恋愛経験ゼロのオタク男子が、誰もが振り返る超美少女と恋愛したら……?那波マオ原作の同名人気コミックを、中条あやみ&佐野勇斗出演で実写映画化した『3D彼女 リアルガール』が公開中だ。
学校一の美少女“色葉”を演じるのは、モデルとして活躍し、第41回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞するなど女優としても活躍が期待される中条あやみ。アニメやゲームのバーチャルの世界に没頭するオタク高校生“つっつん”を演じるのは、注目作品への出演が続く、10代女子からも絶大な支持を集める俳優の佐野勇斗。撮影でのエピソードや恋愛観について、話を聞いた。
中条は色葉に、佐野はつっつんに似ている!?
(c)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (c)那波マオ/講談社
――映画では、色葉からの告白で交際がスタートしますが、恋愛で、色葉のように女性から積極的に来られるのはどうですか?
佐野:ありです。僕が積極的に行けないので、来てくれたらうれしいです。
中条:うふふ、恥ずかしがり屋だし、女の子の扱い全然慣れていないんですよ。
佐野:言わないって約束したじゃない、それは!俺にも世間のイメージあるから(笑)!
――ある意味つっつんと似ているのですね。中条さんは自分から積極的にいくほうですか?
中条:そうですね。私は、片想いだろうなとわかっていても告白しちゃいます。待っていて、告白されたことがないんです。想いを秘めていても叶わないって気づいたから、行動に移してから後悔しようと思うタイプです。
――佐野さんはオタクの役でしたが、役作りはどのように?
佐野:映画『電車男』とかを観て、動きとか勉強させてもらったんですけど、つっつんと僕は似ているんです。僕の場合は、つっつんとは違って友達は多いタイプで、そういった点では違うけれど、心の中で考えていることは結構同じでした。女性に対してあんまり自信がないとかも。動きとかも、昔から変な動きをするほうでしたので、そんなにすごい練習したとかはなかったです。けっこう素で演じていたかもしれないです。つっつんをちょっと抑えたぐらいが、家での僕。演技では、ちょっとだけオーバーにしました。
――意外でした!中条さんは、完璧美少女でモテる役。実際と似ているのでは?
中条:ほんとにモテなかったです。私は共学だったのに、暑いときにスカートをパタパタさせたり、やりたい放題なかんじだったので、男子から好かれていると思ったことは1回もないです(笑)。でも、女子からは好かれていたと思います。
なので、今回みたいに女子力の高い女の子役はすごい難しかったです。かわいい仕草や表情とか。でも、シャイなところとか、嫉妬をしたり、好きだとか思っていることを素直に言えないところとか、いわゆるツンデレみたいなところは共感できて、そこは私も色葉に近いなと思いました。けっこう正義感も強いタイプなので。
――お二人が、一番胸キュンだったシーンはどこですか?
佐野:色葉とアニメを観るシーン。
中条:一緒~!
佐野:うわ!まじで!?
中条:つっつんだけの世界だったのに、色葉も「このアニメの子みたいに、魔法が使えたらいいな、かわいい」って、共有できたところ。
佐野:色葉がつっつんを知ろうとしてくれているシーンです。つっつんが色葉に惹かれるところです。
中条:ありのままを受け入れるんです、お互いの。
(c)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (c)那波マオ/講談社
――胸キュンのシーンも同じで、息がぴったりですね!初共演とは思えないほどです。
佐野:ポーちゃん(中条のあだ名)は、僕のハトコにすごい似ているんです。だから親しみやすくて、会って1年という感じではなく昔から知っているような感覚です。
中条:弟がいたらこんなかんじだろうなって思います(笑)。
――ここまでお二人が仲良しになった要素は、何だと思いますか?
佐野:ポーちゃんは、ちゃんと人の話を聞いていて、こっちがボケたりしても全部ひろってくれるし、自分もボケてもくれる。そういうツッコんだりツッコまれたりのかんじがいいんです。安心してしゃべれるかんじというか。あんまり飾っていなくて、下品なことを言ったりもするので。
中条:話、ちゃんと聞いていないよ(笑)。
(c)2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (c)那波マオ/講談社
――撮影現場で、お互いのここがすごいなと思ったところ、参考になったところは?
中条:上白石萌歌さんが演じる“綾戸さん”とアニメについて話しているシーンはすごい早口で、ゲームの説明をしたりお互いに言い合ったり。毎日ただでさえいっぱいセリフがあるのに、その日にセリフが変わって、それもすっごく長いセリフで。直前まで「覚えられないよ」と言っていたし、無理だろうなと思っていたら。本番になると、一発目からバッチリ!すごいな、本番に強いなと思って、尊敬しました。
佐野:いやいや、めちゃくちゃ緊張しいなので、勉強してもテストがダメだったり、本番には弱いほうなんですよ。ポーちゃんのすごいと思ったところは、包容力があるというか、受け入れてくれるところ。僕はぶっとんでいる役なので、ここまでやると、やりにくいと思う人もいると思うんです。でもそれを受け入れてくれる感じがあり、めちゃくちゃやりやすかったです。僕が自由にやれたのはポーちゃんのおかげだなと。
中条:けっこう自分も変わっているので、変わっている人は受け入れるというか、わりとどんな人間でもウェルカムなほうです。
佐野:そんな感じでした。あと、ずっとニコニコしているところも良いですよね。疲れていても、感情の起伏を見せなくてずっと笑顔なのが素敵だなと思いました。
中条:(佐野は)こう見えて、疲れていると「大丈夫?いつもと違うね」と気付いたりすると
ころがあるんです。すごく人のことを見ているんだなと思いました。
佐野:もっと言って!
中条:もうない(笑)!
交際相手に求める3つのこと
――劇中、色葉が付き合い始めたつっつんに3つのことを求めていました。おふたりが、交際相手に求める3つの条件は何でしょう?
佐野:「礼儀」、「人を思いやれること」、「愛想」です。自分のことより周りを見れる人、周りに気をくばれる人を見ると素敵だなって思います。
中条:「ポジティブ」「おもしろい」「優しい」です。一番大切なことは、「ポジティブ」かな。隣にいて、気付いたら溜息ついてるとか、「どうせうまくいかない」とか言われたら、え~勘弁してって思っちゃうから(笑)。明るい人がいいです。一緒にいて楽しい人がいいです。
――最後に、映画の見どころを教えてください。
佐野:色葉とつっつんを中心に、6人の関係性やみんなの個性がたくさん表れていると思います。いろんなキャラクターがいろんな悩みを抱えているけれど、それに立ち向かっていく姿を見ることで、皆さんが日常で起こっている大変なこと、ツライことにも、自分も頑張ろうと思える作品になっているのではないかなと思います。
中条:映画の登場人物は、自分のためというよりは人のために頑張っているキャラクターがすごく多いと思います。自分のために頑張ることは大変だと思うので、例えば、詰まったときやこれからどうやって頑張ったらいいかわからないとき、「あの人が笑顔になってくれたら」とか、誰か自分の大切な人のことを思うとパワーが溢れてくると思うので、一回誰かのためという風に変換してみるといいなって思います。ぜひ観てください!
写真:Hironori Sakunaga
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