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 5月25日より全国の劇場で公開し、“衝撃の問題作”として賛否を呼びながらも、各地で満席が出るなど大ヒットロングラン中の、生田斗真&瑛太主演最新作『友罪』(英語タイトル:My Friend “A”)。同映画が6月20夕方に「第21回上海国際映画祭」のNEW FROM AUTHOR(作家性の高い監督の新作を上映/非コンペ)部門に正式出品され、大盛況の内に上映と監督のQ&Aを終えた。

 当日は、1000人という上海国際映画祭で最大級のキャパシティを誇るメインスクリーン「上海大劇院」にて若い男女を中心に満席となる賑わいを見せた。上映中はのめり込んで鑑賞していた人が声をあげて反応する場面なども見られ、エンドロールに入ると会場は大きな拍手に包まれた。その後、瀬々敬久監督が登壇し、観客とのQ&Aが行われた。

■瀬々敬久監督と観客によるQ&A

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監督:今日この日、日本と上海の両国でこの『友罪』という映画が上映されていることがとても嬉しいです。有難うございます!

観客:地方から『友罪』を観るために映画祭に来ました。とても素晴らしかったです!(場内拍手)監督の最も好きなシーンは?

監督:益田が「外でお酒でも飲もうか」と鈴木を誘い、「コンビニでつまみでも買って」と応える鈴木のシーンです。さりげないシーンですが、普通の人にもあるようなかけがえのない時間がそこには流れている気がしました。こういう素敵な時間が、犯罪者や色々つらい思いをした人たちを救ってくれるのではないか、その一方で罪を犯した人がこういったかけがいのない素敵な時間を自分は被害者から奪ったのだと反省をする機会にもなると思いました。素敵な時間を大切にしてください!

観客:日本国内での評判も良いようですが、監督ご自身はマスコミなどの評価についてどう思われますか?

監督:すごく難しい質問です(苦笑)マスコミの方の評価も大切ですが、僕含めスタッフは沢山のお客さんに観て欲しくて作っていますし、沢山のお客さんに感動してもらえたらという気持ちで作っています。だから今日もここにいる上海のお客さんと出会えてすごくうれしいです。(場内席を立って拍手を送る人も)

観客:この映画のキャラクターは皆罪を背負っていますが、監督は罪を負った人々も幸せを得るべきだと思いますか?

監督:罪を背負った人たちもふとした時に笑ったり出会いがあったり、悲しんだり喜んだりするのが人生だと思います。でも罪は背負い続けながら生き続けなくてはいけない。矛盾しているようですが、そうして生きていくことが大切だと思います。

 『友罪』は、2013年に薬丸岳が発表したベストセラー小説「友罪」の映画化作品。隣りで静かに微笑む友が、かつて日本中を震撼させた“あの事件”の犯人だったら。元ジャーナリストの益田役を生田斗真、少年Aだった過去を持つ鈴木役を瑛太が演じ、答えのない極限の友情が描かれている。主演2人が覚悟を持って撮影に挑んだ想いを語ったことでも話題を呼び、公開後もSNS等で「心揺さぶられた!」「ヒリヒリして焼けるようだった。力作」「生と命にスポットを当てた最高の映画」「映画が社会にできることってこういうことでは。必見」「生田斗真さんと瑛太さんの凄まじい感情の振り幅に圧倒された」「匠の1本。巧い。ゼゼ監督流石」など感想が飛び交っている。

(C)薬丸 岳/集英社 

(C)2018映画「友罪」製作委員会 

映画『友罪』公式サイト - 5月25日 全国ロードショー
映画『友罪』公式サイト - 5月25日 全国ロードショー
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映画『友罪』公式サイト
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