
Licensed by KBS Media Ltd. ⓒ RaemongRaein
ドラマ『冬のソナタ』の大ヒットで、女性たちのあいだに爆発的に広がっていった韓流ブーム。しかし、ここ数年は、「韓国の時代劇ドラマをたくさん見ている」という男性も増えてきた。骨太のストーリーや俳優たちの熱演はもちろん、見た本数がだんだん増えていくと「同じ時代を描いたドラマを見比べる」楽しみが出てくるのも、人気の秘密かもしれない。『トキメキ☆成均館スキャンダル』もそんな見方のできる1本だ。
朝鮮第22代王・正祖が国を治めていた18世紀。幼くして父を亡くしたユニ(パク・ミニョン)は、人並み外れた頭脳をフルに使って母と病気の弟との生活をたてようと、女であることを隠して、奮闘していた。ある日、科挙試験での代筆の仕事を受けたユニは弟の名を名乗って試験場へ。そこで試験を受けにきていたソンジュン(パク・ユチョン)と知り合ったことをきっかけに、官吏を養成するための教育機関である成均館の学生となる。入学後、ソンジュンと学生寮の同室となったユニは、ジェシン(ユ・アイン)やヨンハ(ソン・ジュンギ)といった先輩たちとも親しくなり、ついには父の死の真相を知っていくことになる。

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ドラマ『イ・サン』の主人公としても知られる名君・正祖が、新しい国づくりの担い手となる若者たちの養成するための機関として大きな期待をかけていた学校、成均館を舞台とするこのドラマ。学校の中で起きる出来事だけでなく、『イ・サン』の中でも王を悩ましてきた臣下たちの勢力争いも描かれ、正祖はもちろん、彼の側近であるチョン・ヤギョンなど、おなじみの人物も登場するので、『イ・サン』のファンであれば、より深い見方ができそうだ。もちろん、中心となるのは、男装したヒロイン、ユニと国の未来を背負う若きイケメンエリートたちとが繰り広げる学園ドラマ。「庶民派女子とエリート男子たち」という組み合わせは『花より男子~Boys Over Flowers』(09)、「男装したヒロインがイケメンたちと共同生活」という設定は『美男〈イケメン〉ですね』(09)を思い出させ、ラブコメ要素もたっぷりだ。
最大の見どころは、今となっては実現不可能な超豪華キャスティング。重臣を父に持ち、飛び抜けた才能を持つソンジュン役のパク・ユチョンは、 “男”だと信じるユニに惹かれていってしまう自分自身に戸惑う姿を真摯に表現。本格的な演技は初挑戦となるドラマだったが、『屋根部屋のプリンス』(12)など、俳優としてのその後を予感させる演技を見せている。さらに、『太陽の末裔~Love Under The Sun』(16)で、大成功を収めたソン・ジュンギが輝くように美しいヨンハを好演。どんな状況でも「俺はク・ヨンハだ」といい放つ、自信たっぷりの人物になりきっている。

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ユニをめぐってソンジュンと三角関係になるジェシン役は、『ベテラン』(15)、『王の運命—歴史を変えた八日間—』(15)で映画俳優としても絶賛されたユ・アイン。ワイルドなのに繊細な人物の恋心が切ない。そんなジェシンとヨンハの親密な関係も話題を集め、KBS演技大賞ではユニ&ソンジュンと並んで、「ベストカップル賞」に選ばれている。さらに、彼らの愛情と友情を一身に集めるユニ役は、『ヒーラー~最高の恋人~』(14)のパク・ミニョン。女性が学問をすることなど不可能だと思われていた時代に、自らの手で道を切り開いていこうとするユニを凛々しく演じている。

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『トキメキ☆成均館スキャンダル』は7月19日(木) 22:20~、AbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて放送。

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⇒7月19日(木) 22:20 ~『トキメキ☆成均館スキャンダル』第1話
⇒7月20日(金) 22:20 ~『トキメキ☆成均館スキャンダル』第2話
テキスト:佐藤結
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