類い稀な美貌と芸術的才能で歴史に名を残す実在の人物ファン・ジニ(黄真伊)の半生を現代的な感覚でドラマ化した名作時代劇『ファン・ジニ』。強く美しい女性たちの競演から目が離せない。
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朝鮮時代の支配階層である両班の父と、芸で身を立てる妓生の母の間に生まれた少女ジニ。「妓生の子は妓生にならなければならない」という掟を嫌った母ヒョングムは彼女を寺に預けるが、偶然、目にした妓生の舞の美しさにあこがれたジニは、周囲の反対を押し切って妓生たちを養成する教坊に入り、師匠ぺクムのもとで厳しい修行を始める。時は流れ、美しい娘に成長したジニ(ハ・ジウォン)を見かけた両班の少年ウンホ(チャン・グンソク)は彼女に思いを寄せるようになる。最初はつれなくしていたジニも次第に彼のことを愛するようになっていくが、身分の低い妓生と両班との結婚は法で固く禁じられていた。
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『宮廷女官チャングムの誓い』でおなじみの朝鮮11代王・中宗の時代に生きたファン・ジニ。小説などでも描かれてきたそのドラマティックな人生を『チェオクの剣』や『バリでの出来事』といった人気ドラマに続けて出演していたハ・ジウォンが熱演。伝統的な舞踊や、楽器の演奏、所作、書などの猛特訓を受けて撮影に臨み、難易度の高いキャラクターを見事に演じ切っている。アクションもこなし、それまで、どちらかというとスポーティなイメージの強かった彼女が、華麗な伝統衣装に身を包み、妓生として生きる厳しさと愛する人への強い思いを表現。俳優として大きな飛躍を見せ、その年のKBS演技大賞を受賞した。このドラマの脚本を手がけ、11年後に『病院船~ずっと君のそばに~』で、再びハ・ジウォンとタッグを組んだユン・ソンジュも、彼女の努力を賞賛している。また、後に映画『サニー 永遠の仲間たち』や『怪しい彼女』で知られるようになるシム・ウンギョンが少女時代のジニを演じているのにも注目してほしい。
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ドラマの前半を彩るラブストーリーの相手ウンホに扮しているのは、ドラマ『美男〈イケメン〉ですね』以降、トップスターとなったチャン・グンソク。撮影当時19歳だった彼の初々しい姿が、身分違いの恋の悲しさを一層、引立てる。さらに後半では芸術に造詣の深い役人キム・ジョンハン役で『華政』のキム・ジェウォンが登場し、ジニとの新たな愛を育んでいく。
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ジニを厳しく育てるぺクムに扮する『太陽を抱く月』のキム・ヨンエほか、ジニと共に妓生としてのプライドを守って生きていく女性たちの好演も見どころ。韓国でのドラマ放送と同時期には、『太陽の末裔』のソン・ヘギョ主演の映画版も公開され、それぞれの描くファン・ジニ像の違いが大きな話題を集めた。
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ドラマ『ファン・ジニ』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて1月15日(火)よる7時50分より放送