9月21日(金)に公開される映画『食べる女』(配給:東映)の公開記念イベントが10日、都内で開催され、筒井ともみ、Leola、そしてスペシャルゲストのRIKACOが登壇した。

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 小泉今日子、沢尻エリカ前田敦子広瀬アリス山田優壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香と今を代表する豪華女優の共演が大きな話題となっている、映画『食べる女』。筒井ともみ著『食べる女 決定版』(新潮文庫)の短編集を筒井自身が脚本化した本作は、<食>と<性>をテーマに、“自分を味わいつくす“ことの大切さを年齢・職業・価値観もさまざまな8人の女たちの日常を通して描いていく物語だ。

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 当日はあいにくの天候にも関わらず、会場となったジャズバーには招待客や多くのマスコミが駆け付けた。イベントの開始前には、来場したお客様に食事やドリンクが振る舞われ、タイトルにちなんだ「食べる」ことから始まるイベントとなった。

 そして、イベントが始まると本作の主題歌「Kissing」を担当したLeolaが登場し、さっそく主題歌を披露。伸びやかな透き通る歌声に圧倒され会場中がステージにくぎ付け、歌唱後には大きな拍手が起こった。曲の後には、企画&脚本・原作を担当した筒井ともみが登場し、「とても素敵でチャーミングでした」とLeolaの歌声を称賛。「ぜひ、映画の最後に聴いてくださいね」と客席に笑顔を見せた。

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 トークタイムで、MCから一足先に観た映画の感想を聞かれたLeolaは「まず、豪華だなあと! 女優陣の豪華さに目がいってしまいました」と鑑賞前のイメージを述べた上で、「女性が主役の話って色々ありますが、8人それぞれが全員主役のようなお話は初めてでした。私は特に広瀬アリスさんが演じられていた役と年齢が近いこともあり、彼女の迎えるエンディングにぐっときました」と作品を振り返った。

 また、今回の主題歌は本作のための書き下ろしということで「最初はレコード会社の人と会ったけれど、彼女と話さなきゃ意味ないのよ」といった筒井の言葉もあり、Leolaが実際に曲を作るにあたって筒井と直接話をしたエピソードが語られた。映画が大人の女性に共感されるものであることを意識して、「大人っぽくね」という筒井のリクエスト通り、Leolaは「今までにない大人っぽさに挑戦しました!」と曲について述べた。

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 そして、楽曲の話の後には、本作のテーマでもある「食」に造詣が深く、「自分らしく生きる」女性の代表として、スペシャルゲストのRIKACOが登場。RIKACOは本作の感想を「淡々と日常を描いているんですが、どこか昭和の匂いもあって。懐かしさも感じられる映画で、自然と、ふと涙が出てくる映画です。色んな年齢のキャストの方が出ているので、幅広い方の心に刺さると思います。」と述べた。

 MCから本編の中に登場する料理について聞かれたLeolaは「どれも美味しそうで、お腹をすかせて観ると大変なことになりそうなんですが、私はおまんじゅうが美味しそうでした! ご飯を食べた後に手作りのあったかいお饅頭を食べるシーンがあって、それがとてもおいしいだろうなあ、と思いました」とコメント。RIKACOは、それぞれの料理というよりも映画に出てくる料理やそれを食べる女性たちを観て「女性は外で少ししか食事をとらなかったり、ダイエットが流行っていたり、たくさん食べる女性がフューチャーされない時代。食べたいものを自分で作って食べるという、昭和の時代では当たり前だったものを忘れてはいけないなと思わされました」と独自の視点から本作と料理について語った。

 本編から感じる筒井の料理への愛情に話が及ぶと、筒井は「11歳から毎日献立のことを考えていて、“一食でも不味いものは食べたくない!”と誓っている」と述べ、「自分が今何を食べたいかわかる人でありたいの。どういうものを食べて、どういう生き方をしたいかわかっていれば、男もついてくるものでしょう」とコメントし、RIKACOやLeolaからは納得の声があがった。さらに、おいしい食事を作るポイントについて「やっぱり愛情。誰かにかけるだけでなく、自分のためにそそぐ愛情も必要」とし、「今は自分のためだけに料理をするのが面倒くさいってよく聞くけれど、それじゃあ彼氏ができないと一生料理しないの?って思ってしまう。いつか子供を作って家族を作ってってなったその時に、ぱぱっとできるように、今からまずは自分に愛情をかけて料理をしていくのが良いと思いますよ」と語った。

 そして、話がもう一つのテーマでもある「恋愛」や「性」についての話になると、「恋愛は幸せだけじゃつまらない。寂しさや苦しいのって嫌だけれど、女性は嫌いじゃない、平和じゃない恋をたくさんしてほしい」という筒井と、「怖がりさんが多い。相手を色々選んでいないで、色んなものを取り込んで、だめだったら次を探すくらいでいてほしい」というRIKACOが意気投合。「100%理想の人なんていないですよね」というRIKACOの言葉に、「そんなのつまんないものね」と筒井が賛同するシーンも見られた。

 RIKACOが「守られたい、お嫁さんになりたいだけでなく、自分が相手を守ってやる、くらい女性が強いほうが新しい恋愛ができるはず」コメントし、「大切な人のために何でもしてあげたいという気持ちは大切ですが、それぞれやりたいことを突き進んで、お互いが向上できる恋愛が良いと思います」とLeolaも性別に左右されない自立した恋愛の理想を語った。盛り上がった恋愛トークの最後は、「男性は、面白い人でいい。あの人といると面白い、生き生きできると思える人が一番良いわね」という筒井の言葉に全員が共感する形となった。

 トークイベントのラストには、客席からの「学生の頃はカラオケやファミレスでデートをしていたが、大人になったらどんなデートやどんな過ごし方をすればいいか」との質問に答えるシーンも。

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 LeolaとRIKACOはそれぞれ、「シックな場所や眺めのいい所へ行かなきゃいけないのかなと思うんですが、緊張しちゃうので、心が落ち着いてフランクに話せるところ、居酒屋でも全然いいと思います」「うちの息子も格好つけてオシャレして、普段行きもしないレストランに行ったりするけれど、でもそれって続かない。自分をさらけ出せるような相手がいいと思うから、素直な自分を見せる場所へ行くのがいいと思います。自分が好きな場所に彼をつれていって、共有できるかどうか見極めてみてもいいかも。後々、そんなんじゃなかった!って言われないようにね」と、共に“ありのままの自分を見せられる場所”をアドバイス。

 筒井は「おうちに呼んで、簡単でもいいから、何か作ってもいいんじゃないかしら。小鍋とかがいいですよ。簡単だし、相手いないときは1人鍋もいい」と食にまつわる話を述べた上で、「次のステップにも家だと進みやすいしね」とコメントし、そのお茶目さに会場は笑いに包まれた。

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 さらに、トークイベント後にはLeolaのミニライブも開催された。Leolaは「平成最後の秋を、観たいもの、食べたいもの、そして愛したい人に向けて突き進んでください」とコメントし、全3曲を歌いあげた。筒井やRIKACOも見守る中行われたミニライブは大いに盛り上がり、大きな拍手に包まれたままイベントは幕を閉じた。

ストーリー

 とある東京の古びた日本家屋の一軒家、通称"モチの家"。家の主は雑文筆家である、古書店を営む・敦子(トン子)。女主人はおいしい料理を作って、迷える女たちを迎え入れる。男を寄せ付けない書籍編集者、いけない魅力をふりまくごはんやの女将、2児の母であり夫と別居中のパーツモデル、ぬるい彼に物足りないドラマ制作会社AP、求められると断れない古着セレクトショップ店員、料理ができないあまり夫に逃げられた主婦、BARの手伝いをしながら愛をつらぬくタフな女……。今日も、人生に貪欲で食欲旺盛な女たちの心と体を満たす、おいしくて、楽しい宴が始まる。

(C)2018「食べる女」倶楽部

映画『食べる女』公式サイト
映画『食べる女』公式サイト
おいしい女になろう。おいしい男を育てよう。 2018年9月下旬公開
www.taberuonna.jp
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