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 AbemaTVで放送中の人気バラエティ『日村がゆく』バナナマン日村勇紀が、バラエティを開拓していくという趣旨で、毎回地上波ではお目にかかれないような際どいゲストに日村が迫ったり、素っ裸で様々な体を張ったチャレンジを行うなど、コンプライアンスに縛られる時代に果敢に挑戦している番組だ。2017年4月に放送がスタートし早1年、数々の伝説的コーナーを生み出してきた当番組が1周年を迎えたことについて、そして番組の裏側について日村に話を聞いた。

1年経っても変わらない、台本なし、打ち合わせなしのぶっつけ本番スタイル

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――2017年4月より放送が開始され1年以上経ちましたが、率直な感想を教えてください。

日村:もう1周年ですか! 今年で2年目なんだ。そんなにやってたんだ、って感じもするし、もっとやってる気もするし…、いろんなことをあまりにもやってるから、分からなくなってくるんですよね(笑)。撮ったやつをOAしてなくて、後でまとめて放送するってこともやってるので。

――収録した内容の時系列が分からなくなるような感じですか?

日村:撮ってみて、すげぇ面白かったけど、 その後に撮ったのがすげえ面白かったから、さっき撮ったの忘れちゃってOAしてないみたいな(笑)。上書きされちゃってるんですよね。だから、“面白かったけど放送していない”とかまだあんのかな? もうわからないです。

――(笑)実際に日村さんは収録で何をやるかはご存知なんですか?

日村:なんにも知らないです。なにも知らないから…、たぶん知ってたら、もうちょっと思い出に残るかもしれないですけど(笑)、もう、やるだけやって終わっていくっていう。

――(笑)でも台本はありますよね?

日村:みんなは持っています。僕は一度も見たことがないです。

――それは番組開始当初からですか?

日村:最初からです。俺、見たことないですよね?(隣にいる宮本プロデューサーに)

宮本プロデューサー:ないです(笑)。

日村:楽屋にも当然ないし、打ち合わせもしたことがないし。

――それでは毎回現場に入られて、ぶっつけ本番ですか?

日村:そうなんです。だから、今この着流しを着ているんですけど(緑の着流し)。これを着てるってことは、この日の一番でっかいテーマをやるんだな、ってことはわかっています。これじゃない別の衣装を着ると、ショートコーナーなんだなって思います。それ以外はわかりません。

――脱ぐこと(※番組内で裸になる頻度が多い)も知らされていない…?

日村:もちろんもちろん。脱ぐのも全然知らないし、ふんどしも仕込んでいるんですが、脱がされない時もあって、何のために俺はふんどしを穿いてるんだろう、って。スタッフもそこが分かっているのか、そもそもやろうとしているのを止めたのか…もうわからないです(笑)。

「この番組はお笑いしかない、それ以外なにもない」

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――先ほど思い出に残らないと仰っていましたが、そんな中でも改めて振り返ってみて、好きな企画やコーナーなどはありましたか?

日村:正直言うと全部好きですよ。こんなに面白い番組は自分の中でないってくらい、とにかく「お笑い」しかないんで、だってそれ以外なんにもないんだもん(笑)。申し訳ないくらい情報もないし、何も得るものがないんですよ。翌日に役立つ情報や生活に役立つものが何にもない(笑)。全部好きなんだけどね。

――では、一番驚いた企画とかはありましたか?

日村:今となってはこの番組の中では当たり前になっているんですが、イモDと呼ばれるディレクターが突如現れるんですけど、この男がやった「世界ロケ弁紀行」という企画があって。世界各国のレストランでロケ弁を作ってもらうっていう、ただそれだけのことなんですけど。例えばロシアのレストランに行って作ってもらうんですが、このイモDが1人で行くんですよ。1人で取材して、1人でVTR撮って1人で編集して、なおかつそのロシア人のシェフの声(アフレコ)やナレーションも全部、イモD1人でやってるんですよ(笑)。 そもそも仮編集の状態で総合演出の塩谷さんがそれを見て、おもしろすぎて「なんだこれは!?」ってなって。それは衝撃でしたね。このコーナーはこの番組の唯一といっていいくらい、情報を与えられるコーナーなんですよ。こういうロシアのレストランがあって、こういう料理を作って…みたいな。その情報が一個も入ってこないくらい面白すぎて、それはちょっとインパクトありましたね。

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「世界ロケ弁紀行」より

 この番組はとにかく「シオプロ」(『日村がゆく』の制作プロダクション)の凄さを感じます(笑)。最初はもちろん何もないから、用意してくれたものを俺がやっていたんですが、今ではだんだんスタッフが勝手にいろんなことをやっていくのを俺が見る、みたいな感覚になってますね。

早くもスター誕生! 大好きな企画「高校生フォークソングGP」

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ネット上で大きな話題となった崎山くん(『高校生フォークソングGP』より)


――最初はお一人でのAbemaTV冠番組ということで、今思い返すと不安などはありましたか?

日村:スタッフの皆さんがほぼ知り合いなんで、そこの怖さは何もなかったですね。なおかつ、「なんにも知らないでやってください」って言われてるから、そのほうが逆にいいというか。上手くいかなかったらいかないで、だって俺知らないんだもん!って(笑) 言い訳が効くからプレッシャーがないんですよ。

――そんな中で下ネタが全くない「高校生フォークソングGP」はどうですか? 第3回で優勝した崎山くんは多くのミュージシャンが絶賛するなど話題になりました。

日村:崎山君はもう歌いだした瞬間に(凄さが)伝わりましたよね。もちろん他の子も全員素晴らしいんですけど、「この子ちょっとやばい」ってプロは思うんじゃないかな。俺はどの高校生見てもすごいなって思っています。

――日村さんは「高校生フォークソングGP」を楽しんでいるように見えますが。

日村:楽しいです。歌が好きなんで、スタッフも歌が好きだし。あと、高校生に何かやってもらって、それを見ているのが、なんというか、羨ましさとか、そういうのを「いいな」って言いながら酒を飲むのが好きな世代なんです(笑)。

大好評ハワイロケ「あのハワイをこの番組のスタッフだけが汚せる」

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――「高校生フォークソングGP」は女性も見やすい企画ですが、今後日村さんが女性をターゲットにした場合、やりたい企画などはありますか?

日村:絶対無理です(笑)。それだけはもう、どうしたらいいんだろう。誰しもが好きでどこに行ったってキレイな映像になるっていうあのハワイを、この番組のスタッフだけが汚せるんですから(笑)。あのハワイを汚せる人たちなんですよ。そんなこと言いながらこの間第2弾も行ってきました。

――第2弾ハワイロケには設楽さんがいらっしゃったようで!

日村:そうなんです。全然知りませんでした。なんにも知らないんだもん(笑)。

――どのくらい行かれていたんですか?

日村:僕は3泊しました。設楽さんは1泊で、金曜の『ノンストップ!』終わってから行ってるんで。

――1泊で行けるもんなんですね!

日村:行けたんです。そういう情報はあげられますね(笑)。一泊でも行けるっていう、そこだけですね。ハワイであげられる情報は。

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過酷だった前回のハワイロケ


――今回のハワイロケはいかがでしたか?

日村:まあ、前回の第1回で一番イヤで行きたくない、「こんなところテレビで見せなくていいだろう?」ってところがあるんですけど、今回もそこに行くんですよ。

――(笑)また行くんですか!?

日村:そうなんです。しかも2回くらい行くんです。そういうことするんですよ、この番組。僕が泊まっているホテルがあって、ワイキキの良い位置にあるんですけど、ホテルから左側がダイヤモンドヘッドっていう有名な山があって、その右側が行きたくないところで。ハワイの滞在が3日間あったんですが、3日間もあるのにダイヤモンドヘッド側に行ったのラスト1日だけですから(笑)。それ以外は全部行きたくない方にしかいかないんですよ。そこの往復をずっとやってました。

『日村がゆく』スタッフは、番組に対しての愛とお笑いへの熱が異常

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――『日村がゆく』はスタッフの方々も本当にスゴいですよね。

日村:スゴいですよ。ここのスタッフは本当に優秀ですね。いろんなADの方たち見てきてますけど、この番組に対しての愛とお笑いへの熱が異常ですね。ハワイでも、僕よりも何日も前に(現地に)入ってはいろいろと仕込んでくれているんですよ。俺を驚かすために毎晩仕込んでくれていて、それを考えると頭が下がる思いですね。

――この番組は日村さんにとってどのような番組ですか?


日村:どう言ったらいいかな…、全然仕事じゃないけど、でも真剣に挑まないといけないかなって~(苦笑)。あんまりガチガチでやっても空回りするんですよね。本当に、向こう(番組側)が仕掛けたものに、うまいことのっかっていくと、最後は腹抱えるくらい面白いんです。だから、うまいことのっかりたいって気持ちはあります。

――ある意味、試されているような感じもあるんですか?

日村:…いや、そっちはないんですよ。それよりはむしろ、最近は本当にスタッフの人たちが、おもしろいのを作ってきたのを俺の前で発表するんで、発表会みたいになってる(笑)。でも全然気楽じゃないですよ。全乗っかりしよう!ってのはありますけどね。でも、スタッフはすごく疲れていると思いますよ。俺は体力的な疲れしかないけど、スタッフは俺の知らないところで動いているから。今も(このインタビュー中も)なんかやってますからね(笑)。

――“日村喜び組”(主に日村さんの衣装を脱がす女性スタッフたち)の方たちはいかがですか?

日村:最初の頃はすげえ違和感なんですよ! 女の子たちがよってたかって俺のこと脱がしてるから。でもそこも通り越えて、もはや俺の裸なんてここのスタッフは何の価値もないって思っていると思います(笑)。

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服を脱がす“日村喜び組”のスタッフたち

――ちなみにここまで体を使うのは、この番組が一番多いですか?

日村:もちろんです。これ以上はないですね。でも前提はやりたいんですよ。というのは、スタッフの子たちが一度試してみて、そのVTRを俺が見るんですよ。それを俺が試さないと、ネット番組って書き込みがスゴいじゃないですか。そうなると、書き込みで「日村、やんないんだ」ってなるじゃないですか(笑)。それを見ちゃうと「やっぱ、やんなきゃなー」ってなるんですよ。それが一番キツいかな。でも俺、意外とやりたがりだから、心の底からキツイってのはないですね。

――全然違う企画、例えばグルメとかそういうものはやってみたいですか?

日村:そうですね…やってみたいとは…もう思わないです(笑)! 思ったところで、なんにも上手くいかないんで、この番組は。俺が言ったところで、“振り”にしかならないから。

――(笑)。ありがとうございました!

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『日村がゆく』はAbemaTVにて毎週水曜日よる9時より放送中

テキスト:編集部

カメラマン:岡田誠

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