将棋の順位戦A級5回戦で、糸谷哲郎八段(30)が久保利明王将(43)に126手で勝利し、初参戦の同級で3勝目(2敗)を挙げた。
佐藤天彦名人への挑戦権をかけた今期の順位戦は、豊島将之二冠が唯一の4戦全勝で、これを羽生善治竜王、広瀬章人八段、三浦弘行九段の3人が追う展開になっており、2勝2敗だった糸谷八段としては、挑戦権獲得に向けてこれ以上負けられない一局だった。終盤に入っても優勢劣勢が入れ替わるめまぐるしい将棋となったが、最後はなんとか糸谷八段が寄せきった。
3勝2敗となった糸谷八段は、次局に広瀬八段と対戦。既に豊島二冠、羽生竜王、三浦九段との対局を終えており、挑戦権獲得には残りの対局で全勝かそれに近い成績が必要になりそうだ。一方の久保王将は、手痛い敗戦で1勝4敗となり、残留に向けてさらに負けられない状況となった。
(C)AbemaTV