
『しくじり先生』がAbemaTV完全版として放送され、品川庄司がコンビ解散危機を初告白した。
テーマは「自己顕示欲が強すぎて大事な人と別れないための授業」。吉本の養成所を首席で卒業し、調子に乗っていた2人は、デビュー当時から自己顕示欲が半端なくしくじりまくっていた。

コンビで高級外車に乗る、楽屋でギャラの話を大声でするなど、自己顕示欲が強いあまりに引き起こした嫌な行動は数知れず。品川は、当時の品川庄司について「とんねるずさんのカリスマ的な振る舞いとダウンタウンさんの天才さを足して、態度が悪くて実力のないやつだった」と自己分析。ハライチ・澤部から「最悪のフュージョン!」という声が上がった。

庄司に関しては、外見も“キムタク”を強く意識していた。「品川庄司のビジュアル担当は僕だった」と、自画自賛しながら当時を振り返った庄司。調子に乗っていた庄司が放った名言は「見てみろよ! まだこんなに抱いてない女がいるんだぜ!」。スタジオの生徒陣は、全員ドン引きだ。

庄司を「すごいっすね~」と当時持ち上げていた後輩がピース・綾部だ。当時の庄司は、渋谷の真ん中でわざとサングラスと帽子を外して立ち、声をかけられるのを待っていたという。そして「庄司だ」と声をかけてきた可愛い女の子にのみ、ナンパして電話番号を聞いていた。スタジオの女性たちは、嫌悪感を露わにし、本気でドン引き。

自己顕示欲が強い者同士がうまくいくはずもない。品川庄司は、お互いに「売れたのは俺のおかげだ!」と思っていた。品川は「ネタ書いてるのは俺だろ。ネタがウケたら俺のおかげ、スベったら庄司のせい」、庄司も庄司で「スベったらネタを書いている品川のせい」と思っていた。

芸歴も10年を超え、M1に参加できるラストイヤーも終わった品川庄司は、コンビとしての目標も失っていた。当時の2人の関係は「育児家事を全部やっている妻と、全然褒めない夫」に似ていたという。

当時は「嫌われていても、ネタさえ書いていれば……」という気持ちだった品川。しかし、ネタを書いても誰からも褒められることはなかった。せめて、相方の庄司にだけは褒められたいと思っていたが、ネタを見せたときの庄司のリアクションは「ふーん」。それを聞いたオードリー・若林は「分かるなぁ」と実感のこもった反応を示した。

ノートパソコンを持ち歩き、ネタを印刷してホッチキスで留めるなどといったネタ作りの一連の作業について、品川は「せめて、ありがとうが欲しい」と話す。平成ノブシコブシ・吉村は「ほんと、夫婦ですね」としみじみ。当時のお笑い界は「コンビの仲は悪い方がかっこいい」という風潮があり、庄司の冷たい態度はこの“かっこよさ”を保つためだった。
コンビの中で「ネタを書いていない人は『コンビなんだし、思っていること言わなくてよくない?』と言ってくることが多い」と話す品川。品川は「いやいや! 言ってくれないと分からないから!」と力説した。