昨年、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)が放送され、話題になった“契約結婚”。恋愛感情はなく、お互いのメリットを考えて契約を結び、結婚することを“契約結婚”という。
ドラマ『逃げ恥』のような“契約結婚”は現実に成立するのだろうか。SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース』(AbemaTV/アベマTV※毎週土曜23時から放送中)では、“契約結婚”の実態に迫った。
過去に「10年前に付き合っていた元カノから“契約結婚をしよう”とLINEで持ちかけられた」と話す男性。朝日新聞telling,編集部の伊藤あかりさんはこの男性を取材したという。
(▲番組MCのSHELLY)
伊藤さんは、取材対象者の男性が元カノと繰り広げたLINEの会話を紹介。LINEでは「契約結婚のことちゃんと知ってる?」と元カノから確認が入っていた。男性が「逃げ恥みたいなやつでしょ」と答えると「だいたい合ってるけど全然違う」と否定。
「7年?8年?もっと?ぶりの連絡がこれって、冗談でないことだけは理解した」など、リアルなやりとりの末、男性は「OK、しよう、契約結婚。ちょうど契約結婚したいと思ってたんだ」と快諾。22時22分に元カノからLINEが届き、男性が「OK」と承諾したのは同日の22時38分。これにはSHELLYも「15分で決めていいの!?」と驚きを隠せない。
(▲朝日新聞telling,編集部の伊藤あかりさん)
伊藤さんによると、男性と元カノはお金や子どもを作るかどうかを話し合い、途中まではうまくいったが、「子ども」に関しては不一致。元カノは「子どもがほしいから結婚したい」と考えていたが、男性は「社会的信頼と人生のフォロワーがほしい」と考えていたため、交渉が決裂した。
“契約結婚”は不成立だったが、男性は「こうやって条件をそろえて契約結婚の形をとることを、もっとできるようになればいい」と話し、いい経験ができたという。伊藤さんは「いろいろな結婚の形があっていい。恋愛結婚だけが至上主義なのはおかしい」と語った。
伊藤さんの話を受け、働くアラサー女性のためのニュースサイト『ウートピ』編集長の鈴木円香さんは「結婚と恋愛を分けたい、結婚に恋愛を持ち組みたくないと考える人も一定数いるかもしれない」とコメント。
(▲友情結婚相談所「カラーズ」代表の中村光沙さん)
今では夫婦3組のうち1組が離婚を選択する日本。友情結婚相談所・カラーズ代表の中村光沙さんは「心理学的に恋愛感情は3年でなくなるといわれている。離婚しないカップルは何かベース(条件)が合っている」と見解を述べる。
出演者の中で唯一の独身者である前述の伊藤さんは「働く女性にとって、法律婚のメリットって何があるのかなって……」と胸の内を告白する。収入額によっては夫の扶養に入れない、名字を変える手続きの手間などを挙げ「ただ『結婚している人』になれるだけ。なんで男性の面倒をみて『(結婚しているのに)働かせてくれてありがとうございます』って言わなきゃいけないのか、さっぱり分からない」という。
(▲「ウートピ」編集長の鈴木円香さん)
伊藤さんの話を聞いた結婚歴11年の鈴木さんは「結婚はもっとファンクション(機能)な部分があってもいい」と自身の見解をコメント。「自分の生きたい人生を生きるために、自分の苦手なところをこなせるパートナーと支え合う。そういう機能としての結婚は、事実婚にかかわらずメリットがあると思う」と話した。
(C)AbemaTV
(AbemaTV『Wの悲喜劇』より)
(ライター/小林リズム)