少女漫画雑誌「マーガレット」にて“ヘタレ男子マンガの先駆け”として、2014年から掲載された椎葉ナナによる同名漫画を実写化した映画『覚悟はいいかそこの女子。』が10月12日より公開される。本作で、主演を演じる中川大志の恋のライバルとなるのが、イケメン美術教師・柾木隆次を演じる小池徹平だ。生徒たちに人気で美大への進学を目指すヒロイン・美苑(唐田えりか)が想いを寄せる、非の打ちどころがない完璧な高校教師という役どころを演じた小池。役柄について、そして高校時代の思い出などについて話を聞いた。
大志は子犬みたいに懐いてくれる可愛らしい好青年!
ーー今回は先生役ですが、オファーがきた時はどのように思いましたか?
小池:これまでも先生役は何度か演じてきたんですが、学園モノの中でもこんなにキラキラした映画に出演できるのが嬉しかったです。この台本を頂いたとき、ちょうど舞台で「ロッキー・ホラー・ショー」に出演していて、作品が作品だっただけに、世界観が違いすぎて笑っちゃいました(笑)。
ーー(笑)。先生役でも“何かエキセントリックなことをしなくちゃいけない”みたいな気持ちになってしまいそうですね。
小池:そうですね(笑)。真面目に演じているのが笑けてくるぐらい、すごく真面目な役だったので。楽しんで演じることができました。
ーー高校生役の役者さんたちとは何かお話されましたか?
小池:僕はわりと生徒たちがキャピキャピしている姿を、楽しそうだな~と思いながら見ていました(笑)。なるべくみんなに気を遣わせないように静かにしていたんですけど、話かけてくれるから「優しいな~」「しっかりしてるな~」と思って(笑)。
ーー主演の中川さんの印象はいかがでしたか?
小池:本当に好青年でしたね。映像で見ていてもフレッシュで、イケメンで高身長なのに、子犬みたいに懐いてくれる感じもあって。「昼飯、一緒に食うか~?」って言ったら、「いいんですか~!ありがとうございます~」ってヒョコヒョコついてきてくれるのがすごく可愛らしかったです(笑)。ちょうど撮影をしていたのが冬だったので、そのとき大志はまだ19歳で。「早く徹平さんとお酒飲めるようになりたいです」って言ってくれていたのも、めっちゃ可愛かったですね。でも現場に入るとみなさんに気遣いもできるし、現場での在り方がすごく上手で、19歳なのにしっかりしているなって思いました。大志のおかげですごく安心できる現場でした。
ーー小池さんも若い頃から活躍されていますが、ご自身の19歳の頃と比べていかがでしたか?
小池:僕が19歳の頃はちょうど『ラブ★コン』という映画を撮影していたんですけど、大志のような余裕はなかったですね。もちろん気を遣わなきゃ…とかは思っていたんですけど、撮影をすること自体に必死でした。(大志が)あそこまでどっしりしているのはすごいなと思いました。
自身の高校時代は?「思い出せるのは城田優がずっとスカートめくりやってたことくらい(笑)」
ーー小池さんは共学ということですが、劇中のように男女でワイワイするシーンなどをご覧になって、自身の高校時代のことを思い出したりはしましたか?
小池:僕は堀越高校だったんですけど、思い出せるのは城田優がずっとスカートめくりやってたことくらい…(笑)。おかしな奴がたくさんいた学校だったんで…。本当に。とりあえず、城田のことくらいしかあんまり覚えてないですね(笑)。
ーー小池さんの同級生は有名な方が多いですよね!
小池:そうですね、山下智久くん、蒼井優さん、上戸彩さんとかが一緒のクラスでした。僕は高校2年生のときに転入してきたので、あんまり遊んだりはしなかったんですけど、しゃべったりはしてましたね。
ーー今でも同窓会とかはするんですか?
小池:たまにやります。今でも会う人もいますし、お互いに舞台を観に行ったりもしていますね。
ーーその中で小池さんはどんなキャラだったんですか?
小池:すごくおとなしかったです。転入してきたこともあって、ちょっと怖かったんで(笑)。みんな仕事で早退とかしていたんですけど、僕はそのときはまだ仕事もなかったので、わりと皆勤賞でした(笑)。
ーー行事とかには参加していましたか?
小池:体育祭とか、文化祭とか、いろいろやってました。城田と2人でその日だけのバンドを組んだりもしましたね。
ーーすごい!絶対人気でしたよね。そういった青春の思い出は今回の映画と重なるところはありましたか?
小池:まったく重ならなかったです。ちょっと特殊すぎましたね(笑)。高校1年生のときは、地元の普通の学校だったんで、そのときのワイワイした感じは思い出しました。
一秒でも長く映って「目立ちたい!」と思っていた若手時代
ーー演じた柾木先生とご自身が似ているところはありましたか?
小池:あんまりないんですけど…でも、先生としてすごく素敵な人だなと思って演じていました。柾木先生の人物像を脚本でしっかり描いてくださっていたので、脚本通りに演じれば生徒たちとの差がでるなという雰囲気はありました。フワッと包み込むような空気感が出せればいいな、と。
ーー先生役になって、生徒役の制服などを懐かしく感じたりはしましたか?
小池:ははは。懐かしい気持ちはもちろん、僕がやってきた学園ものとは全然違う雰囲気だな~というのが大きかったですね。僕らの時代はもうちょっとギラギラしていたイメージ。今回の現場では、「次どうする?」とかみんなで話し合って和気あいあいとやっていたのが新鮮でした。
ーー昔は小池さんも周りもギラついていたんですか?
小池:昔は一秒でも長く映って目立ちたいな、とかばっかり考えていたんで。『ウォーターボーイズ』とか『ごくせん』とかも後ろの生徒がグイグイ押してくるので、しっかりと踏ん張ってないと、押されてしまったり。そんな感じでしたね。
小池徹平が思う理想のオトナ像
ーー柾木先生は理想の大人像だと思うんですけど、小池さんが思う理想の大人像はどういったものですか?
小池:理想の大人なんてないですね。みんなそうだと思いますけど、責任が加わっただけで、中身は何も変わらない気がしています。やりたいことはやりたいし、遊びたいときは遊びたいし、休みたいときは休みたいし、やりたくないときもあるし、さぼりたいときもあるし。若い頃と一緒です。でも、やらなきゃいけないというのが社会人として加わっただけで、あんまり変わっていない気がします(笑)。
ーーあんまり根本は変わってない?
小池:変わってないです。でも僕は楽しんでこの仕事をやらせてもらっているので。大変なときはありますけど、嫌だなと思うときはないですね。いつもプラスに考えています、ずっと。
ドラマ『覚悟はいいかそこの女子。』はAbemaビデオでも配信中
テキスト:編集部
写真:mayuko yamaguchi