AbemaTVで放送中、本気で恋人を求めている女子高生と同世代の男子を追った恋愛リアリティショー『白雪とオオカミくんには騙されない』。TV Bros.がAbemaTVの人気番組や番組情報をまるまる一冊にまとめた、現在発売中の『AbemaTV Bros.』(東京ニュース通信社発行)では、ヒットメーカーとなったAbemaTVプロデューサーの横山 祐果さんのインタビューの模様を収録している。
―『オオカミくんには騙されない♡』を制作した経緯についてお話しいただけますか?
もともと開局当初のAbemaTVは麻雀や将棋などの番組が話題になったこともあり、男性視聴者が大半だったんです。そこで、次は10代の女性をターゲットにした企画を作ろうという話になり、その年代の子たちが一番興味があることはなんだろう? というところから〝恋愛〟というキーワードが出てきて。それで恋愛リアリティーショーを作ることになったんです。
―ドラマではなくリアリティーショーにしようと思った理由は?
ドラマという話もなくはなかったんですが、開局当初は制作体制の観点でもドラマ制作はまだ早いという事業判断もあり、〝恋愛〟をテーマにしたリアリティーショーがいいかなという流れで企画がはじまりました。
―女子中高生を取り込もうと決めて制作上工夫した点は何ですか?
一つは“憧れの視点”で見ることができるような番組作りです。キャスティングも、クラスメイトにいそうな親近感のある子というよりは、雑誌で人気がモデルなど一芸を持って輝いている男女に出演してもらっています。昔も今も、モデル同士のカップルって話題になりますよね? 例えばぺこさんりゅうちぇるさんカップルとか。また、いまの10代の子たちはインスタなどでもキラキラした世界観が好きだったりするので、キレイな映像に仕上がるよう編集したり、見ている子たちが憧れるような雰囲気の演出にするなど工夫しました。
―美男美女のリアルな恋愛に加えてオオカミくんがいるという設定がユニークですよね。
番組制作に関わるスタッフたちと企画を練っていく中で「嘘つきが1人いる」という設定だったら面白いねという話で盛り上がり、「この設定だったら恋愛にも当てはまるな!」と。その結果、「男子の中に〝本気で恋をしようとしていない〟うそつきオオカミくんが一人以上いる」というルールになりました。「AbemaTV」はインターネットテレビ局なので、番組作りにおいてキャッチーさや話題性も重要です。「誰がオオカミくんなのか」と、ネットで拡散しやすい点が話題性につながったのかなと思います。
―地上波との差別化という点はどのようにお考えですか?
「AbemaTV」はテレビと違って、アプリをダウンロードし、立ち上げてもらわないと番組を見てもらえないので、番組名を聞いたときのインパクトや、番組に話題性があるかどうかは常に考えますね。
現在発売中の『AbemaTV Bros.』ではAbemaTVらしさや強みについても触れたインタビュー全文が掲載されている。好きでもないのに好きというふりをしている“オオカミくん”が最低でも1人混ざっている設定が話題の最新作『白雪とオオカミくんには騙されない』は13日日曜・後10:00から放送開始。
※『AbemaTV Bros.』(東京ニュース通信社)より抜粋。『AbemaTV Bros.』は全国の書店、ネット書店、コンビニなどで発売中。
取材・文/児玉志穂 撮影/日高奈々子