(左から北野翔太、有馬芳彦、長瀬広臣)
女性向けAVで活躍するイケメンセクシー男優・通称「エロメン」「ラブメン」を中心に構成された劇団Rexyをみなさんは知っているだろうか。
劇団Rexyは女性向けセクシーコンテンツ・GIRL’S CHとSILK LABOに出演する次世代俳優の新たなフィールドとして2015年に旗揚げされた劇団で、「Rexy」とは【Rex=王】、【Sexy=魅力的】という2つの言葉を掛け合わせた造語だ。
2015 年11月公演をもって劇団を旗揚げ。現在までに7公演行っている劇団Rexyだが、その中でも15人のイケメンが裸で踊るということで観客に衝撃を与えた作品が『風呂ダンサーズ』シリーズ。銭湯が舞台の同作では、出演者の衣装は裸が基本。ラストにはアキラ100%もびっくりの、15人全員による、タオルや桶で隠しながらのダンスシーンも用意されている。
今回、AbemaTIMESは同作に出演する有馬芳彦、北野翔太、長瀬広臣にインタビューを実施。AVと舞台、2つのステージで活躍する3人に同シリーズの舞台裏から、女性向けAVに出演することになったきっかけ、家族の反応まで話を聞いてきた。
AVも舞台もどちらも「芝居」 リアルタイムの歓声に喜び
ーーまず「劇団Rexy」について教えてください。
北野:女性向けAVに出演しているモデルが集まった劇団です。今7公演目なんですが、2回目の公演以降は客演の役者さんも参加して一緒に舞台を作っています。
ーー北野さんと有馬さんは初期メンバーなんですよね。
北野:はい。一徹さんや月野帯人さんなどもいたのですが、お二人は卒業しちゃったので。
長瀬:僕はもう本当に最近入りました。8月、9月くらいですかね。(AVの)デビュー作が発売されてないくらい新人です。11月9日に発売されます。
ーー舞台とAV、どちらが緊張しますか?
北野:僕は舞台の方が緊張します。カットがかかって撮り直しが出来る映像と違って、舞台の方がリアルタイムでやる分緊張します。やり直しがきかないので。ただ、DVDは撮影から発売までタイムラグがあるので、リアルタイムで感想を聞くという機会がなかったんです。なので、舞台は歓声が聞こえてきますし、その場その場でテンション上がりながら、こちらも楽しんで芝居ができるなと感じます。
有馬:どちらも“芝居”なんですよね。僕はもともと役者スタートだったので、どちらも“芝居”という点では違いを感じていないです。
小劇場俳優として行き詰まり…三者三様のAVデビューのきっかけ
ーー有馬さんはもともと役者さんだったんですね。エロメンへの転向のきっかけを教えてください。
有馬:僕はずっと小劇場ばっかりやっていて、ふと「このままやってても売れない小劇場俳優でやってくんだろうな」と悟っちゃった時期があって、くさってたんです。そのときにちょうど、知り合いのマネージャーさんから「エロメンやらない?」って声かけられて。最初は単語しか聞いてなかったので、「どうせエロいことなんだろうな」と断っていたんですけど、会うたびに言ってくるので、「それなんなんですか?」って(笑)。それで、当時のサンプル動画を見せていただいて、何かの映画なのかな?と思ってたら「女性向けAVなんだよ」って教えてもらって。海外にあるというのは知っていたんですけど、日本にもあったんだと驚きました。しかも映画と同じような画作りになっていたので、綺麗だなーと思って。(AVに)芝居要素が必要になるっていうんだったら、ここに僕が入ったら世界にいけるかもしれない、と思いました。このままやっててもな……というのもあったので、思い切ってフィールドを変えてチャレンジしました。
ーー小劇場は結構長い事されていたんですか?
有馬:その当時5年くらいですかね。23歳から始めて、それで弟子入りしたりして、SILKに入ったのは27歳のときでした。
ーー北野さんと長瀬さんはどんなことがきっかけで?
長瀬:僕はRexyの舞台に出たときに、社長からお誘いがあって。
北野:そのときは、役者とAV男優として共演してたね。
ーースカウトされて、すぐにやってみようとなりましたか?
長瀬:いや、なってないです。スカウトされて、最初は断っていたんですけど、色々お話して考えて、せっかくだしやろうかなって。
北野:めっちゃ興味持ってたじゃん!(笑)共演したときに「AVの現場ってどんな感じなの?」って聞いてたよね?
長瀬:男ならみんな気になるところでしょう!(笑)
北野:いや、人一倍食いついてたよ!(笑)
ーー(笑)そのときは、どんな質問を?
長瀬:「本当に発射するの?」「女優さん誰と絡んだことあるの?」とか、そんな中学生がきになるようなミーハーなやつです。
ーー聞いている時は自分がなるとも思わず?
長瀬:思ってなかったです(笑)。
北野:僕は街でスカウトされました。当時、女性向けAVでADをされていた方に声をかけられて。
ーー男性でもそういうことがあるんですね!
北野:僕はそのとき、フリーのカメラマンをしていて。空いた時間に何かしたいなと思っていたんですよ。ちょうど撮影とかなら、1日とかで、空いたときにポンポンポンと入れるんじゃないかなと思い、フリーだし、会社員じゃないから誰にも迷惑かかんないなと思ったので。半年くらい考えましたけど。
ーー結構長い期間待ってもらえるものなんですね!
北野:そうですね。そんなに多く、何十人も入ってくるような業界じゃないので、一人一人を大切にしてくれますね。
ーーデビューしてから周囲の反応は変わりましたか?
有馬:思いっきり変わりましたね。当時はやっぱり小劇場ってチケットノルマとかあったり、ときには自腹で払ったり、ときには親兄弟、親戚に来てもらったりしてた中で、ファンの方が増えてきたことでそれをしなくてすむようになりました。それが1番変わりました。
ーー女性のお客さんも増えて?
有馬:そうですね。(有馬目当てできた観客も)他の共演者にも興味を持ってくれて。僕と共演した子の舞台にも見に行ってくれるように。お芝居全体を好きになってくれたっていう方がいて、それはすごく嬉しいですね。
北野:僕はよくも悪くもマイペースにやらせていただいていて、住むとこも変わってないですし。すごく劇的に変わったことはないんですけど、ファンレターが来たときはそれまでカメラマンとして普通に過ごしていたので、自分にファンレターに来るとは。別にバレンタインでもなんでもない日に来ると思わなかったので、嬉しかったです。ファンがつくということにびっくりしました。
セックス特集で親バレ そのとき母親の反応は…
ーーデビューについて、ご家族にはどのタイミングで打ち明けましたか?
有馬:母親には「an・an」でバレました(笑)。母親の同僚が「あんたの息子、an・anに出てるよ!」って言ってきたみたいで。名前違うのによくわかったなって思ったんですけど。晩ご飯を食べてるときに、ふいに「an・an出てるんだって」って言われました。当時、エロメンだということは隠していたんです。お芝居をやってるってことは知っていたんですけど。最初は「なんのこと?」ってとぼけてたんですけど、母親とサシ飲み行ったときに、「あの話なんだけど…」って打ち明けました。で、「どうする?縁切る?」って聞きました。
北野:(笑)極端!!
有馬:(笑)でも、そういうのあるじゃない?世間一般的に。
北野:まぁ、切られても仕方ないかなという気持ちはありますね。
有馬:そう。だから聞いたら、「なんで?」って。「いや、AVだし」ってなったんですけど、「全然そんなことないよ!頑張ってね!」って。「じゃあ作品見る?」って聞いたら「それはいい!」って言ってましたけど(笑)。
ーーきっと買ってくれていると思いますよ!見ていないだけで!
有馬:いやーどうなんでしょう(笑)。
北野:(息子が)母親のセックス見たくないのと一緒で、(母親も)息子のは見たくないですよ(笑)。僕はお母さんにまだバレてないです。
ーーえー!そうなんですね!
北野:いや、時間の問題だと思うんですけど。かといって、母親に「俺、これからAV男優なるから」とは言わないですね。気づいたら、それで。何を言われても自分の人生ですから。わざわざ言うことないかなっていう。
ーー長瀬さんは今回、親御さんに相談してデビューされたんですか?
長瀬:はい。僕は言っています。電話で話して、鼻で笑われましたけど(笑)。「いいんじゃない?」って。結構軽かったのでびっくりしました。
防御力0 『風呂ダンサーズ』は裸ゆえに生傷の絶えない現場
ーー『風呂ダンサーズ』シリーズはほぼ全裸だったそうですね。大変だったことはありますか?
北野:「パンチカーペット」といって、床が化学繊維のときがあるんです。劇中では組体操でピラミッドを組む場面があるんですけど、それで崩れたりすると、膝が擦れて火傷しちゃう。いろいろ生傷が絶えない現場でした。防御力が0なので(笑)。
有馬:1回目の公演が冬で、とにかく寒かったです。そでに待機しているんですけど、ドアが開いていたり外とつながってる場所は寒くて。
北野:パン1なのでね(笑)。全員で暖をとりながら。男の裸ってあったかいんだなって知りました。
有馬:全員乳首立ってたよね(笑)。
北野:あそこも小さくなってね(笑)。
ーー皆さん、すごく仲良くなりそうな現場ですね。
北野:「ずっと裸の付き合い」ってないじゃないですか。普通温泉とかくらいでしか裸にならない。でも十何時間も毎日一緒でしたからね。
役も「親戚」という設定なので、近く感じるというのもありました。終わった頃には家族みたいな。飲み会なんて親戚の集まりみたいな雰囲気でした。
ーー仲の良さが舞台にも出てそうです!最後に、今後挑戦したいことを教えてください。
有馬:舞台じゃなくて映画作りたいですね!役は本に合わせ、ご要望があればなんでもやります。
北野:面白い脚本ならなんでもやってみたいなと思います!
長瀬:僕は偏見をなくしてテレビに出たいですね。バラエティとか、深夜枠でも!
ーーAbemaTVでも活躍しているエロメンの先輩がいますので是非!今日は興味深いお話、ありがとうございました。
なお、映像配信プラットフォーム「FRESH LIVE」では『風呂ダンサーズ』『風呂ダンサーズII 今度は人助け!』の公演映像を10月31日(水)まで配信。この機会にご堪能あれ!
『風呂ダンサーズ』ストーリー
青春時代の全ての垢を洗い流してくれる銭湯。地元民に愛され、毎日が同窓会のように活気に溢れていた。そんな銭湯が土地改革計画により、店を閉めることに。地元の銭湯を愛する若者たちが、立ち上がり営業継続に向け銭湯を決死で守る会を立ち上げる!漢の裸と情熱と汗!銭湯再建コメディー!
配信URL:https://freshlive.tv/rexy/241286
『風呂ダンサーズII 今度は人助け!』ストーリー
前作から2年。スーパー銭湯へと変貌を遂げた『玉の湯』。口コミでも広がり、『玉の湯』名物ショーを軸に営業活動をしている風呂ダンサーズ。そんな営業先で見舞われた火災事故で消防団とともに裸で救助活動を手伝う面々。感謝をされる中、消防団が人手不足で困っているので助けてほしいと頼まれる。助けられた恩、風呂ダンサーズの更なる進化のため、入団を決意。しかし、入団先で待っていたのは、鬼軍曹による想像を絶する訓練だった。弱音を吐きそうになるが、風呂ダンサーズの進化のため頑張る面々。訓練・出動を繰り返す中、様々な葛藤と試練を乗り越え、風呂ダンサーズの新たなネタが思いつく。前回見えるか見えないかの瀬戸際でアソコを守った風呂ダンサーズが、命を守る消防団とコラボ!新たな進化を遂げた風呂ダンサーズが最後に魅せるものは、ナニか?!
配信URL:https://freshlive.tv/rexy/241670
▶︎11月8日(木)より公演!劇団Rexy第7回公演『黒服ドレッサー』についてはこちらから
テキスト:堤茜子
写真:mayuko yamaguchi