言葉の暴力、嫌がらせ……なくならないパワハラ被害に対し、厚生労働省は2018年11月、法律でパワハラ防止策を企業に義務化する方針を発表した。
なぜオッサンたちはパワハラをするのだろうか。SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース』(AbemaTV/アベマTV ※毎週土曜23時から放送中)では、番組進行役にりゅうちぇるを加え、特別版「Mの悲喜劇」放送。セクハラやパワハラの加害者になってしまったオッサンたちを招き、その本音に迫った。
(▲高田洋一郎さん)
現役の部長職である高田洋一郎さん(仮名・53歳)は「可愛がっていた職場の部下に飲み会でヘッドロック(プロレス技)をしたら訴えられた。『もっと頑張れよ』っていう意味で、年がら年中ヘッドロックをしていた」という。
ヘッドロックでも十分に暴力に該当する。二次会への移動中、高田さんの元へ警察が来て、部下から「この人に暴力を受けました」と指をさされ、高田さんはそのまま警察へ連行された。
りゅうちぇるが「(部下が)嫌な思いをしているって思わなかった?」と質問すると、高田さんは「部下のためを思ってやった。成長してもらいたいから、親しみを込めてやった」と説明する。
高田さんの話を聞いたりゅうちぇるは「(飲みニケーションで)本音で話し合えればいいけど、上の世代に本音を言ったら殴られる。部下の目線からすると(飲みニケーションは)上司の酔っ払っている姿を見ているだけ」と指摘。「そんなに飲みニケーションって大事?」と、職場の飲み会で団結力が養われるという考えに疑問を呈した。
(▲石川章司さん)
一方で、職場ではリーダー的存在であり、部下へのパワハラを日常茶飯事にしている石川章司さん(仮名・45歳)は、「休みの日でも飲みに呼び出す」と告白。「来ない場合は家の近くまで行く」と話す石川さんに、りゅうちぇるはドン引き。石川さんは「それも愛情表現。電話に出なければ鬼電(短い時間にたくさん電話をかける行為)する」と悪びれる様子もなく話した。
りゅうちぇるが「『何をしてもパワハラと言われる』と思ったことはある?」と質問すると、石川さんは「なんでもハラスメントと言われる。ハラハラしちゃう」と笑い飛ばす。高田さんも「本音で話せない時代になっていて、住みにくい世の中になっている。パワハラやセクハラで訴えようと思っている人は、メモを取っている」と話し、「そんなことをしているんだったら仕事しろって思います」と持論を展開。「若者は親にも激しく怒られたことがないのに、なんで他人にそこまで言われないといけないのって思う。愛のムチが効かない」と続けた。
話を聞いていたりゅうちぇるは「もしかしたら愛のムチの種類が違うのかも」とオッサンゲストをたしなめていた。
(C)AbemaTV
(AbemaTV『Wの悲喜劇』より)
(ライター/小林リズム)