宗教や価値観などの理由により、医者からの医療行為を拒否する人がいる。SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』(AbemaTV/アベマTV※毎週土曜23時から放送中)では「ワタシ、自分を見失ってました」をテーマに、宗教やネットワークビジネスにハマった経験のある女性たちが赤裸々に語った。
(※番組ではあくまでも体験談の紹介が目的のため、特定の団体を非難するのが目的ではありません)
(▲漫画家でブロガーのたもさん)
漫画家でブロガーのたもさんは、母親の影響で小学5年生のときにある新興宗教に入った。たもさんの家族で新興宗教にハマってしまったのは、母親とたもさんだけ。父親は宗教に反対していた。たもさんは4人兄弟だったが、ほかの兄弟たちは宗教に入りたがらなかったため「お母さんが可哀想」と同情したたもさんだけが“2世信者”になった。
たもさんが入った宗教では、異教徒由来のイベント(誕生日会やクリスマス会など)は全て禁止。祝祭日も異教徒由来であることが多く「宗教では日常のあらゆる楽しいことがダメだった」と話す。カラオケやテレビも「悪魔」と呼ばれタブーだった。たもさんの入信していた宗教では、最初の段階で「自分の楽しみよりも、神様の喜びを優先すること」「自分の気持ちは不完全で悪い方向へと進む。神様の言うことだけを聞くこと」などを教えられた。
たもさんは「神様の言うことを聞いて守れば、いつか楽園で暮らせる。自分たちの宗教以外はみんな滅ぼされると言われた」と振り返り、「幸せではないけど、自分は選ばれた国民だから(宗教を)やっていない人を見下して優越感を感じているんです」と持論を語った。
(▲シンガーソングライターのうおしーらんさん)
ネットワークビジネスにハマった経験があるシンガーソングライターのうおしーらんさんは「ネットワークビジネスと(宗教をやっている人は)似ている」と共感。ネットワークビジネスでは、健康になるためのグッズやサプリ、空気清浄機などを友人を通じて販売していた。
うおしーらんさんは「(会社の製品を)使っている自分たちは健康になるし、それを大事な家族や友達に伝えて一緒に健康になろうという方針だった。製品を説明して“いらない”と言われたら、“こいつは手を差し伸べても無駄なんだ”って思わされていた」と当時を振り返る。
前述のたもさんも「新興宗教とネットワークビジネスのパンフレットはかなり似ている。草原で家族がキャッキャ、みたいな」と類似性を主張。そんなたもさんが宗教を脱会するきっかけとなったのは、子どもが重い心臓病を患ったことだった。
たもさんが入っていた宗教ではある医療行為が禁じられており、「信者たちはその決まりを守って何十人も何百人も殉教している」と教えられてきた。宗教を守って亡くなった人たちは英雄視され、「この人は死の間際まで信仰心を保ちました」と宗教内の雑誌で取り上げられるという。「その医療行為をせずに殉教した人は、将来復活すると言われていた」と明かし、その医療行為は固く禁じられていた。
宗教の規則通り、医師の医療行為を一度断ったたもさん。医師から「これをしないと危険だ。親権停止して(医療行為を)受けさせる方法もある」と提案され、このとき初めてたもさんは「(宗教で教えてもらった)教義が嘘で将来子どもが復活しないなら、私はとんでもないことをしようとしているのでは?」と気づいた。「そんなことに子どもの命をかけていいの?」と疑問に思ったたもさんは、医者の同意書にサイン。親権停止はせず、子供を医者に手術してもらった。
その後、同じ宗教に属していた夫と話し合ったたもさん。同じ2世同士の信者だった夫からも「俺もそろそろやめたかった」と告白され、25年間続けていた宗教をやめた。
(C)AbemaTV
(AbemaTV『Wの悲喜劇』より)