福士蒼汰主演の映画『旅猫リポート』(10月26日より全国公開)が、カナダのモントリオールで行われる第22回ファンタジア国際映画祭の「Séquences Award部門」に出品することが決定した。
2012年の発売以来、有川浩作品の中でも1,2を争うほど評価が高く、舞台、ラジオドラマ、絵本、朗読劇と、数多くメディアミックス展開された「旅猫リポート」。原作者の有川浩自身も、過去のインタビューで「一生に一本しか書けない物語」と表現するほど思い入れの強い作品で、自ら脚本開発にも参加している。
猫が主要なキャラクターとして登場し、全編にわたって高度な演技が求められることから、映像化困難とされてきた本作ですが、満を持して主人公の悟を福士蒼汰、猫(ナナ)の心の声を高畑充希が演じることで完全実写化した。
そしてこの度、カナダのモントリオールで行われる第22回ファンタジア国際映画祭の「Séquences Award部門」に出品することが決定した。(※「Séquences」は(モントリオールのあるケベック州で尊敬されている映画誌。Séquences Awardはコンペ部門の一つで、審査員はすべて地元のジャーナリストが務め、観客賞の対象になる)
選考理由は「本作では青年と猫の“真の友情と忠節”を描いた美しい感動作であり、ペットを飼っている人だけでなく多くの人の心に響く作品である。映画の途中から涙を抑えることができなかった」。原作も世界16か国で翻訳・発売されており、イギリス最大書店チェーン・Waterstonesの「The Best Fiction of 2017」に選ばれるなど国内外を問わず、多くの人に感銘を与えています。その原作の実写映画化ということで、期待値は非常に高く、カナダでの世界初上映に多くの関心が寄せられている。現時点で、韓国、中国、香港、マカオ、台湾、タイ、シンガポールでの配給が決定しており、ここからさらに他国での配給も予想される。
主演の福士蒼汰は本作の上映に関して「名誉ある映画祭に『旅猫リポート』が出品される事を大変光栄に思います。この作品は誰でも感じたことのある、“想う気持ち”が丁寧に描かれていて、完成した作品を見た時は、自らの出演作であるにも関わらず、涙が止まりませんでした。猫ちゃんとの奇跡の瞬間を紡いだ今作を世界中の方々に見ていただきたいです。」とコメントしている。
ストーリー
元野良猫のナナは、交通事故にあったところを心優しい猫好きの青年・悟に助けられ、5年間、飼い猫として幸せに暮らしてきた。とある事情でナナを手放さなくてはならなくなった悟は、新しい飼い主を探す旅に出る。
「さあ行こう。これは僕らの最後の旅だ」
悟とナナは、悟の小学校時代の親友、高校時代の初恋の人など悟がこれまでの人生で出会った大切な人たちを、順に訪ねていく。それは図らずも悟の人生をふりかえる旅となる。強い絆で結ばれた一人と一匹のおかしく、切なく、あたたかい物語。
旅の終わりに明かされる、悟の「秘密」とは――
(c)2018「旅猫リポート」製作委員会 (c)有川浩/講談社