相次いで日本を襲う災害。6日放送のAbemaTV『橋下徹の即リプ!』では、橋下氏が過剰な"国土強靭化"に警鐘を鳴らした。
橋下氏は「関西は台風で、北海道は地震で大変な状況だけど、これから関空や道路、電力と、"公共事業をやれ"という声が世の中で高まると思う。政治家の役割って、どれくらいのお金をかけて、どこまでの安全を提供するのか、その線を引くことだと思う。そうしなければ、青天井になる。堤防はどこまでも高くなるし、"関空に橋をもう一本架けよう"という話も出てくる」と指摘。
「そこで疑問に思うのは、築地市場の豊洲移転の問題。法令で定められた安全基準を満たせばいいじゃないか、と僕は言い続けてきたが、絶対の安全を求めすぎて、小池さんのやり方はおかしくなった。とにかくメディアは"豊洲の地下水からベンゼンが出た"と大騒ぎしたし、点検するのも、そのために移転を一旦止めるのもいい。でも、"法令の基準は満たしているし、ベンゼンもコンクリートで蓋をすれば問題ないです"と、しっかり言っていくのが小池さんの本来の役割ではなかったのか」。
すると、ゲストの元衆議院議員・若狭勝弁護士は「やはり"安心感"の必要性が高まっている中、予定通りにと強行的に移転しちゃうと、国民、都民は不安を抱いたと思う。確かに不安をゼロにすることはできないが、不安をなるべく少なくするのも一つの政治家の仕事だと思う」と反論、「今後もこれまでの比じゃない異常気象が起きると思うし、今やっぱり人間の命を守るのが優先としては高いと思う。対策をし尽くすのは不可能だが、足りないところはまだいっぱいあると思う」との認識を示した。
橋下氏は「もちろん、病院の予備電源などは整えないといけないと思うが、日本の災害対策はこれから青天井になっていくと思う。しかしそれには莫大な金がいる。でも実際はお金には限りがあるんだから、教育に回したほうが良い。家庭環境が厳しくてご飯が食べられない、進学ができないという子に回すべきだ」と主張。
「関空で孤立してしまった人は、もちろん大変な経験をしたと思うけど、あれだけの警報が出ていたのに、それでも海外旅行に行くんですか、と。"お金も払っているんだし、スケジュールもあるんだ"、"関空の安全対策だって、元々は橋下の責任だろう"と反論されると思う。僕もあの日の午後、大衆酒場に行こうとして妻に止められたから偉そうには言えないけど、ちゃんと"旅行は避けて"と呼びかけることも政治家の仕事だったと思う」。(AbemaTV/『橋下徹の即リプ!』より)