエイリ監督作『判決、ふたつの希望』が、8月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開される。この度、本作の日本版予告&ポスタービジュアルが完成した。
本作は、クエンティン・タランティーノ監督のアシスタント・カメラマンという経歴を持つジアド・ドゥエイリ監督最新作。ふたりの男性の間に起きた些細な口論が、ある侮辱的な言動をきっかけに裁判沙汰となり、国家を揺るがす騒乱にまで発展する…。監督自身の実体験をもとに作り上げた物語は、宗派や信条の違いを超えレバノン国内で爆発的な大ヒットを記録し、さらに、第90回アカデミー賞ではレバノン史上初となる外国語映画賞ノミネートの快挙を成し遂げ、第74回ベネチア国際映画祭では、主演俳優のひとりが最優秀男優賞を受賞した。
今回解禁されたビジュアルは、本作の主人公、自動車修理工場を営むトニーと住宅補修の現場で働くヤーセルが法廷で互いを見合う写真がメイン。そして、その中央には「ただ、謝罪だけが欲しかった。」という言葉が入り、国家を揺るがすほどの法廷劇を起こしてしまうことになる2人の心の叫びを感じさせるものとなっている。
合わせて解禁された日本版予告は、事の発端となるトニーとヤーセルのささいな口論がみるみるうちに国を揺るがす裁判劇に発展していく前半。法廷で「金はいらん、謝罪がほしいだけだ」そう言って謝罪を求めるトニーと、断固として沈黙を貫くヤーセル。なぜ、このふたりは裁判を起こしてまで争う必要があったのか。“ささいな口論”に国家を揺るがすまでの「何か」があったのか。後半は、加熱するマスコミ報道に家族も巻き込まれていく緊迫感溢れる様子とともに、両弁護士が放つ言葉が、騒乱に置き去りにされた彼ら個人の過去の傷、そして人生の葛藤を垣間見せ、見るものの想像をさらに掻き立てる。人間の尊厳をかけた壮絶な裁判の行方、そして、様々な宗派や対立を超えレバノンの観客を魅了し、世界もその結末に涙した、トニーとヤーセルが見つけた“新たな一歩”とは…。
予告の最後は、作品を一足先に鑑賞した憲法学者の木村草太氏のコメントで締めくくられている。「未来のことを考えたら、いま、やるべきことはわかっている。でも、過去がそれを許さない。この人類普遍の問題に心を痛める人々に、この映画は希望をもたらすか」
圧倒的な驚きと感動に満ちた展開に世界が涙した、法廷ドラマの新たなる傑作『判決、ふたつの希望』は8月31日(金)より全国順次公開される。
ストーリー
レバノンの首都ベイルート。その一角で住宅の補修作業を行っていたパレスチナ人のヤーセルと、キリスト教徒のレバノン人男性トニーが、アパートのバルコニーからの水漏れをめぐって諍いを起こす。このとき両者の間に起きたある侮辱的な言動をきっかけに対立は法廷へ持ち込まれる。やがて両者の弁護士が激烈な論戦を繰り広げるなか、この裁判に飛びついたメディアが両陣営の衝突を大々的に報じたことから裁判は巨大な政治問題となり、“ささいな口論”から始まった小さな事件はレバノン全土を震撼させる騒乱へと発展していくのだった……。
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