今、話題になっている「黄金のペットボトル」。その正体を知らされないまま取材に向かったテレビ朝日アナウンサーの三谷紬が目にしたのは、驚きの光景だった。あまりの衝撃から「見たくない」と不快感を露わにした三谷アナが、モラル崩壊の現場で見たものとは――。
「黄金のペットボトル」とは、先月19日に東京新聞で報じられたことを機にその存在が知られることになったあるモノ。12月2日にAbemaTVで放送された『Abema的ニュースショー』において、東京都江東区にある新木場エリアの工業地帯で、その実態を探るべく行った取材の様子が伝えられた。
現場に向かった三谷アナは“黄金”という響きから「お宝はそう簡単に見つからない」と話し、期待に胸をふくらませながら幹線道路の沿道に視線を落とした。しかし、居合わせたボランティア清掃員の男性に「黄色い液体で、お金にはならない」と聞かされると状況は一変。別の清掃員には、その液体が「尿」であることを知らされた。今回訪れた新木場エリアには物流関係の工場が多く、長距離ドライバーが我慢できずに車内でペットボトルに用を足し、車外に放置する事態が頻発しているのだという。放置されたペットボトル内の尿が日光を浴びて発酵すると、内部にガスが溜まって容器が破裂。中身が飛散することもあるため「爆弾」とも呼ばれているらしい。
ドライバーの言い分は様々だ。「確かに我慢できないことはある。時間が無いという時もあるが、あとはモラルの問題」など自制を求める声もあれば、「渋滞などのやむを得ない場合に限ってのこと。別にしたくてしている訳ではない」という声も聞かれた。実際には大型トラックを停められるコンビニや駐車場が少なく、トイレが圧倒的に不足しているという事情もあるらしい。
中央分離帯の芝生に散乱した黄金のペットボトルを発見した三谷アナは「見たくない」と不快感を露わにすると、以前のロケにおいて催眠状態でゲテモノ料理を食した苦い経験を引き合いに出し「カラスよりキツイ」「催眠術無しでヤモリを食べる方がいい」と不満げ。しばらくして観念すると30mほどの範囲から11本もの黄金を拾い上げたが、事態はさらに深刻だった。数百メートルほど場所を変えた場所では、黄金に加えて便まで見つかったのだ。
深夜0時過ぎ、番組スタッフが再び現場を訪れると、その数は昼間よりも増えていた。その後、明け方6時まで付近で張り込みを続けると怪しい動きをするドライバーを発見。足早に立ち去った道路に残されていたのは、尿と思われる痕跡だった。尿や便などを捨てる行為は、廃棄物処理法違反の罪に問われる可能性がある。スタジオでMCを務める千原ジュニアに「大変でしたね」とねぎらいの言葉を掛けられた三谷アナは「アナウンサーになってこんな仕事をするとは思っていなかった」と本音を漏らした。
人としてのモラルが問われるこの問題について元衆議院議員の金子恵美氏が「誰か一人がやったから、こうして続いている。運送業者や運転手の中で対策に関する議論は行われているのか?」と口を開くと、東大出身の作家で元セクシー女優の鈴木涼美氏は「映画トラック野郎の中に、先を急ぐあまり運転席で垂れ流すというシーンがあった。すること自体に問題はないが、捨てないで持って帰るべき」と続けた。その一方、実体験を踏まえて「ペットボトルに尿をする」ことに理解を示したのが文筆家の古谷経衡だ。「本を書いている途中でトイレに行くとペースが乱れるのでペットボトルに用を足すことがある。その場合、後で便器に流してもいいが、尿にはカリウムや窒素が含まれているので猫の草にかけるといい肥料になる。猫には自分の尿で育った草だよと食べさせています」と笑顔で明かした古谷だったが、スタジオの面々は苦笑いを浮かべていた。(AbemaTV/『Abema的ニュースショー』より)
(C)AbemaTV
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