12月28日(金)より全国公開となる、大泉洋主演『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』。この度本作の公開に先駆けて、11月20日、物語の舞台でありロケ地にもなった北海道・札幌にて上映会&舞台挨拶が実施された。

本作は、難病を患って体が不自由にもかかわらず、自由気ままにワガママに生きた北海道在住の実在の人物・鹿野靖明と、そんな真っ直ぐな生き方をする彼に会って変わっていく人々の人生を描いた、この冬最高の感動実話だ。
先日11月12日に行われた完成披露試写会でのアンケートでは、驚異の作品満足度95.9点を記録。さらに「笑った!」99.7%、「感動した!」97.7%、「お薦めしたい!」97.7%と高評価を得た。
公開に先駆け、物語の舞台でありロケ地にもなった北海道・札幌にて11月20日、上映会&舞台挨拶を実施。主演の大泉洋はじめ、共演の高畑充希、三浦春馬、前田哲監督が登壇した。
大泉・高畑・三浦・前田監督が登場すると、客席からは大歓声が。地元でもある北海道での舞台挨拶ということで、司会より「北海道が生んだ大スター!」と紹介されると、大泉は「ありがとうございます!北海道が生んだ大スターだなんて、毎回本当のことを言われても(笑)緊張するばかりですね。札幌でオールロケをした本作が初めて(札幌の)皆さんに観ていただける日がきて、なんだか少しグッときました。鹿野さんがどんなことを思って日々必死に生きていたのかを気楽に観ていただきつつ、何かを感じ取ってもらえるとうれしいです」と少し感極まった様子で挨拶した。
高畑は「(役柄で)北海道が生んだ大スターの介助をしました!夏にロケをしましたが、食べ物もおいしいし空気もきれいで、いいところばかりで移り住むなら北海道だなと思いました。この空気感がギュッと映画に詰まってるかなと思います。ぜひ楽しんでください!」とコメント。
三浦が「北海道が生んだ大スター!の大泉さんのすごさを、撮影現場で毎日見ていました。大泉さんにご挨拶に来るお客さんが毎日必ず何かお土産を持って、たくさん来ていて……(大泉さんが)大司教のようでした」と、まさに“北海道が生んだ大スター!”なエピソードを語ると、大泉は「よく皆さん陳情にいらっしゃいますね。千歳空港を歩いていたときなんかは、次から次へと新商品を持って来る方が現れて(笑)。『ぜひお願いします!』と言われて、全部味見したりして」という面白エピソードも語り、冒頭から場内は大爆笑に包まれた。
そして前田監督は「みなさんの厚いご協力のもと、無事に作品が完成しました。鹿野さんの部屋での撮影は、実際に鹿野さんが住んでいたお部屋をお借りして撮影しました。また、今日もいらっしゃっていますが、鹿野さんのお母様にも協力していただきました。先ほど大泉さんとも会ってもらいましたが、『スクリーンを観ていたら、大泉さんが自分の息子さんのように見えてしょうがなかった』と言っていただき、よかったなと思いました。ぜひ今日は楽しんでください」と実際の鹿野さんのお母様の話も交え、札幌での撮影や作品内容をアピールした。
鹿野さんが実際に暮らしていた、そして映画の舞台でもある札幌に、映画が完成した今戻ってきた気持ちを聞かれると、大泉は「札幌に戻ってきた感想ですか?私しょっちゅう戻ってくるんですけど……。今回は寒いな、くらいですかね……」と前置きをしつつも「実際に北海道で生活されていた鹿野さんを演じられたのは、不思議な縁を感じましたね。鹿野さんは、いろんな不安があってよく眠れなかった方だと聞いていたので、夜に『水曜どうでしょう』とかを観ていたんじゃないかなという気がなんとなくしています。番組でよく騙されていた男が、自分を演じることになっているとは鹿野さんも思わなかったんじゃないかな」と語った。
また大泉は、実在の人物を演じるにあたって撮影中はどんなことを心掛けていたかを聞かれると、「鹿野さんはパッと見ワガママに見えるのですが、演じてみて思うのは、鹿野さんが言っていたことはそんなにワガママではなくて、普通の人と同じように生活がしたかったんだなと思います。その部分と、映画としての見え方との兼ね合いをうまくつけるのが難しかったです」と演じることが難しかった側面も告白した。
撮影エピソードが冒頭から多く飛び出したが、他に思い出に残っているエピソードを聞かれた三浦が「毎日が本当に楽しかったです!大泉さんがセッティングしてくださって、スタッフ・キャストの皆さんと、ジンギスカンやシカ肉のしゃぶしゃぶなど(北海道らしい)ごはんに行けてよかったです」と話すと、前田監督からすかさず「ごはんの話だけじゃなくて撮影現場についてはもっとないの!?」とツッコミが。
大泉が「ラストシーンあたりの、朝の美瑛でのシーンなんか…」とアシスト。すると三浦だけでなく高畑も「あのシーンは忘れられないですね」と同調。全員がかなりの量を何度も走ったシーンだったそうで、高畑は「(朝早くて)すごく眠たくて…。でも景色がきれいなことを心の支えに何度も撮影したラストシーンがあったのですが、完成した本編を観たら全くそのシーンがなくて!本当にこの監督は…って思いました」と語尾が強くなってしまうほど思い出深かったシーンだったという。
それを聞いた前田監督が「同じシーンで大泉さんは、俺は何度でもできるよ!大丈夫だ!とものすごくポジティブなんです。その一方で1人だけプンプン!としてる人がいたんです(笑)」と言うと、大泉は「僕は正直動けない役で、電動車イスなので何往復でもできるんですよ。それに付いてこなきゃいけないこの子(高畑)本当かわいそう…」と話した。高畑は「しかもちょっと坂だったんですよね。結構大変で何回も撮ったので、ちょっと怒ってたけど…」と本音をぽろり。大泉、三浦、前田監督は「やっぱり怒ってたんだ」「あれ怒ってたね」と大爆笑だった。
3人のコンビネーションのよさや和気あいあいとした雰囲気も垣間見られるエピソードトークが続いたが、実は大泉と高畑・三浦は今回が初共演。前田監督は「最初から3人のコンビネーションはすごくよかったですね」と話し、大泉も「なんだかあまり気を遣わなくていいような2人でしたね。気楽な方たちでした」と3人の空気感がとてもよかったことも改めて語り、コンビネーションのよさを証明した。
最後に大泉から「これから初めて北海道の皆さんにご覧いただきますが、いつもは楽しんでもらえればいいやと思うだけのところ、この映画に関して言うと鹿野さんのような障がいを持った方たちが、よりよい環境で住めれば素晴らしいことだなと思います。彼らが求めていることは、僕たちと変わらず普通に生活することだとも聞きました。この映画を機に、そんな方々の想いも知っていただけるといいなと思います。それでもこの映画は本当に堅苦しくなく、ゲラゲラ笑っているうちに終わるような気楽な映画です。面白かったらSNSでそれぞれに宣伝してください!『洋ちゃんサイコー』とかファンっぽくない感想でぜひ書いて広めてください!(作品を)楽しんでください!」と語り、大盛況のうちに舞台挨拶は終了した。
ストーリー
札幌で暮らす鹿野靖明(大泉洋)は幼少から難病の筋ジストロフィーを患い、車いす生活。体で動かせるのは首と手だけで、介助なしでは生きられないのに病院を飛び出し、ボランティアたちと自立生活を送っていた。夜中に突然「バナナ食べたい」と言い出すワガママな彼に、医大生ボラの田中(三浦春馬)は振り回される日々。しかも恋人の美咲(高畑充希)に一目ぼれした鹿野から、代わりに愛の告白まで頼まれる始末。最初は面食らう美咲だが、鹿野やボラたちと共に時間を過ごす内に、自分に素直になること、夢を追うことの大切さを知っていく。そんなある日、鹿野が突然倒れ、命の危機を迎えてしまう……。実在の人物を、同じ北海道出身の大泉洋が熱演。誰も観たことのない「生きる力」を持つ男と仲間たちの姿に、日本中が笑いと涙で包まれる。
(C) 2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会





