岩田剛典と杉咲花が W主演を務める映画 『パーフェクトワールド 君といる奇跡』が10月5日から公開される。原作は、事故で脊髄を損傷し車いす生活になった初恋の男性との恋愛を描いた有賀リエの少女漫画『パーフェクトワールド』。岩田は、車いす生活を送る建築士の鮎川樹(あゆかわいつき)を演じ、杉咲は、壁にぶつかりながらも一途な気持ちで彼を思い続けるOL・川奈つぐみ役を演じる。今作が、初めてのラブストーリーへの挑戦となったという杉咲花に、作品の見どころ、撮影中の思い出などを聞いた。
――つぐみ役のオファーを受けたときの感想を教えてください。
ラブストーリーは縁がないと思っていたので、最初はびっくりしました。でも、新しいことに挑戦できることがうれしかったです。
――初めての挑戦で、驚いたことや意外だったことはありますか?
これまでは家族を題材にした作品が多かったので、自分が経験していることから役作りすることができました。でも、恋愛となると人それぞれ形が違います。考えたことのないことを表現するのは難しいと思いました。つぐみは、何年も先輩を思い続けていて、その思いが色あせずにずっと続いていくのはどういう気持ちなんだろうと、よく考えて演じました。
――杉咲さんと言えば、学生服のイメージが強いですが、今回はOLさんの役ですね!
実は社会人の役も初めての経験でした。私は、普段は幼く見られがちなので、大丈夫かなと、撮影前はちょっと心配していました。落ち着いた雰囲気を出したほうがいいのかなと思いながら、本読みに挑んだのですが、監督から「もっと天真爛漫でいいよ」とアドバイスいただき、年齢よりも、つぐみの気持ちを大切に描こうという気持ちが強くなりました。ただ、回想シーンで制服を着るところがあって、私はまだ制服のほうが近いかなって。ちょっと心地よかったです(笑)。
――相手役の岩田剛典さんは、初共演ですが、どのような印象を持たれましたか?
本当に、岩田さんにはとても救われました。一緒にお芝居をしていて、助けられたことも何度もありました。スタッフ、共演者、誰に対しても常に細かな気配りをされる方で、タイトなスケジュールで寝られない日もあった中、コンディションは変わらず、こちらの心配までしてくれていました。お芝居でも、常に本番と変わらず、ずっと同じ熱量で向き合ってくれたので、こちらも新鮮な気持ち忘れないでいられたかなと思います。
――柴山健次監督に対してはどんな印象をお持ちですか?
監督は一緒に悩んでくれる人でした。監督を筆頭に、この作品は今までで一番みんなと話し合いをしたことが印象に残っています。動きなどの細かいところから、心情まで、キャスト、カメラマンさんも含めて、輪になって話すことも多くあり、ああ、みんなで映画を作っているんだなあと改めて思うことがたくさんありました。とても贅沢な時間でした。
――作品の中で、杉咲さんも車いすに乗るシーンがありますが、どのような感覚でしたか?
車いすは難しかったです。足元が見えないので、間合いがつかめなかったというか。すぐに、壁や障害物にぶつかってしまいそうになることもありました。自分が経験してみて改めて感じることがありました。
――障がいもテーマとなっている作品です。撮影をする中で、これまでとは違う考え方、新しい気づきなどはありましたか?
樹が、合併症になって、命の危険にさらされるシーンもありますし、思いもよらぬタイミングで線路に落ちそうになったりするシーンもあります。いつ何が起こるかわからないというのは、障がいをかかえているかいないではなくて、誰にでもいえることです。だからこそ、ちゃんと大切な人には、思いを伝えなければいけないなと改めて思いました。
――つぐみは作品の中で成長していくヒロインだと思います。ひとりの女性として共感する部分がありましたら教えてください。
とにかく真っ直ぐで、けなげでたくましさもある人です。ストレートに何でも言葉にするところは人としてとても惹かれます。私も、後先考えずに行動してしまうこともあるので共感できるとこともありました。もしかしたら、自分と近いところにいる人かなと思うところもあります。
――最後に、これから見る人へのメッセージをお願いします。
大切な人にちゃんと想いを伝えたいと思わせてくれる、大切な人のことをより大切に思える作品になっています。恋人でも家族でも友達でも、自分にとって大事だと思う人と一緒に見てもらえたらうれしいです。
ヘアメイク:奥平 正芳
スタイリスト:梅山 弘子(KiKi)
テキスト:氏家 裕子
写真:You Ishii
AbemaTVにて10月3日(水) 22:00~岩田剛典×杉咲花×E-girls 映画「パーフェクトワールド」公開直前SPを放送!
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