映画『この道』(2019年1月11日公開)の完成披露試写会が11月11日、TOHOシネマズ日比谷にて開催され、ダブル主演を務める大森南朋、AKIRAをはじめ、貫地谷しほり、松本若菜、羽田美智子、佐々部清監督が登壇した。

本作は、詩人・北原白秋の波乱に満ちた半生と、音楽家・山田耕筰との友情を描く物語。甘ったれで女たらしでありながら、どこか憎めない北原白秋を大森南朋が、日本初のオーケストラを創設し西洋音楽の普及に貢献した⼭田耕筰をAKIRAが演じる。
特殊メイクにより60代の⼭田耕筰に扮し、合唱団の指揮をしたシーンが印象に残っているというAKIRA。撮影は学校で行われ、合唱団の生徒たちにもAKIRAが来ることは事前に知らされていたそうだが、「僕って気づかれなくて。『どこのおじいちゃんが来たんだろう』みたいな」と生徒たちの反応を語った。
しかし、初めは頭が「?」になっていた生徒たちも、次第にAKIRAと気づき始め、肘でつつき合い「やばいよやばいよ」などと笑っていたとのこと。AKIRAは「指揮をまじめにやりながら、そういうのはちょっと大変でした」と苦笑いを浮かべた。
また、AKIRAは撮影中に大森と2人でカラオケに行ったエピソードを披露。「大森さんもバンドやられているので、歌を色々聞かせていただいて、最後は『この道』で締めるという。楽しませていただきました」と、豪華なカラオケを振り返った。

白秋を見守る与謝野晶子を演じた羽田は、役作りについて「晶子は(白秋にとって)姉的な存在でありながらも、この2人も(男女の)関係があったと匂わせるギリギリなところは出したかった」とコメント。続けて「普段の南朋くんと私の関係性も、ちょっとお姉さんでありながら…」と話したところで「でも男女の関係はないんですけど」と慌てて補足。
大森からも「誤解を受けそうな言い方(笑)」とツッコまれ、羽田は「間違えました。今のはなかったことにしてください。危険な世の中なので」とタジタジの様子だった。

舞台挨拶の後半では、北原白秋、山田耕筰が作詞作曲した校歌を90年歌い継いでいる、宝仙学園高等学校女子部の合唱隊が登場。校歌を斉唱したほか、AKIRAの指揮により「この道」を合唱した。

大森はAKIRAの指揮について感想を求められると「緊張していると言っていたわりには堂々とされていて、東京ドームと同じような感覚でした」と称賛。するとAKIRAも「東京ドームより緊張しました」と笑いつつ、「宝仙学園の生徒さんが本当に温かい歌声を披露してくださって、僕が指揮をしているというよりも、みんなが気持ちでリードしてくれている感じでした」と話し、合唱団の生徒たちに改めて拍手を送っていた。




テキスト・写真:水野梨香
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