映画『ビブリア古書堂の事件手帳』の初日舞台挨拶が1日、TOHOシネマズ日比谷にて開催され、黒木華、野村周平、成田凌、夏帆、東出昌大、三島有紀子監督が登壇。野村が芸能界デビューのきっかけを作った父親に対して、思いを語る一幕があった。
舞台挨拶では、本や人との関わりにより、登場人物の人生が変わっていく本作のストーリーにちなみ、「人生を変えた人、物」をテーマにトークを展開。その中で野村は「僕はお父さんに勝手に応募されてこの世界入っているので。親父に勝手に人生決められた感はありますね」とコメント。さらに、そのオーディションには150万の賞金が用意されていたことから「金目当てで息子をアミューズに売った」と言い放ち、会場を笑わせた。
その後も野村は、事務所から届いた合格のメールを「僕は迷惑メールとしか思っていなかった」とキッパリ。賞金の150万は父親に渡したそうだが、「150万でお店をつくって、そのお店は無くなっていましたね」と苦笑しつつ、「でもここに立てているのはお父さんとアミューズのおかげ。感謝しています」と笑顔を見せた。
舞台挨拶の後半では、登壇陣が10年後の自分に向けたメッセージを披露。健康面に関する内容が目立つ中、野村は「落ち着いてます?」とフリップに記入し、「世の中かき乱してないの?落ち着いちまった?みたいな」と真意を説明した。10年後に「落ち着いていたい」のではなく、逆説的に「落ち着くなよ」という意味だそうだ。
最後に野村は「僕みたいなあまり本を読まない人でも、本の世界にどっぷり入っていける作品です」と本作をアピール。黒木は「本が過去と今、人と人を繋いでいくストーリーに私も感動を覚えております。よろしければ近隣の人たちに薦めていただけたら幸せだなと思います」と呼びかけていた。
映画『ビブリア古書堂の事件手帳』は全国公開中。
テキスト・写真:水野梨香