11月23日、都内で映画『ギャングース』の初日公開を記念した舞台挨拶イベントが実施され、主演の高杉真宙(22)、加藤諒(28)、渡辺大知(28)、林遣都(27)、山本舞香(21)、篠田麻里子(32)、MIYAVI(37)、そして入江悠監督(38)が登壇した。

本作は、講談社「モーニング」で連載していた同名の人気漫画を実写化した作品。印象に残っているシーンを聞かれたサイケ役の高杉は、今年の1月からの撮影を振り返り「最初のタタキのシーンです。霧も出て雰囲気が良くて、サイケも僕自身もすごくテンションが上がって“生きてる”って感じがした瞬間です」と答えた。
続いてタケオ役の渡辺は本作がアクション初挑戦となったが、「綺麗なパンチやキックじゃなくてしがみついたり、必死な、リアルな喧嘩。泥臭いアクションができて良かったです」と振り返った。
また、本作でサイケたちと対峙する反グレ系組織のトップ・安達役のMIYAVIとのシーンについて、カズキ役の加藤は「MIYAVIさんは安達そのもの。オーラがすごくて、僕ら3人は演技じゃなくて本当にビビってました。カメラがカットになった瞬間、氷をガリガリ食べていて、まるで恐竜みたいって話をしていました」とMIYAVI本人を前に語り、会場は爆笑の渦に。

そんな安達役のMIYAVIが「前日にアクションをやると知って驚きました。でも、主人公たち3人が真っすぐぶつかってきてくれたので、その心の骨をどう折るか考えながら安達を演じました。タケオが何気に力が強かった」と言うと、渡辺は委縮しながらも「すみません、MIYAVIさんからほとばしる想いがすごくて、気持ちで負けないように鼓舞してぶつかりました」と語り、MIYAVIは「ミュージシャン同士なのでセッションしてた感じ」と楽しそうに語った。
続けて、入江監督の前作『ビジランテ』から2度目の参加となる篠田は、「入江監督は人見知りみたいで、2作目にしてちょっとだけ目を合わせてくれるようになりました。入江監督は、自分の中のブラックな部分を引き出してくれて、人間の裏を見極める力がすごい」と語った。
本作で、サイケたちにタタキの情報を渡す“情報屋で道具屋”の高田役を演じた林は、「サイケたちの面倒を見ながらも裏社会の人間として、馴れ合いから一線引いた得体の知れなさを意識しました。高杉くんの鬼気迫る雰囲気に圧倒されないよう、高田として僕も上に立ちたかったので『殴っていい?』と聞いたら『なんでも来ていいですよ』と答えてくれたので、撮影に臨みました」とエピソードを語った。

また、今回キャバ嬢・ユキとして出演した山本は「キャバクラに行ったことはもちろんないけど、周りにいた本物のキャバ嬢の方をお手本に演じました。カットされたけど、高いピンヒールで走るシーンがあって本当につらかった」と幻の未公開シーンを暴露し、会場を沸かせた。
漫画作品の実写化ということで、監督の入江は「エンターテインメントだけど、社会の貧困などはリアルに描こうと絶対に決めていて、娯楽だけど生々しく。映画はキャスティングが7割というけど、本作はその一瞬に懸ける集中力がすごい人が本当に多くて。でも、今回ミュージシャンが多かったのはたまたまです」と語った。
最後に高杉は、「この話をいただいたときに、自分がいる世界なのにこの国の社会問題を知らないことが多く、衝撃を受けました。僕らはそれを伝えられる職業だから、それを演じて伝えていきたい。劇場を出るときに見える世界が変わってくれたら嬉しいです」と映画のヒットと共に、いまだ知られずにいる社会問題の認知を願い、イベントを締めくくった。
(C)2018「ギャングース」FILM PARTNERS (C)肥谷圭介・鈴木大介/講談社
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