
「夜は短し歩けよ乙女」、「有頂天家族」など、数々のベストセラー作品を持つ森見登美彦の「ペンギン・ハイウェイ」(角川文庫刊)。少年の一夏の成長を独特の世界観で瑞々しく描き、多くのファンに支持され続けている作品が、この夏アニメーション映画として誕生、心弾む青春ファンタジー映画『ペンギン・ハイウェイ』が全国公開中だ。
本作で描かれるのは、少し生意気な小学4年生の男の子アオヤマ君と、明るい一面とミステリアスな雰囲気を併せもつ“お姉さん”とのひと夏の物語。ある日街に突如現れたペンギンとそのペンギンを生み出す力をもったお姉さん。その謎を解明すべくアオヤマ君をはじめとした、個性的でユニークなキャラクターのクラスメイトたちが登場し、大人顔負けの行動力を持って冒険する子どもたちのひと夏の冒険と成長が描かれている。

また、“アオヤマ君”のお姉さんに対する淡い恋心も物語の核として描かれており、監督曰く「アオヤマ君は“お姉さん”と一緒にいたいから動いているというところを明確にして核に置きました。原作ではそこを隠しているのがいじらしくて、それでもその気持を察しながら読めるのが良いところなんですが、映画は原作と変えて少し踏み込んでいます」と、原作の魅力をそのままに映画版ではより切なく眩しい青春ファンタジー映画を作りあげた。
そんなまさに夏真っ盛りの今、誰もが一度は経験する初恋の甘酸っぱさや子どもたちの成長と冒険を描いた懐かしの青春映画6選をご紹介。子供の頃の夏休みを思い出しながら、堪能してみてみるはいかがだろうか。
■『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017年)
子共が消える町に、“それ”は現れる。ホラー版『スタンド・バイ・ミー』とも言われる2017年大ヒット作
“それ”は、ある日突然現れる。一見、平和で静かな田舎町で相次ぐ児童失踪事件。少年ビルの弟も、ある大雨の日に外出し、通りにおびただしい血痕を残して消息を絶った。ビルは仲良しの友人達と共に事件の真相を突きとめようとするが…突如“それ”は現れる。仲間たちは“それ”に立ち向かうことを決意するのだが…。
■『シング・ストリート 未来へのうた』(2016年)
14歳の少年にとって恋と音楽がすべてだった。80年代のポップミュージックが彩る青春物語
1985年のダブリン。父の失業によって学費の安い荒れた公立校に転校したコナー。学校ではイジメられ、家では両親のケンカが絶えず、唯一の楽しみは兄ブレンダンと大好きな音楽番組を見ることだけだった。そんなある日、街で偶然見かけた美少女ラフィーナに一目惚れしたコナーは、思わず「僕のバンドのミュージックビデオに出ない?」と声をかけてしまう。コナーあわててバンドを結成し、演奏の練習と曲作りに奮闘していき…。
■『ムーンライズ・キングダム』(2012年)
最新作 映画『犬ヶ島』も話題に。ウェス・アンダーソン監督が描くお洒落でコミカルな12歳の駆け落ち物語
舞台はアメリカの北東部にある小さな島。ボーイスカウトとして、島でキャンプで暮らす隊長と少年たちはある朝サムが脱走しているのを見つける。実はサムは1年前に出会った少女スージーと駆け落ちしており、島の中を進んで行た。スージーの家族やボーイスカウトのメンバー、そして島の人々までも二人は駆け落ちだということがわかり懸命に捜索するが…。
■『グーニーズ』(1985年)
今観ても全く色あせない往年の名作!青春映画と言えば!
落ちこぼれ少年たち“グーニーズ”が主人公。彼らが偶然見つけた宝の地図を巡って、凶悪犯グループの「フラッテリー一家」と戦い、成長しながら海賊が隠した宝物を探す冒険物語。
■『E.T.』(1982年)
SF×青春!スティーブン・スピルバーグ監督による大ヒット映画
地球に取り残されてしまった異星人E.T.を偶然発見した少年エリオット。彼は、E.T.を家に匿い次第に心を通わせていくのだが…。異星人と出会った子どもたちとの交流を描いた大ヒット作。
■『ペンギン・ハイウェイ』(2018年8月17日より公開)
新世代の才能と、日本屈指の実力派スタッフ・キャストが集結し、鮮やかに描き出す、心弾む青春ファンタジー
少し生意気な小学4年生の男の子アオヤマ君は、通っている歯科医院の“お姉さん”と仲が良く、その“お姉さん”はオトナびた賢いアオヤマ君を、 ちょっと生意気なところも含めかわいがっていた。ある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちは、 いったいどこから来てどこへ行ったのか…。アオヤマ君はペンギンの謎を解くべく研究をはじめるのだった。そしてアオヤマ君は、“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」“お姉さん”とペンギンの関係とは? そしてこの謎は解けるのか?少し不思議で、一生忘れない、あの夏の物語。
(c)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会
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