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激しい暴力や社会の闇に迫る作品だけでなく、切ないエピソードや意外な設定の中で綴られるラブストーリーも多い韓国映画。今回紹介する4本では、韓国を代表する俳優たちがそれぞれの愛の形を見せてくれる。
韓国映画史に残る珠玉のラブストーリー『私の頭の中の消しゴム』

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ドラマ『Pure Soul~君が僕を忘れても~』を原作とし、日本でも大ヒットした『私の頭の中の消しゴム』では、韓国映画界のトップスター、チョン・ウソンと“ラブ・ストーリーの女王”ソン・イェジンという、絵に描いたような美男美女が主演を務めている。
妻ある恋人と別れて傷心の社長令嬢スジンが、偶然立ち寄ったコンビニで肉体労働者風の男チョルスと出会う。数日後、仕事場で再会したふたりは、ほどなく恋に落ち、結婚。幸せな新婚生活が始まる。そんなある日、極度の物忘れのため病院を尋ねたスジンは、医者から若年性アルツハイマー病であることを告げられる。

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屋台でのドラマティックなキスやバッティング・センターでのデートなど、韓国映画史に残るロマンティックな名場面が続く前半から、妻の病がわかってからの日々を追う後半へ。暗くなってしまいそうな内容だが、センスのよい音楽とリズム感あふれる映像で後味さわやかに見せていく。
初恋の甘さと切なさが胸に沁みる『建築学概論』

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一方、大学時代から15年を経て再会した男女の甘く切ない初恋の記憶を描く『建築学概論』は、宝物のような思い出を心に秘めて生きる大人たちのためのラブストーリー。
建築士として忙しく働くスンミンの事務所に大学時代に親しくしていた女性ソヨンがやってくる。幸せな結婚をしているように見える彼女は済州島にある実家の建て替えをスンミンに依頼。打ち合わせや下見のため何度もソヨンと会ううちに、スンミンは彼女と過ごした日々を次第に思い出していく。

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過去と現在を行き来する映画というと、ひとりの俳優が特殊メイクを駆使して年齢を表現することが多いが、この映画では大学時代のふたりをドラマ『シグナル』のイ・ジェフンとアイドルグループMiss Aのメンバー、スジ、30代半ばとなった現在のふたりをドラマ『復活』のオム・テウンと『太陽を抱く月』のハン・ガインという、別々の俳優が演じているのがおもしろい。
クォン・サンウが描く究極の愛『悲しみよりもっと悲しい物語』

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『悲しみよりもっと悲しい物語』では、『天国の階段』や『悲しき恋歌』というドラマで、初期の“韓流ブーム”を牽引したクォン・サンウが究極の愛を貫こうとする男を熱演する。
ラジオ・ディレクターのケイと、作詞家のクリーム。天涯孤独な2人は高校時代から支え合いながら一緒に暮らしていた。しかし、ケイには彼女への愛を告白できない理由があった。不治の病であるために愛を伝えられない男が、自分の亡き後、彼女を守ってくれる相手を探し、結婚させようとするという設定は、織田裕二主演の『ボクの妻と結婚してください。』とも重なる。彼の愛を一身に受けながら暮らすクリームをドラマ『君の声が聞こえる』のイ・ボヨンが演じている。

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目が覚めるたびに姿が変わる主人公のファンタジーロマンス『ビューティー・インサイド』

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今年、ドラマ版も作られた『ビューティー・インサイド』は、目が覚めるごとに性別も年齢もまったく違う姿となってしまうウジンという男性(時々、女性)が主人公。運命を受け入れ、オーダーメイドの家具作りに打ち込んでいた彼は、親切に話しかけてくれる家具店の店員イスを愛し始め、ついに告白しようと決意する。
この映画の見どころは“ウジン”を演じる豪華俳優たち。『花郎〈ファラン〉』のパク・ソジュン、『アントラージュ~スターの華麗なる人生~』のソ・ガンジュン、『応答せよ1994』のユ・ヨンソクといった若手から、『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』のイ・ドンウク、さらには上野樹里などの女優陣までがだんだん同一人物に見えてくる。来店する度に別の姿で彼女を見つめ、ついに気持ちを伝えてきたウジンと付き合い、愛を育んでいく女性イスに扮しているのは『トンイ』のハン・ヒョジュ。ウジンを「ひとりの人間だ」と信じて、受け入れるようになっていくまでの葛藤と心の変化を繊細に表現している。

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放送情報
『私の頭の中の消しゴム』は12月2日(日) 21:00 ~、『建築学概論』は12月9日(日) 21:00 ~、『悲しみよりももっと悲しい物語』は12月16日(日) 21:00 ~ 、『ビューティ・インサイド』は12月23日(日) 21:00 ~よりAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて放送。
テキスト:佐藤結
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