2020年に商用サービスが開始予定の5G(第5世代移動通信システム)。現行の4Gを遥かに上回るその通信環境の整備により、私たちの生活も大きく変わると言われている。
23日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演したドワンゴ取締役の夏野剛氏は「目に見えないパイプがあるとしたら、それが太く、早くなるイメージ。一つのアンテナで同時に接続できる人の数も増えるので、スタジアムなどの人が多い場所や災害時につながりにくいという状況の改善が期待できる」と話す一方、「よく5Gで世界がガラッと変わるというが、5年間くらいは変わらない。と断言する。
「5Gのアンテナを張り巡らすのに3年から5年はかかってしまうし、引き続き料金もかかる。強いて言えば遠隔操作で救急車の中の患者の治療ができるとか、テレビ局が移動中継車を出す代わりに少ない機材で中継できるとか、お金を払ってもいいという場合には恩恵があるかもしれない。映像コンテンツが変わるという人もいるが、スマホのサイズでは肉眼で4K画質を判断するのは難しいし、動画サービスを視聴する人はWi-Fi環境で見ることが多いと思う。携帯キャリアが料金競争をやってくれて、皆さんが端末を切り替えていけば、変わる可能性はある」。
さらに、「5Gの話題が盛り上がっているのはメーカー、通信企業、IT企業のポジショントークのせいで、"5Gで様変わりしますよ"と言うと、投資家がお金を出してくれたり、得をしたりする人がいるから。これがメディアの怖さだ(笑)」と皮肉を込めた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)