23日、新宿バルト9にて映画『ハード・コア』の初日舞台挨拶が行われ、山田孝之、佐藤健、荒川良々、山下敦弘監督、そして謎のロボット・ロボオが登壇した。

90年代に発表されたコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)を原作とした同作。無骨ながら実は優しい平成のアウトロー・権藤右近を山田が、右近の友人で共に埋蔵金探しをする牛山を荒川が、エリート商社マンで右近の弟・左近を佐藤が演じる。

撮影されたのは、猛暑が続いた今年の夏。映画のタイトルにかけ、MCより「映像化するまでに大変だったこと」について聞かれると、山下監督は「撮影が大変でした。とにかく寝れない。山田くんは出ずっぱりだったし」と回答。荒川も「物語が動くシーンは夜が多かったので、気付いたら朝まででした」と当時の現場の状態を説明し、山田は「本当にハードで朝から朝までが何回もあった。このひどい状況を少しでも愚痴りたいけど、愚痴れないから、ちょっと遠まわしにインスタグラムにアップして愚痴るっていうのをやってました(笑)」と冗談交じりにコメント。「クランクアップの4日前くらいが、『勇者ヨシヒコ』のフェス(『勇者ヨシヒコ ダイブイキタクナルツアー』)があった日で。僕、ずっとグッズの確認とかをしている時期で、全然(映画と)関係ないことだから愚痴言えないんですけど、本当に辛かった」と体力的に限界を迎えそうになっていた当時を振り返った。

そんな過酷な撮影の様子がメイキング映像と残されているようで、舞台挨拶の最後に山田は「たぶんDVDに入れると思うんですけど、出来が本当にいいので、1日とか限定になるかもですが、劇場でも上映できるんじゃないかという話になっているので、それもぜひ観てください」と告知。「楽しんでもらいたいのはもちろんなんですが、映画の現場って壮絶なんだなって知ると、よりその作品に対する愛が深まるんじゃないかなと思います。また別の視点で観てもらえたら嬉しいです」とファンの期待をあおった。



写真:野原誠治
テキスト:堤茜子



