絶賛上映中の映画『ハナレイ・ベイ』が、中国、台湾、韓国でも上映されることが決定した。

国境や時代を超えグローバルな読者を獲得し、世界に名作・話題作を発信し続ける作家、村上春樹。名実ともに日本を、そして世界を代表する作家である彼の珠玉の短編作品『ハナレイ・ベイ』がついに映画化を果たす。

近年多くの映画・ドラマに出演し、主演から脇役まで目覚ましい活躍を見せる女優・吉田羊を主演に迎え、『トイレのピエタ』が多くの批評家から絶賛された日本映画界の新鋭・松永大司監督の手によって映像化された本作。公開から約1カ月が経つ今も、感動と共感を呼ぶその作品世界が大きな反響を呼び、絶賛上映中だ。
今後も11月16日(金)から大分県のT・ジョイパークプレイス大分、鹿児島の鹿児島ミッテ10にて、そして12月1日(土)からは北海道のシネマアイリス、神奈川県のシネマジャック/ベティ、宮崎県の宮崎キネマ館、12月14日(金)からは山形のフォーラム東根などで公開がスタートし、引き続き日本中に感動の波を紡いでいく。

2005年に発表され単行本、文庫あわせ累計70万部を超えるロングセラーとなっている『東京奇譚集』(新潮文庫刊)の一篇である本作。「あのムラカミハルキの作品世界にしかも映画で自分が生きられる、これ以上の幸せはありません」と喜びのコメントを発表した主演の吉田羊は、息子を失った母親・サチを圧巻の存在感で見事に体現。

佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)はハワイの美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とすサチの息子タカシを好演、『虹色デイズ』など俳優としても昨今注目を浴びる彼が、本作でも役者として鮮烈な印象を残している。
また、サチがハナレイ・ベイで出会い、亡き息子に姿を重ねる日本人サーファー・高橋には、自然体だがどこか不思議な魅力を漂わせ、抜群の感性で演じる村上虹郎。高橋の相棒のサーファー・三宅を演じるのは、実際にプロサーファーとして数々の大会でも活躍し、「TERRACE HOUSE ALOHA STATE」に出演し注目を浴びた佐藤魁。
そしてこの度、本作『ハナレイ・ベイ』の中国、台湾、韓国での公開が決定した。公開時期は各国現在調整中だが、海外でも非常に人気の高い村上春樹作品の映画化ということで高い注目を集めてきた本作。待望の海外配給が決定したことで、この珠玉の感動作が日本だけでなく世界へと広がっていく。
現地時間11月8日から開催中の第38回ハワイ国際映画祭にもインターナショナル・プレミアとして正式出品されている本作は、映画撮影の舞台にもなったカウアイ島でのスペシャル・ショウケースのクロージング作品として上映が決定している。




ストーリー
それは突然の知らせだった。ピアノバーのオーナーでシングルマザーのサチは、息子タカシがハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイで亡くなったことを電話で知る。サーフィン中の事故で、大きな鮫に襲われて死んだという。サチはハナレイ・ベイに向かい、もの言わぬ息子と対面を果たした。息子の遺骨と共に日本へ帰ろうとした矢先、彼女はふと足をとめ、息子が命をおとしたハナレイ・ベイへと向かう。サチはチェアを持って海岸に行き、本を読んで時間を過ごした。時折、じっと海を見つめながら。毎年、この「行為」は続いた。タカシの命日の時期にハナレイ・ベイを訪れ、数週間過ごすのだ。同じ場所にチェアを置き、10年間。だが、彼女は決して海には近づかない。ある時、偶然出会った、2人の若い日本人サーファー。まだ世間知らずな彼らに息子の姿をダブらせるサチ。そんな時、2人から“ある話”を耳にする。「赤いサーフボードを持った“右脚のない日本人サーファー”がいる」と……。これは、「人生で一番大切な人」に会いたくなる、希望の物語。
(C)2018 『ハナレイ・ベイ』製作委員会



