
AbemaTV(アベマTV)で『ひとりと佳代子と気になるお嬢』が放送され、敏腕風俗店経営者・まりな店長を迎え、トークを繰り広げた。
同番組では劇団ひとりが“常連客”として、オアシズ・大久保佳代子が“ママ”に扮するキャバクラへ来店。“佳代子ママ”は気になる仕事をしている美女を次々と紹介し、劇団ひとりが「まだ話を聞きたい!」と思えば「延長」、もう充分と思えば「チェンジ」するというシステムだ。

今回登場する“気になるお嬢”は、風俗店を経営する敏腕女社長・まりな店長。女性の経営者は少ないと言われている風俗業界。スタッフが風俗嬢情報メディア『NAISHO』の編集長・泡典子さんに電話で取材したところ、泡さんは「私が知っている限りでは(女性の風俗店経営者は)すごく少ない。いたとしても、オーナーの彼女や愛人だったりする。本当の意味で経営できている人はいない。男性経営者でも、半分以上が半年で潰れる業界」と語った。
そんな中、まりな店長は激戦区の池袋で出店し、開店10カ月で大手風俗情報サイトの池袋地区のデリバリー部門のナンバーワンに輝いたことも。劇団ひとりが収支を聞くと、まりな店長は「今は開業して2年目。オープンして3カ月目で黒字になった」と回答。オアシズ大久保が「早いんじゃない?」と言うと、まりな店長は「私もキャストとして働いていた。私の分は100%店の利益だった。黒字化が早かった」と明らかにした。まりな店長が出演者に年商をこっそり発表すると、大久保は「そんな儲かるの!?」と驚きを隠せない。

たくさんのお店がある中で、なぜまりな店長のお店は人気になったのか。他店との違いは「副業女子専門店」だということ。まりな店長によると「会社員や看護師など、他のお仕事もしている女の子が副業として働く店」というコンセプトが、人気になった理由だという。
それにしても、なぜこのコンセプトを採用しようと思ったのだろうか。まりな店長は「元々、私自身が会社員や学生をやりながら働いていたときに、副業でやっている女の子の方がお客さんの気持ちに共感できると思った」と理由を説明。

しかし、副業で風俗に勤める女性はそれほど珍しいわけでもない。繫盛の背景には、まりな店長ならではの緻密に計算された戦略があった。
Webマーケで得た知識と発想を風俗店経営に利用
大学を卒業後、まりな店長は、一般企業に就職し、Webマーケティングを担当していたという。そこで学んだマーケティングの知識と発想力を、風俗業界で活かすために起業。番組では、人気店に導いた主な施策として3つのポイントを紹介した。
1つ目は「SNSの有効活用」。まりな店長は「毎日ツイキャスをやっている。ただ『話をしてください』と指示すると難しいので、女の子たちがやりたがらない。なので、ルーレットを回してもらうだけの動画にした。例えば、ルーレットの番号が5だったら、電話番号の末尾が5のお客さんを次の日に割引」と説明。

客にとっては、ツイキャスで女の子の動画を観られる上に、お得なクーポンを獲得するチャンスも得られるかもしれない、一石二鳥のサービスだ。SNS経由でやってくる客の数について、まりな店長は「最近増えている。デリバリーは建物がないので、盛り上がっている雰囲気が伝わりにくい。盛り上がっている感を写真や動画で毎日配信している」と戦略を明らかにした。
2つ目は「お客とのオフ会」。まりな店長によれば「毎月やっていて、お客様の参加人数も30~50人くらい。時期によっては、ハロウィンパーティーやクリスマスパーティーになったりする。その日はサービスなしで、本当にオフ会のみ」だという。
普段顔が見られない女の子とも直接話せるため、次の予約に繋がるメリットがある。まりな店長は「オフ会に参加する方はお店の常連さんなので、女の子側も太客を作るチャンス。スタッフもお客様の様子が(全体的に)見られるので、安全管理ができる」と解説した。
3つ目は「言い値チャレンジ」。これは、サービスが終わった後に、客が自由に価格を決められるというキャンペーン。現在は終了してしまったキャンペーンだが、起業当初はこの「言い値チャレンジ」を実践していた。

この戦略について、ひとりは「男はカッコつけちゃう」と、男性心理を突いた巧妙な作戦に感心。まりな店長は「言い値は、本当の金額のちょっと上(が多かった)。50人くらいに来ていただいて、結果的に通常日よりも(売り上げが)高くなった」と成果を振り返った。
これには話を聞いていた大久保も「男の人のプライドだよね」と納得。ひとりも「うん、絶対多めに出しちゃう」と頷いていた。