【連載】大衆酒場大学・13コマ目 北海道・旭川の居酒屋「独酌三四郎」で多幸感に包まれる
6月、ボクは本業であるバンドのツアー、そして副業のひとつとなりつつあるMLBの取材でアメリカへと、とにかく旅の連続でした。羽田→アナハイム→フェニックス→サンディエゴ、高岡→新潟、札幌→帯広→旭川→札幌→函館→秋田→八戸、姫路→大阪という行程が続き、自宅で起床し就寝する日が30日中わずか5日。自由時間もそれほど確保出来ず、何だかんだと立て込んでおりました(ありがたいことです)。
今回は、その中でも何とか訪れることができた、ボクにとっては馴染みの酒場になりつつある北海道の名店をご紹介することにしましょう。
【過去記事】
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言わずもがな、北の大地は山の幸、海の幸のオンパレード。これでもかと美味いものが襲ってきます。それをサッポロのご当地ビール「サッポロクラシック」の生で流し込む。「嗚呼、もう北海道に住んでしまおうか……」と毎度訪れる度に思ってしまいます。このコラムで過去にも取り上げた札幌の名店「居酒屋 伏見」さんには今回のツアーでもお世話になりましたし、どうしても札幌に行く機会が多くなってしまうのですが、個人的には「伏見居酒屋」さんと並ぶ、そして酒場好きの間では“北海道随一の名居酒屋”とも謳われる店が、札幌ではなく、北海道第二の都市・旭川にあるのです。
「独酌三四郎」さんは1946年創業、時代劇にでも出てきそうな風情、そして燻された店内に座っただけでもう呑まずにはいられません。そこへ白割烹着をパリッとお召しになる女将さんが、創業から味の変わらないお通しの酢大豆を出してくれ、一見さんでも常連さんでも分け隔てなく丁寧に接客して下さります。
旬の魚や野菜を女将さんに訊ねて見繕ってもらって、もちろん生ビールでも良いし、あるいは女将さんが名付け親でもある旭川の銘酒「風のささやき」でいただく。さらには北海道ならではという、燗瓶を直接火にかけた「焼燗」で燗酒を。何とも言えない、いや何も言えない多幸感に包まれます……。
旭川のソウルフードとして親しまれている若鶏の骨付き半身をタレで味付けして焼いた「新子焼き」もオーダー。
(▲新子焼き)
“北海道随一の名居酒屋”と謳われる理由が非常に良く解ります。東京と名古屋から直行便もありますし、札幌からは電車で1時間半。旭山動物園と併せて、是非!
■文/オカモト “MOBY” タクヤ(Scoobie Do)
結成22年を迎えたロックバンド、SCOOBIE DOのドラマー。2006年には自主レーベルを立ち上げマネージャーも兼任。ドラマーとしても数多くのレコーディングに参加。
昨年10月に13枚目のアルバム『CRACKLACK』をリリースしたSCOOBIE DO。今年2月11日に開催されたZepp Tokyoツアーファイナルの模様が、DVD『Film Funk-a-lismo! ODAIBA CRACKIN’ 23』としてライブ会場&通販限定で発売中。
8月10日には北海道「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO」に出演決定。さらに、9月8日に大阪「OTODAMA’18」出演。スケジュール詳細は公式Webサイトまで。