パク・ユチョン映画デビュー作！ポン・ジュノ製作で贈る極上のサスペンス『海にかかる霧』 | ドラマ | ABEMA TIMES

　唯一無二のアイドルスターであるだけでなく、『トキメキ☆成均館スキャンダル』や『屋根部屋のプリンス』といったドラマで、俳優としての魅力も発揮し続けているユチョン。映画『海にかかる霧』は、そんな彼が先輩俳優たちに混じって野性味あふれる役柄に挑戦したサスペンスフルな心理劇だ。

　舞台となるのは、韓国の南部、全羅南道にある港町・麗水（ヨス）。アンコウ漁の名手として知られてきたものの、不漁続きで漁船の修理代にも困る日々を送っていたカン・チョルジュ船長は金策のために訪ねたある社長から、海上で密航者を船に乗せ、密かに韓国へと上陸させる仕事を提案される。自分自身も危険は十分承知しつつも、不安を訴える船員たちを必死に説得して出航するカン船長。大嵐の中、中国からの密航者たちを船に乗せた翌朝、警備艇と遭遇したカン船長は、通常は釣り上げた魚を入れるために使っていて、ひどい臭いが立ち込める魚艙に彼らを隠す。

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　『殺人の追憶』や『グエムル　漢江の怪物』といった骨太のエンターテインメント作品で日本の映画ファンにもおなじみのポン・ジュノ監督が、初めてプロデューサーを務めるということで話題を集めた本作。実際の事件をモチーフにした舞台作品の映画化で、ポン・ジュノ監督と共に『殺人の追憶』の脚本を手がけたシム・ソンボが監督し、金のために引き受けた密航者たちの“輸送”が、思いがけない出来事をきっかけに凄惨な悲劇へと形を変えていく様子が緊張感を持って描かれていく。

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　初めての映画出演となった『海にかかる霧』の中でユチョンが演じているのは、必死で仕事を覚えようと奮闘している純朴な新人船員ドンシク。キャラクターになりきるため体重を増やし、方言の台詞にも挑戦している。年老いた祖母との暮らしを支えるため船に乗った彼は、極限の状況の中で出会った密航者の女性ホンメに惹かれ、やがて愛し合うようになる。そんな若きふたりの姿が、過酷な状況に追い込まれ「生き残る」ことだけを考える他の船員たちとの対比の中で、瑞々しく浮かび上がっている。ホンメ役は『六龍が飛ぶ』といったドラマや『春の夢』などの映画で活躍する若手実力派ハン・イェリが演じている。

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　さらに、長年乗ってきた船と船員たちの生活を守りたいという一心で行った選択が思わぬ事態を招き、徐々に人間性を崩壊させていく船長役に、『哀しき獣』や『1987、ある闘いの真実』といった数々の映画で“怪物的”な人物を演じてきたキム・ユンソクが扮している。

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　物語のモチーフとなった実際の事件の起きたのは01年だが、映画の舞台は、韓国が国際通貨基金（IMF）に緊急の金融救済を要請するほどの経済危機の渦中にあった98年に変更。そのため、登場人物たちの金（カネ）に対する切迫度がより強く伝わってくる。実際に海の上に船を浮かべて撮影されたという、船員たちの日常生活の様子もリアリティたっぷりだ。

　映画『海にかかる霧』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて10月28日(日) よる9時より放送