恵比寿マスカッツが15日、東京・品川ステラボールにてライブ「冬の卒業式~言っとくけど私たちず~っとマスカッツ好きだからなSP~」を開催した。

このライブをもって神咲詩織、古川いおり、スーブー、田森美咲、夏目花実、湊莉久の6人が卒業。ステージには新メンバー14名も登場して、計36人のメンバーが華やかなかつ感動的な公演を繰り広げた。


オープニング映像が流れ終わると、激しい爆発音が場内に轟いた後でステージに登場した恵比寿マスカッツは、アッパーチューン「じゃり道」からライブをスタートさせた。卒業メンバー6人が「嫌いでマスカッツ辞めるわけじゃないからな、バッキャロー!」と絶叫してから、次に届けられたのはロックナンバーの「バッキャロー」。リーダーの市川まさみが「卒業しても忘れないでね」と語りかけてから始まった「バナナ・マンゴー・ハイスクール」で序盤から観客の心を鷲掴みにすると、曲の最後には古川が「これからもマスカッツの事を嫌いにならないでください」とオーディエンスに呼びかけた。続けてファンキーな曲調の「ホップステップバック」で会場の一体感を高めると、リズミカルなポップチューン「BBB」をかわいらしくパフォーマンスした。



恵比寿マスカッツの元メンバーである蒼井そらと麻美ゆまが卒業するメンバー6人に対し労いの言葉をかけるVTR映像が流れた後、彼女たちは「TOKYOセクシーナイト」「Pressure Bomber」「バイバイダーリン」の3曲を連続でパフォーマンスして、ファンのテンションを一気に引き上げる。場内が暗転しここでモニターに登場したのは恵比寿マスカッツとレギュラー番組で共演する阿佐ヶ谷姉妹とオアシズの2組。恵比寿マスカッツと所縁の深い4人は、時にユーモア溢れる表現を織り交ぜつつ卒業していく6人への思いを語った。






ライブ中盤には「卒業生6人による最後に見せたいでSHOW」と題されたコントコーナーが展開された。和装姿に着替えステージに登場した湊は、演歌調の楽曲「かかってこいよ」を熱唱。続いてはパンチパーマのカツラを被り法被姿の夏目が、地元・福井についてを歌った「おら、福井さ、行ぐだ」を熱くパフォーマンスした。この後、田森は「笑っていいとも!」のワンコーナー「テレフォンショッキング」をモチーフとしたコントを夏目とともに展開。このセクションが行われる事を事前に聞かされていなかった夏目は「びっくりしすぎて…」と言いながら、福井にいる母親に電話をかけて、ファンの前で卒業公演の最中である事を生報告した。卒業してからダンサーを目指すというスーブーは5分強全力でダンスを繰り広げたり、古川が神咲のピアノ演奏で安室奈美恵の「Finally」をカバーしたり、すると曲の2番からは神崎が古川からボーカルを奪う形でQueenの「Bohemian Rhapsody」を突如熱唱しだしたりとやりたい放題。曲が終わると、神崎は「気持ちいい」と悦に入っていた。
ここで”恵比寿マスカッツを見守る永遠のMC”として、モニターに登場したのはおぎやはぎの2人。小木は「マスカッツで3年間逃げずにやってきたんだからほかのところでは余裕だと思うよ。マスカッツの現場が1番辛いもん。すごい3年間だったと思うよ」と語ると、矢作も「わかる。どこへいっても頑張れると思う。ここよりは絶対楽だと思うよ」と同調する。最後に小木は「辛い時にここを思い出せばなんでもやれるよ」とエールを贈り、矢作も「さらなる活躍ができると思うので、羽ばたいてもらって。立派になったらまた顔だしてもらえたらうれしいです」とあたたかなメッセージを寄せた。


ここからライブはいよいよラストスパートへ。2ndシングル表題曲「Sexy Beach Honeymoon」で客席を盛り上げた後は、新曲「ジャンジャンパーレー」が初披露された。曲の途中では新メンバー14名も登場してステージを彩ると、勢いそのままに「いまどきチャンス」で客席を盛り上げ、バブルガム・ブラザーズの「WON'T BE LONG」のカバーでは観客とのコールアンドレスポンスを楽しんだ。最後は卒業生の6人がこの公演のために歌詞を手がけたという「コイノウタ」をしっとりと歌唱。舞台上のメンバーが歌いながら感極まった表情を浮かべると、客席にも涙を流す人が見られた。




オーディエンスの声援に応えるように、ステージに再登場した恵比寿マスカッツは「Jumping Bee」からアンコールをスタートさせる。曲が終わると、壇上では「卒業証書授与式」が行われる運びとなった。プレゼンターとしてサプライズ登場したのは先ほどVTRでも出演した阿佐ヶ谷姉妹とオアシズの2組。舞台上に役者が揃い、いよいよ感動の「卒業証書授与式」が行われるかと思いきや、客席の後方から突如乱入してきたのはお笑い芸人のオラキオ。彼は「やっぱり初期の頃から夏目ちゃんに告白してきて、ずっと振られて…。でも今日、本当の本気の気持ちを夏目ちゃんにぶつけたい…。だって卒業してアプローチかけちゃうとちょっとリアルな感じになっちゃうから…!」と発してから、夏目に「僕と本気で付き合ってください!」と猛アプローチ。この告白を受け、夏目は少し考えている様子を見せつつ「ハゲとるやないかい!」と絶妙の間でオラキオの頭をはたく。この後オラキオは湊、架乃ゆらにも連続でフラれ、最後「これはいける」という理由でスーブーに告白するも「殴打」という形で返事をされて、「俺だってお前の事、本当は抱きたくないよ!」と逆ギレ。場内が異様な盛り上がりを見せる中、オラキオは「これからもマスカッツを応援しますんで、僕の事もよろしくお願いします!」と絶叫してステージを後にした。


この後壇上では「卒業証書授与式」がスタートし、卒業メンバーは1人ひとり卒業証書を受け取った。そして彼女たちはそれぞれに今の思いを語る。神崎は「3年間、すごいしんどい事、大変な事あったはずなのに、何を思い出しても、今は全部楽しくて最高ですごく幸せな思い出ばかりでした」と涙を流す。それから「メンバーやスタッフ、ファンの皆さんの顔が明日から見られなくなるのはすごく寂しいですが、マスカッツで経験した事、皆さんからいただいた温もり、メンバーのみんなと作れた絆は私のこれからの人生の背中を押してくれる掛け替えのない宝物です。明日からはみんなの事も応援しながら、1人の力で精一杯次のステージで立派にかっこよく生きていきたいと思います。3年間に悔いはありません。本当にありがとうございました!」とコメントし、最後は清々しい表情でお辞儀した。

古川は「マスカッツに入ったばかりの時は何もわからなくて、バラエティも歌もダンスも全部苦手で、話す事も苦手で。どうしたらいいのかなって思ってた矢先に、MCという役割をいただく事がありました。何を話せばいいんだろう、と最初の頃は思ってました。すごく難しかったです。未だにすごく難しかったと思う事があります」と活動を始めた頃の心境を赤裸々に語ってから、「でも、メンバーのみんなやスタッフの皆さん、大久保さんや光浦さん、阿佐ヶ谷姉妹さん、もちろんおぎやはぎさんもそうです。こうやって会場に来てくださったファンの皆さんの支えもあって”楽しいな、自分”って思えました。本当に糧になったし、20歳を超えて真剣になれるものがあるんだって感動がすごくあります。3年間無駄じゃなかったし、これから自分のやりたい事のために一生懸命頑張っていけるって思えます。6人は卒業するけど、マスカッツはまだまだパワーアップしていきます。私も一緒にこの楽しいマスカッツを応援していきます。本当に3年間ありがとうございました」と感謝を述べた。

自身の順番になった湊は「喋りが上手い2人の後だと緊張します」と不安な気持ちを吐露すると、客席から「頑張れ!」とあたたかな声援が飛ぶ。それから彼女は号泣しながら「私はマスカッツを何度も辞めようと思いました。もう収録にいくのも怖くてライブも怖くて何度も辞めようと思って…。でもマスカッツで怒られるのが1番悔しくて、ムカついて。いつか絶対『良くやった』って言わせてやろうと思って今日この場に立っています。文句の一言でも言ってやろうと思ってたのに今は感謝の気持ちしか出てきません。マスカッツに入って私は自分の弱いところとかダメなところを知って今まで隠してきた部分とかを曝け出す事ができて。パイとかも投げられて、なんか普通の生活をしてたら到底経験できなかった事をたくさん教えてもらいました。すっごく辛かったはずなのに、今思い出すのは楽しかったときとか、うれしかったときの事で。みんなと離れるのがすごく寂しくなってしまいます。感謝の気持ちを言葉にするのが得意ではないんですけど、本当に3年間支えてくださったスタッフの皆様、大久保さん、光浦さん、阿佐ヶ谷姉妹さん、メンバーのみんな、そしてファンの皆様、本当にありがとうございました」と振り絞るように気持ちを伝えた。

田森は「マスカッツのホームページを見ていただければ分かると思うんですけど、(活動初期に)目標を書いたんですよ。その目標は”壁の向こう側の景色を見てみたい”っていう言葉でした。何かを始める時っていろんな壁にぶち当たると思うんです。でもそれを乗り越えた先の景色ってすごくいい景色が待っていると思っていて、目標をその言葉にしました。マスカッツをやっている中で本当にいろんな壁や悩む事があったんですけど、それを乗り越えた先が今のこの景色だと思ってます。振り返ると、壁は自分の力や経験に変わってました。でもそう思わせてくれたのはメンバーのみんなやスタッフさんやファンの皆さんのおかげです。本当に感謝してます」とこれまでの活動を振り返りつつ、ファンに向け真摯な気持ちを伝える。それから「今後、私は皆さんの前に現れる事があるのか、ないのかわからない。けど、私もどこかで生きているので、皆さんも頑張って生きてください。辛い時は”タモさんもどっかで生きてるんだろうな”って思い出してくれたらありがたいです。いつまでも心の中で生き続けられたらいいなと思ってます」と集まった観客に呼びかけた。

夏目は「マスカッツに入った当時は芸能界に入ったばかりで何もわからない状態で。自信もなく、芸能界でキラキラ輝けるような人間じゃないと思いつつマスカッツに入ったんです。でも、自分の自信のないところや本当は見せたくないところとかを、マスカッツで見せて笑ってもらえた瞬間、少し自分に自信が持てた事を覚えています。そして、笑ってもらうという事が本当に楽しくて、初めて”バラエティが私好きやな”って思えて。そう気づかせてくれたマスカッツのスタッフさんにはとても感謝しています。『お笑いは信頼の上で成り立っている』と教わった事がありました。そのとき、マスカッツで起きる笑いは大切な仲間たちとの信頼の上で起きてると思えて、本当に私はこの3年間で掛け替えのない大切な仲間ができたんだなと感じました。本当にマスカッツのみんな、ありがとう!」と号泣しながらスピーチ。盛大に鼻水を垂らしながら感極まる夏目の姿を見た大久保は、「鼻水がすごいよ。一回処理してくださいね」と突っ込みを入れ、場内は笑い声に包まれていた。

最後にスピーチを行ったスーブーは「マスカッツをやっていく中で逃げたいと思う時もありました。我慢した事もいっぱいあるし、辛い事もありましたが、それ以上に最高のものを手に入れました。それは今です。こうやって応援してくださる皆様をはじめ、メンバーやスタッフの方々、そして友達や家族がいたから今ここにいます。私は本当にたくさんの方々のおかげで、マスカッツでスーブーとして活動する事ができました。この先どうなるか不安ですが、ここで培った事や、感情、経験を忘れる事なく、前に進みたいと思います。マスカッツに入ったときの目標は”チームにとって欠かせない存在になる”という事でした。それが果たせたかどうかは自分ではわかりませんが、マスカッツは私のすべてでした。頑張らせてくれてありがとうございました!」と晴れやかな表情で語った。




「卒業証書授与式」が終わり、最後に市川が「いつまでも私たちはクヨクヨしていられません。これからはさらに一歩一歩着実に頑張っていかないといけないと思ってます。なにより卒業していく6人に負けるわけにいかないので、これからもこの6人、そして私たち恵比寿マスカッツも頑張っていきたいと思います!」と力強く語ると、本日2度目の『じゃり道』を新メンバーも一緒になってパフォーマンスした。そしてアンコールの最後に選ばれた曲は『たがため』。曲の途中では観客がスマートフォンや携帯電話のライトをつけ客席はたくさんの明かりで彩られ、また会場の後方には「卒業生6人のすべてにありがとう!」というスタッフからのメッセージが刻まれた横断幕が下され、なんとも感動的な雰囲気が会場内を満たした。全ての曲が終わり最後にステージに残った卒業生6人は「嫌いでマスカッツ辞めるわけじゃないからな、バッキャロー!」とこの日2度目の絶叫。自分たちで卒業公演の幕を下ろした。



なお、この公演の模様の一部は、12月20日22時よりAbemaTV・AbemaSPECIAL 2チャンネルにて放送予定の「もうすぐクリスマスだよ!マスカッツ全員集合3時間SP 真夜中のワイドショー#54」の中でオンエアされる。貴重なバックステージの模様も放送される予定だ。ファンは放送日をお楽しみに。


