新作アルバム「PULSATE」をリリースしたばかりのindigo la Endの最新曲「ほころびごっこ」が、10月20日(土)よりユーロスペースほかにて全国順次公開される映画『ごっこ』の主題歌に決定した。

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 indigo la Endにとって初の映画主題歌となる「ほころびごっこ」は川谷絵音自ら映画本編を観て書き下ろした楽曲であり、正に『ごっこ』の為の一曲になっている。映画の世界観にぴたっと寄り添いながらも、indigo la Endらしさも存分に発揮された1曲で、最新アルバム「PULSATE」にて多角的な魅力を発揮したindigo la Endの新たな魅力、さらなる進化が克明に刻まれている。音源化は現状未定とのことなので、続報をお楽しみに。

 映画『ごっこ』は、社会の暗部をファンタジックに描いた名作として知られる小路啓之原作の『ごっこ』が、主人公・城宮役(パパやん)に千原ジュニアを迎え、『凶悪』の脚本家・髙橋泉と、『ユリゴコロ』で新境地を切り開いた監督・熊澤尚人によって実写映画化された作品。役が憑依したかのように、父親らしい顔の裏に狂気を内包する難しい役を千原ジュニアが渾身の演技で魅せる。城宮の娘・ヨヨ子は、「悦ちゃん」(NHK)に出演したことで話題の平尾菜々花が演じる。そして、二人を見守る商店街の住人に優香、秋野太作、中野英雄、石橋蓮司ら実力派俳優が顔をそろえ、是非に揺れる家族の物語が紡がれている。

 また、今回indigo la Endが提供した主題歌に関して、作詞作曲を行った川谷絵音・熊澤監督・千原ジュニア・音楽プロデューサー川村ケンスケ・ゼネラルプロデューサー芳賀正光からそれぞれコメントも寄せられた。

コメント

<川谷絵音>

『ごっこ』の主題歌を作るにあたり、僕は初めて作曲旅行というものを敢行しました。映画を見たのは旅先の宿のハンモックの上でした。見た後色んな感情が湧き上がり持ってきたクラシックギターで全然違う曲を3曲も作ってしまいました。そして満足した僕は旅館のご飯を食べ、温泉に入り、良い旅だったなと布団に入り目を瞑った。その瞬間でした。ごっこの最後の10分間のシーンがフラッシュバックしました。軽い夢作曲のような状態。これだ!と思う曲の雰囲気を掴みました。作った3曲はボツにしようと決めた。そのまま僕は眠りにつきました。起きて家に帰り、夢作曲した曲をギターにおこしスタジオで何かに取り憑かれたように一気にメンバーと作り上げました。夢作曲は僕もなかなか経験したことがないので、それを呼び起こした「ごっこ」という映画には愛しかありません。これ以上の主題歌はないと思います。ぜひ最後まで聴いてください。アウトロが終わる時、映画が完成します。

<熊澤監督>

 千原ジュニアさん演じる主人公の城宮の心情、皮膚感覚での居心地の悪さ、触感を見事に表現する主題歌を書き下ろして頂き、大変感動しております。また映画の世界観にぴったりとシンクロした虚実の狭間を歌う主題歌を是非皆様にお楽しんで頂きたいです!

<千原ジュニア>

 素晴らしい曲をありがとうございます。ずっと頭の中にこの曲が流れてます。

<音楽プロデューサー川村ケンスケ>

 川谷絵音のクリエイティビティが、「映画のエンディング」を「未来のある時点で、再びこの映画を見る!というスタート地点」に変えてしまった。

 映画のエンディングとそこで流れる音楽は「見た後の余韻」を噛みしめるためにある、と、ずっと思っていた。ところが、この「ほころびごっこ」という曲は全く違う思いを抱かせた。目の前で、たった今終わってしまった映画が、「もしかしたら、近い将来=(イコール)未来に、またこの映画を見るのだ」あるいは「まだ来ぬその『未来』」がすでにきてしまったのか?」というような、「先にデ・ジャブが訪れた」ような、「パラドックスに囚われた」ような、そんな気分にさせる効果を、確実に僕に与えたのだった。それはまさに、映画をもう一度見せてしまう、曲。

 川谷マジック、それはあると思ってはいたし、だからこそエンディング曲を依頼した……。でも、まさかこんなスペシャルな魔法をかけるとは!

 そして、さらに予想を上回っていたのが、曲の後半(ぜひ、席を立たずに聞いてほしい!)の言葉たち。エンディング曲を作っている「自分」を客観視して、曲をこうして作っている、ということを「歌詞に歌いこんで」作っているところ。ドキッとした。川谷絵音が生身で突如、目の前に現れる感覚。

 そして、映画はいつもほぼフィクションだし、うたを作って歌ってることも、そしてそれらを届けている「ボク」も「フィクション」かもしれないんだよ、という「商業芸術の根本」までたどり着いて見せている気がする。もちろん、そんな思いを川谷絵音に抱かせるような「チカラ」を、「ごっこ」が持っていたということなのだろう、とも感じた。こんなエンディング曲を予想もせずに!ゲス極やジェニーハイで、僕が共同作業した時の、そしてその時に感じた「川谷絵音の身軽さ」を当てにして、この仕事をお願いして、ごめんなさい!深かった!……と、賛辞と謝辞を持って、わたくしからの御礼およびエンドロールとさせていただきます。

<ゼネラルプロデューサー芳賀正光>

『聴いてから観る』をお勧めします。素敵な映画を見終えた後…、エンディングで流れる楽曲。この楽曲次第で、映画の余韻に浸って銀幕に釘付けになるか?そのまま席を立って帰路に向かうか?大きな分岐が待ち受ける。初めて「ほころびごっこ」を聴いたとき、映画「ごっこ」への愛情を存分に感じる歌詞とメロディーに背筋がゾクゾクした。耳を澄まして楽曲を聴くと映画の象徴的なシーンが走馬灯のように蘇ってきた。見終えたばかりの作品をもう1度見たいと思う自分が居た。

 ひと昔前、「読んでから見るか?」「見てから読むか?」というセンセーショナルな映画のキャッチコピーが世の中を席巻した。そこで、吾輩から一言!「聴いてから観るか?」「観てから聴くか?」ズバリ、その答えは!?『聴いてから観る!』「ほころびごっこ」に聞き惚れてから、映画『ごっこ』を観れば、感動は倍増するに違いない。川谷絵音さんへ!「主題歌ごっこ」からはじまった、本物音楽……。つかまえた。

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映画『ごっこ』ストーリー

 大阪の寂れた帽子店には、40 歳目前にも関わらずニートの城宮と、5 歳児・ヨヨ子の親子が仲睦まじく暮らしていた。実はこの二人、他人に知られてはいけない秘密を抱えた親子だった。十数年ぶりに城宮が実家に戻ったことを知る幼馴染で警察官のマチは、突如現れたヨヨ子に疑いの目を向ける。ごっこ生活のような不安定な二人のその日暮らしはある日突然、衝撃の事実によって崩壊してしまう……。

配給:パル企画

©小路啓之/集英社 © 2017 楽映舎/タイムズイン/WAJA

indigo la End | OFFICIAL WEBSITE (インディゴ ラ エンド 公式サイト)
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