「安倍総理は私の親友の一人だが、日米貿易はフェアではないといつも言っている。日本は低い関税で何百万台もの車を売りつけ、アメリカの車には高い関税をかけている」と、中間選挙の期間中、日本車に20%の関税をかけることを示唆したトランプ大統領。選挙翌日の記者会見でも改めて対日貿易赤字や自動車関税に言及し、日本の記者に「シンゾーによろしく。自動車関税でやきもきしているはずだ」と述べた。
そんなトランプ大統領との電話会談を呼びかけた日本政府。共和党が上院で過半数を維持したことなど健闘をたたえた安倍総理に対し、トランプ氏は「お祝いに感謝する。引き続き、協力していきたい」と応じたという。また、菅官房長官は8日、「12日から13日までの日程で、マイク・ペンス副大統領および夫人が日本を訪問する。安倍総理は13日にペンス副大統領の表敬を受ける予定だ」と発表。北朝鮮政策などで意見交換し、あらためて日米の連携を確認する見通しだ。
来年から本格化する日米物品貿易協定交渉。中間選挙の結果を受け、日米関係に変化はあるのだろうか。
10日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した自民党の松川るい参議院議員が「アメリカからすれば、中国が一番の問題だし、北朝鮮問題もある中で、日米同盟は非常に大事だ。かつG7の中でトランプ大統領が腹を割って話せるのは安倍総理だけだ。中間選挙の結果も、外交政策にはあまり影響を及ぼさないだろう。元々やろうと思っていたことをやっていくのだろうと思う」と話すと、国際弁護士の湯浅卓氏は「安倍総理が習近平さんに会ったあたりからおかしくなっている。はっきり言うが、タイミングが良くなかった。この影響はメチャクチャでかい。松川さんは安倍さん派だから関係ないと思うかもしれないが、日本で中国を握っているのは二階さんだ。アメリカはその二階さんに目をつけているので気をつけないといけないし,二階さんに引きずられてしまう安倍さんも気をつけないといけない」と指摘した。
松川氏は「中国に行ったタイミングに配慮が足りなかったという意見もあると思うが、アメリカには当然、訪中の意義や何のために行くのかを事前に話をしている。韓国やEU、カナダがどういう目に遭っているかを見れば、一筋縄ではいかないことは日本も分かっている。アメリカとの関係は経済だけではなくて、対中政策なども色々とある。日本政府は賢明に交渉していくと思うし、その過程でどういう決断をしていくのが正しいか、タイミングも見計らった上で判断すると思う。茂木大臣も含めて、日本の交渉担当者は非常にスキルフルだ。そんなにまずい交渉はしないと思う」と強調した。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)