元文部科学大臣の馳浩衆院議員が25日放送のAbemaTV『NewsBAR橋下』に出演、元貴乃花親方の参院選出馬を巡る報道について言及した。今月4日、議員会館を訪れた元貴乃花親方と会談した馳氏。元貴乃花親方と安倍総理の"極秘会談"を仲介したという一部週刊誌報道もある。
真相について問われた馳議員は「新地のクラブに行って"どうなの?"って言われたら喋るかもしれないけど、こんなところで喋るわけないじゃない」とはぐらかしつつ、「共通の友人もいて、飲んだり食事したりすることもある。アホ話をする仲間だし、"なんかあったら相談しなよ"とも言っていた。私は八角親方とも懇意で、大好きだし、尊敬している。一般の人からみたら、敵対関係の二人から等距離なので不思議に思われるかもしれない。でも、どっち寄りでもない。だから議員会館にいらっしゃった時に"出るの?出るの?"って聞いた。そうしたら"いや、とんでもありません"って冷や汗流してましたよ。だから"怪しいぞ、ホントは出るんだろ、お前?"って(笑)。だからみなさんと同じく関心はありますよ。"金あるの?共産党から出るの?"って(笑)。安倍総理との会談の話も、週刊新潮からは一回も取材を受けてない。都市伝説です。そんなことありません」とコメント。
その上で、「もし出るとするならば、その意味はなんなのか。何のために一票を行使する対象になるのか。橋下さんもそうだったでしょうし、私も"タレント議員"と今でも呼ばれます。有権者の皆さんは見抜きますよ。いくら知名度があっても、"お前舐めとるんか"と思われたら一気にダメになる。相撲協会の理事や他の親方と意見も合わなかっただろうし、大変だったと思う。でも物事を成し遂げるには仲間を増やし、"なるほど、そうだね"ということを分かりやすく伝えるのが必要。モチベーションがあるということと、役割を担うにふわさしいということは別だ。政党政治ですから、党内で賛同者を得て、公明党とも合意しなければ何事も進まない。私は32本議員立法しましたが、社民党も共産党も含め、"反対はするかもしれないけど、国会で審議することは必要だから賛成してもいいよ"というところまでの根回しも必要だ。そういう作業をするだけの情熱、体力、そしてボロクソに怒られ非難されても挫けないでやり続けられる、その粘り強さがあるかどうかだ」と指摘した。
これに対し、橋下氏は「これが与党政治家の言葉だ。首長の場合、いきなりトップに立ってバーンと号令をかけてやれるが、国会の場では多数を取り、野党の合意も取っていかないといけない。だけど貴乃花さんには出てほしい。相撲協会での改革やろうと旗を振ったが、お弟子さんの問題もあって、そちらを守りに行っちゃったために権力闘争に負けてしまった。あの大横綱があんな扱いされて、僕だったら私怨と言われようが"相撲協会コンチクショー!"と政治家になろうとすると思う。ただ、相撲協会と親しい自民党の議員が潰しにかかることもあると思う。僕も弁護士会を潰させてくれるんだったら何でもやる!(笑)」と出馬に期待を込める。
すると馳議員は「選挙に出るのに、日本相撲協会のことだけっていうのは意味があるのかな。相撲協会の改革は政治の仕事ではない。そうではなく、公益性が高いからと税金が免除されている法人でルールに悖る行為、隠蔽、不正経理などがあってはならない。そのために立法作業や審査を通じて透明性のあるシステムにし、さらに会計検査院などによってしっかりとやるのが政治の仕事ですよね。だから、もし俺が元貴乃花親方だったら、公的な支援を受けているスポーツ団体のガバナンスが非常に大きな課題になっている。従って情報が公開され、国民が判断できるようにする。内部告発のことも調査権を持って明らかにしていく。税金が正しく使われている、という意味でそれが重要ではないですか?と問う。そういうことならまだしも、相撲協会のことでいくと怨恨になっちゃうじゃない?でも、どのスポーツ団体にもこういう問題は多かれ少なかれあるはずだ。レスリング協会のことは私も本当に申し訳なく思っている。だからそこに警鐘を鳴らす上で、至らない人間かもしれないが、私をいかようにも使ってください、おかしいものはおかしいと言える世の中にしたい…と言えばいいのではないか。あんまりケツの穴が小さいようなこと言ってたら有権者に見抜かれてしまう」と話した。
橋下氏は重ねて"これが与党政治家だ"と感嘆しつつ、「僕は本当にケツの穴小さい政治家やったね(笑)」と苦笑。馳議員は「私も大学では体育会だったし、げんこつで育った人間。教員時代は竹刀でバシバシ殴ってたので、大臣になって最初の記者会見で謝罪した。やっぱり体験だけで指導してはいけないし、組織の運営はプロフェッショナルと透明性が必要。今までは会長などもボランティアだったが、これからは経理も含め、プロが判断していくようにしないと」とも話していた。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)