「R‐18文学賞」を受賞し2012年に小説が発売されるや紀伊國屋書店スタッフによる「キノベス!2013」にランクインし、「ファスト風土」小説としてネット上でも話題騒然の山内マリコ・著『ここは退屈迎えに来て』が鮮烈に映画化。名匠・廣木隆一がメガホンをとる。この度、本作の第2弾キャストが発表となった。

何者かになりたくて東京で就職したものの、10年経って何となく戻ってきた主人公「私」を演じるのは女優・橋本愛。さらに、元カレ「椎名」を忘れられない「あたし」を演じるのは、若手実力派女優・門脇麦。青春時代にみんなが恋焦がれた、椎名くん役を人気急上昇俳優成田凌が演じる。
そして、この度新たに発表されたキャストは5名。「私」が訪れた思い出の場所で出会う同級生・新保くん役にロックバンド・黒猫チェルシーのボーカルで、俳優としての活躍も著しい渡辺大知。親友に密かな憧れの気持ちを持ち、ファミレスで恋愛話にふける山下南役には、主演映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』で第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人俳優賞を受賞している岸井ゆきの。南の親友で、芸能界での夢が叶わず、地元に帰ってきた雑誌の元専属モデル・森繁あかね役を内田理央。主人公「私」の学生時代からの友達で、東京への憧れを持つサツキ役には、着実にステップアップを続ける柳ゆり菜。地元のタウン誌をメインに、主人公「私」と仕事をしているフリーカメラマン須賀さん役を、様々な作品で幅広い役を演じ分ける実力派俳優・村上淳が演じている。それに伴い、各キャストのコメントも到着。すでに発表されている新世代スターにバラエティ豊かなキャストが加わり、ドラマに奥行きを与えている。
また本作の公開日が10月19日(金)に決定。もどかしい想い、それでも羽ばたくことを夢見てやまない青春をリアルに描いた物語に是非注目してほしい。
キャスト コメント
●渡辺大知
脚本を読んだ時、自分の地元を思い出して胸が苦しくなりました。懐かしい日々がキラキラと輝いて見え、戻ってみたいと思った自分に切なくなりました。でも、今が不幸せな訳ではない、と思いたい。撮影に打ち込み、この気持ちを昇華出来た気がします。この映画は心にモヤモヤを抱えたまま大人になった、何者にもなれない人々の救いになると思います。
●岸井ゆきの
ふとやってくる退屈の中で思い出した青春が、ひとつのきっかけで再び交錯していきます。過去を探すひと、乗り越えようとするひと、忘れたひと、そういうひとたちの想いが重なった映画だと思います。
●内田理央
田舎独特の閉鎖感、女の子のもつ空気感、ファミレスでの何気ない会話、誰もが経験した事あるようなそんな平坦な日常をリアルに感じて頂きたいです。幸せとはなんのか、私自身も考えさせられました。
●柳ゆり菜
女の子という生き物は、10代の青春真っ只中でも、20代の拗らせ真っ只中でも変わらず何かを探していて、きっとどこかに行けると信じている事を実感しました。富山の澄んだ空気の中、閉塞感や心のヒリヒリとした痛みを感じながらサツキを演じました。刺激的なキャスト、スタッフ、廣木監督とこの作品に感謝しています。
●村上淳
廣木組という僕の中での"頂"。どういう導線を描くのか。そしてそれらすべてを、そして身体を投げうる覚悟はあるのか。あの独特の緊張感の中、ただ相手を反射するようにキャメラの前へ立てるのか。そして譲りたくないと強く思うハートに火がついているか。そんなことです。
●あらすじ
マスコミ業界を志望して上京したものの、10年後地元に戻ってきた27歳の「私」(橋本愛)。実家に住みながらフリーライターとしてタウン誌で記事を書いている冴えない日々。高校時代に仲の良かった友達サツキと久々に会った勢いで、男女を問わず皆の中心にいた憧れの椎名くん(成田凌)に連絡し、会いに行くことに。道中、「私」の中に椎名くんとの高校時代の忘れられない思い出が蘇る。元カレ「椎名」を忘れられないまま地元でフリーターとして暮らす「あたし」(門脇麦)。元カレの友達・遠藤と、腐れ縁のような関係を続けているけれど、心は彼といたときの青春の輝かしい記憶に今もとらわれている。
原作情報
原作:山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」 幻冬舎文庫
そばにいても離れていても、私の心はいつも君を呼んでいる--。都会からUターンした30歳、結婚相談所に駆け込む親友同士、売れ残りの男子としぶしぶ寝る23歳、処女喪失に奔走する女子高生……ありふれた地方都市で、どこまでも続く日常を生きる8人の女の子。居場所を求める繊細な心模様を、クールな筆致で鮮やかに描いた連作小説。「R-18文学賞」読者賞受賞作「十六歳はセックスの齢」を含む、フレッシュな感性が冴えわたる今作は反響を呼び、デビュー作ながら、紀伊国屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30「キノベス!」にもランクインした。
(C)2018「ここは退屈迎えに来て」製作委員会

